タイムマシンに乗れないぼくたち の商品レビュー
短編集でした。 『夢の女』は、突然死んでしまった夫が書いた小説もどきの中に出てくる夢の女(想像)と一緒に生活する女性の話で、夫婦ともお互いに大切に思ってたんだよなぁと最後にはわかって涙が出ました。 私自身生きているうちから、夫のいいところをしっかりみて、先立たれても悔いの残らな...
短編集でした。 『夢の女』は、突然死んでしまった夫が書いた小説もどきの中に出てくる夢の女(想像)と一緒に生活する女性の話で、夫婦ともお互いに大切に思ってたんだよなぁと最後にはわかって涙が出ました。 私自身生きているうちから、夫のいいところをしっかりみて、先立たれても悔いの残らないようにしたいなと改めて思いました。
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大きな波があるわけではない。悲劇的な出来事も、特別な事件も、重大な事態に巻き込まれたのでもない。 ただ、ああ、こういう気持ちのことがあるな、と思う隙間風のような感情をそっと包んでくれるような短編集です。 誰でも感じてしまいそうな感情や、不安や、不満。 それは日常の中のあ...
大きな波があるわけではない。悲劇的な出来事も、特別な事件も、重大な事態に巻き込まれたのでもない。 ただ、ああ、こういう気持ちのことがあるな、と思う隙間風のような感情をそっと包んでくれるような短編集です。 誰でも感じてしまいそうな感情や、不安や、不満。 それは日常の中のあちこちに落ちていて、一つ一つは特別なドラマが生まれるような要素もないようなものだけれど、そういう些細な感情や感覚を拾い上げてくれるお話たちでした。 七編ある短編で、特別にどれが印象に残ったか、と聞かれても答えにくい。それこそ、この一冊の形な気がします。 どれも、大きく取り上げられることのない何気ない感情にそっと寄り添ってくれるような話でした。 寺地はるな先生の本はこれで何作か読んでいますが、どの話を読んでも、絶妙な、でも生きた感情や感覚を掬い上げることが上手い方なのだろうなと感じます。 読み終わると、なんだか少し息をつくことができるような文章で、ふっと力が抜けた気がしました。
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さてさてさんやしじみさんの本棚から図書館予約 寺地はるなさんの温かくて静かなメッセージがちりばめられた短編7編 どれもよかったなあ ジワッときたなあ 劇的な事件が起こるわけでもなく 主人公が「困難」に果敢に挑む という話でもない でも、それぞれのラストに「だいじょうぶ」だ...
さてさてさんやしじみさんの本棚から図書館予約 寺地はるなさんの温かくて静かなメッセージがちりばめられた短編7編 どれもよかったなあ ジワッときたなあ 劇的な事件が起こるわけでもなく 主人公が「困難」に果敢に挑む という話でもない でも、それぞれのラストに「だいじょうぶ」だよ と声をかけてしまう こんなストーリーを紡ぐ著者にため息が出る ありがとうございました わたしも「だいじょうぶ」です。多分(笑) ≪ 太古へも 未来へも行かず 今生きる ≫
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人が抱えるさまざまなものや感情をわかりやすい表現でかかれていて、とても読みやすいので自分を投影してしまい、一気に読み終えてしまいました。
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一人でいる方が楽だったりもするけれど、それに疲れたり虚無に感じてしまうこともある。いろいろな理由をつけて自分の人生に折り合いをつけていく。そんな時誰かの存在を感じて寄り添ってもらうだけで救われる。励ましや優しい言葉ではなくて、そっと寄り添う優しさを感じる作品でした。
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Audibleにて。 30分くらいの短編集がお昼休憩に聴くのにちょうどよかった。 内容は不思議な話が多くて、気付いたら終わって次の話に進んでいた。
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恐竜の絵とタイトルに抱かれて手に取りました寺地はるなさんの作品。3冊目になりますが、ぼんやり生きている地味な人に焦点を当てるのが上手い作家さんですね。 明確な答えとかあるわけないけど、緊張の合間にホッと一息できるような瞬間を切りとったような後味が薫る7つの短編集です。 「コードネ...
恐竜の絵とタイトルに抱かれて手に取りました寺地はるなさんの作品。3冊目になりますが、ぼんやり生きている地味な人に焦点を当てるのが上手い作家さんですね。 明確な答えとかあるわけないけど、緊張の合間にホッと一息できるような瞬間を切りとったような後味が薫る7つの短編集です。 「コードネームは保留」 殺し屋設定で生きるOL、中二病を拗らせたまま社会にでてしまった感じが否めないけど共感持てたりなんですよね。淡々とした語り口調が魅力的だし、コンビニに入っても殺し屋として相応しい食事を考えたりする使命感、なりきりブリが素敵だと思いました。私ならカロリーメイトにプロティン系飲料を選ぶかな。考え方変えれば社会に迎合ぜずに拘りをもって生きてるってことじゃないかな。彼女にとって孤独は平穏を楽しめる友達なので寂しいわけじゃないと思いますが、職場の同僚と深くかかわることにシフトしたら他の痛みも知るわけでキャパオーバーになるかもしれない。違う展開が降りかかって、殺し屋としてタブーな身バレに繋がるかも? そうなれば、別の設定用意しなければいけないかもですね。コードネームは「いばら姫」がいいと思うんだけどなw あと心に残ったのは、「口笛」と「夢の女」 姪の送迎の迎を担当するOLの話と夢の女と同居する未亡人の話。 スタンドバイミーをみて俳優に憧れる話も良かったけど、川のつく俳優って菜食主義のリヴァー・フェニックスなんだ。15歳でデビューして23歳で麻薬中毒で亡くなってるんだ。ピュアなイメージからダークに一変する衝撃的事件だったようでした。 タイトルのタイムマシンの男の子、草児の話も良かったかな。 てか、草の付く名前多いのは草食系男子って繋がりですかぁあ。 最後の話のホームセンターの店長も名前に草がついてたし・・ うる覚えなのは映画に気をとられてしまって、次男がまた変なDVD借りてきて見だしたんです。スピルバーグの「ジョーズ」以来、鮫映画ってジャンルが定着したようでいろんな国が作ってて近年は鮫が巨大化してるのが特徴なんですが日本映画にもでてきて鮫と忍者と生首がでるもので首を切るシーンなんか血が吹き飛んでおぞましくって集中して読んでられなくなってしまいました。 いろんなボッチがいて側で見てるより本人は楽しかったり、不自由だったり、人が思う程不幸じゃなかったりしますが、序列をつけないと安心できない人ってめんどくさいですね。 これまでいろんな小説読んできましたが、過去のトラウマとか、生い立ちとか執拗なまでに自分語りする必要あるのかなって感じたりしました。先入観で同情を誘う王道パターンなんですが、そこまでの背景知りたいとか思わないし詮索好きでもないし、重い話聞かされても沈むだけだし、必要以上に距離縮めたいとか思わないし、今ある個性を表現するだけで充分伝わってくるものあると思うんだけどなあ。うーむ、どうなんだろう? もしそうならシリーズもの1巻から順に読まなくても楽しめるかもしれないし、喪失感とか味あわずに済むかもしれない。今度試してみようかなw
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短編集。中でも「夢の女」が印象的だった。夫の可愛いと思ってた部分がそうでなくなっていたこと、でも大好きだったんだ、と分かる切ない話だった。いろんな生き方があるよな、と思えた一冊。
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「社会」という群れに馴染めないのは、おかしいことでも悪いことでもないんだよ!と教えてくれる作品です。と同時に、人を自分の枠組みで判断してしまっていることにも気付かせてくれました。 読むと優しい気持ちになることができます。
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社会的に生きづらさを感じる人々も、自分が自分らしくいれる場所があるし、本人たちがみんなのいる場所を求めるわけでもない。こちら側に呼び寄せてあげることが正解ではない。
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