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木曜日の子ども 角川文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2022/01/21 |
JAN | 9784041113073 |


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商品レビュー
3.4
73件のお客様レビュー
途中までは不穏な空気でハラハラしたが、隣人が死んだぐらいから急にダラダラと面白くなくなった。 結局何が言いたいのか分からん
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重松さんのいつものほっこりはどこへ。 絶対ラストは救いのほうだという信頼はあるものの、こんな風に負に迫っていく重松さんの本は初めてだった。いつも“綺麗事”を人の奥から探し出して本当にしてくれる人じゃなかったっけ。 展開がちょっと?になる時もあったし、やはり私はいつもの重松清が好き...
重松さんのいつものほっこりはどこへ。 絶対ラストは救いのほうだという信頼はあるものの、こんな風に負に迫っていく重松さんの本は初めてだった。いつも“綺麗事”を人の奥から探し出して本当にしてくれる人じゃなかったっけ。 展開がちょっと?になる時もあったし、やはり私はいつもの重松清が好き。でも、これどうなるの?と続きが気になるのはやっぱり重松さんだった。
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久しぶりに小説がするする読めた。 幸せと、嘘と、理解と、不安。 おとなと子ども、家族の関係。 そんなものが詰め込まれた小説だった。他のレビューにもある通りストーリーの細部で気になるところはあるけど、テーマとしてかなりまとまってたんじゃないかな。 「でも、幸せって、なんか、す...
久しぶりに小説がするする読めた。 幸せと、嘘と、理解と、不安。 おとなと子ども、家族の関係。 そんなものが詰め込まれた小説だった。他のレビューにもある通りストーリーの細部で気になるところはあるけど、テーマとしてかなりまとまってたんじゃないかな。 「でも、幸せって、なんか、すごい、嘘ですよね。僕、そう思いますよ。嘘ついてるもん、そういうの」 テンプレ通りの「幸せのかたち」を演者としてなぞっていれば、表面上は幸せに見える。お母さんのように、その「幸せ芝居」の演目に気づかず、舞台にいること自体を幸せに感じる人もいる。 それに疑問を抱いたお義父さん。 演者が幸せ芝居から外れた行動を取ろうとしている。夢(=嘘=幸せ)から覚めたら、どうなるか? そこに突きつけられる現実。 人は、他人を100%わかることはできないという事実。「一つのことがわかるなと引き替えに、また別のことがわからなくなる。一つの不安が消えるのと同時に、また新しい不安が生まれてくる。それを永遠に繰り返すしかない。」 それなのに、子どものことをすべてわかろうとする。なぜなら、子どものことが怖いからだ。だから、安心したい。子どもなら、悩みも苦しみもお見通しなんだと思いたい。 そして、それは臆病で、ずるいことだ。 幸せ芝居をやめるなら、子どもへの恐怖と向き合わなければいけない。 物語に通底するスローガン。〈心が見えているか/心を見せているか〉 「ああそうか、と気づいた。晴彦の完璧なつくりものの笑顔などを責める資格など、私にはなかった。私だって、ほんとうの笑顔など、一度も晴彦に見せたことはなかったのだ」 恐怖と向き合い、相手を完全に理解できないという前提のもと、自分を見せて、相手を見て。そうやって見かけだけの幸せ芝居・仮面家族ではなく、家族になっていく。 いいテーマだった。 自分の子どもができて大きくなってきたときに読み返したい。
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