木曜日の子ども の商品レビュー
物語全体に漂う不穏で不気味な空気感、また一言でゾワッとさせられる叙述がところどころあり良かった。また中盤までが、物語の先が気になる「ひき」が強く面白かった。
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主人公は、再婚相手の香奈恵とその連れ子の晴彦と共にニュータウンへ引っ越しをす る。そのニュータウンでは7年前、中学生がクラスメイトを無差別殺人する事件が起こっていた。新しく家族となった中学生の晴彦とはなかなか心が通じ合わず、そうこうしているうちに7年前の犯人が社会復帰する。やがて...
主人公は、再婚相手の香奈恵とその連れ子の晴彦と共にニュータウンへ引っ越しをす る。そのニュータウンでは7年前、中学生がクラスメイトを無差別殺人する事件が起こっていた。新しく家族となった中学生の晴彦とはなかなか心が通じ合わず、そうこうしているうちに7年前の犯人が社会復帰する。やがて近所で再び事件が起きるが。。。というお話。重松さんの小説には、よく「少年少女」が出てくるし、「家族とは」というテーマや「いじめ」をテーマにしたものが多いが、このお話もそういうテーマのお話。主人公が中学生の心が読めずに「怖い」と感じる部分があるが、子供たちの心が理解できず、読んでいるこちらも怖さを感じた。
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久しぶりに重松清を読んだ。 やはりこの作家の描く「中学生」とその周りはリアルで、だからこそ青臭く重苦しい「あの時代(年代)」を私の内に濃く甦らせた。 決してミステリではないのだけれど、マザーグースの詩が使われたり、衝撃的な展開があったりと、ミステリの要素も含まれていて、ページを...
久しぶりに重松清を読んだ。 やはりこの作家の描く「中学生」とその周りはリアルで、だからこそ青臭く重苦しい「あの時代(年代)」を私の内に濃く甦らせた。 決してミステリではないのだけれど、マザーグースの詩が使われたり、衝撃的な展開があったりと、ミステリの要素も含まれていて、ページを捲る手が止まらない読書だった。 何より「分からないことの怖さ」が腑に落ち、犯人側の主張が分からなくもない自分がいることが怖かった。多くの人が、あの部分を読んでハッとするのではないだろうか。
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