木曜日の子ども の商品レビュー
重松さんのいつものほっこりはどこへ。 絶対ラストは救いのほうだという信頼はあるものの、こんな風に負に迫っていく重松さんの本は初めてだった。いつも“綺麗事”を人の奥から探し出して本当にしてくれる人じゃなかったっけ。 展開がちょっと?になる時もあったし、やはり私はいつもの重松清が好き...
重松さんのいつものほっこりはどこへ。 絶対ラストは救いのほうだという信頼はあるものの、こんな風に負に迫っていく重松さんの本は初めてだった。いつも“綺麗事”を人の奥から探し出して本当にしてくれる人じゃなかったっけ。 展開がちょっと?になる時もあったし、やはり私はいつもの重松清が好き。でも、これどうなるの?と続きが気になるのはやっぱり重松さんだった。
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久しぶりに小説がするする読めた。 幸せと、嘘と、理解と、不安。 おとなと子ども、家族の関係。 そんなものが詰め込まれた小説だった。他のレビューにもある通りストーリーの細部で気になるところはあるけど、テーマとしてかなりまとまってたんじゃないかな。 「でも、幸せって、なんか、す...
久しぶりに小説がするする読めた。 幸せと、嘘と、理解と、不安。 おとなと子ども、家族の関係。 そんなものが詰め込まれた小説だった。他のレビューにもある通りストーリーの細部で気になるところはあるけど、テーマとしてかなりまとまってたんじゃないかな。 「でも、幸せって、なんか、すごい、嘘ですよね。僕、そう思いますよ。嘘ついてるもん、そういうの」 テンプレ通りの「幸せのかたち」を演者としてなぞっていれば、表面上は幸せに見える。お母さんのように、その「幸せ芝居」の演目に気づかず、舞台にいること自体を幸せに感じる人もいる。 それに疑問を抱いたお義父さん。 演者が幸せ芝居から外れた行動を取ろうとしている。夢(=嘘=幸せ)から覚めたら、どうなるか? そこに突きつけられる現実。 人は、他人を100%わかることはできないという事実。「一つのことがわかるなと引き替えに、また別のことがわからなくなる。一つの不安が消えるのと同時に、また新しい不安が生まれてくる。それを永遠に繰り返すしかない。」 それなのに、子どものことをすべてわかろうとする。なぜなら、子どものことが怖いからだ。だから、安心したい。子どもなら、悩みも苦しみもお見通しなんだと思いたい。 そして、それは臆病で、ずるいことだ。 幸せ芝居をやめるなら、子どもへの恐怖と向き合わなければいけない。 物語に通底するスローガン。〈心が見えているか/心を見せているか〉 「ああそうか、と気づいた。晴彦の完璧なつくりものの笑顔などを責める資格など、私にはなかった。私だって、ほんとうの笑顔など、一度も晴彦に見せたことはなかったのだ」 恐怖と向き合い、相手を完全に理解できないという前提のもと、自分を見せて、相手を見て。そうやって見かけだけの幸せ芝居・仮面家族ではなく、家族になっていく。 いいテーマだった。 自分の子どもができて大きくなってきたときに読み返したい。
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結婚を機に引っ越した先は7年前、クラスメイト9人が無差別に毒殺された中学の地域だった。 妻の連れ子14歳の晴彦との関係に悩む主人公。 やがて再び大きな事件が起きてしまう…。 個人的には、前半はよかったんだけど、後半の展開がいまひとつ。もっとじわじわ、これでもかこれでもかと親の苦悩を描くのかと思い、構えて読んだけれど、そんなこともなく、最終章は流し読みしてしまった。
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人間の深淵。。。 死ねば聖者 生き残れば神さま んなわけあるかい 父頑張った。 私だったらきっと思考停止。 覚悟 人は生きてる間ずっとぐだぐだするんだよっ! 私はそちら側にはきっと行けませぬ
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◾️サマリー ・旭ヶ丘の中学校で起きたワルキューレ毒殺事件 ・容疑者は当時中学2年生の男子生徒、上田裕太郎 ・7年後、また旭ヶ丘で事件が起きる ◾️所感 いつも心温まる小説を書かれる重松さんのダークな作品。 血の繋がりがない親子であっても、子どもが道を踏み外そうとした時、自分は...
◾️サマリー ・旭ヶ丘の中学校で起きたワルキューレ毒殺事件 ・容疑者は当時中学2年生の男子生徒、上田裕太郎 ・7年後、また旭ヶ丘で事件が起きる ◾️所感 いつも心温まる小説を書かれる重松さんのダークな作品。 血の繋がりがない親子であっても、子どもが道を踏み外そうとした時、自分は全力で助けられるのだろうかと自問自答した。 親とは、父とは、子どもとは、社会とは、自殺とは、殺人とは、…いろいろな角度から自分の立ち位置を重ねながら読んだ。 イジメ、自殺…荒んだ今の世の中をギュッと詰め込んだこの小説はとても暗い内容ではあるが、自分たちがその暗い場所に身を置く可能性がゼロではないんだよ、対岸の火事ではないんだよという筆者のメッセージを受け取りました。
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最初から得体の知れない恐怖みたいな、 もやもやしたものがあって どうなっていくんだろうとサクサク読めた。 だけど、最後ついていけなかった…。 内藤先生に手紙出したのなんだったの? あんなにお母さん思いの子なんだから、 お母さん登場してほしかった気もする。
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暗い。一貫して暗い。だが不思議と読み進めてしまう。単なる家族愛や少年犯罪で説明する事のできない話。重松清の他の作品も色々読みたい
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大人は子供がする行動に意味を求めようとするけどそこに意味がないことのほうがほとんどだと、中学生と接することが多い仕事に就いている自分はそうだと思いながら読み進めた。サクサク読みやすかった
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今、中学生の子どもと暮らしている。赤ちゃんの頃から一緒に生活をし、一緒に思い出を作ってきたはずなのに、子どもが何を考え何に悩んでいるのかはわからない。親失格なのかもしれないが、それが本心だ。子どもが私に見せる笑顔も伝えてくる言葉も、すべてが本心とは限らない。 何もわかってあげられ...
今、中学生の子どもと暮らしている。赤ちゃんの頃から一緒に生活をし、一緒に思い出を作ってきたはずなのに、子どもが何を考え何に悩んでいるのかはわからない。親失格なのかもしれないが、それが本心だ。子どもが私に見せる笑顔も伝えてくる言葉も、すべてが本心とは限らない。 何もわかってあげられないし、勝手にこの世に連れてきてしまったけれど、この世に産まれてきたことを少しでもよかったと思ってもらえたら、涙がでるほどうれしい。
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前半はかなり惹き込まれ、加速度的に読み進めましたが、後半は、???となり、拍子抜け。大人が容易に絡み取られていく様子は、なかなか滑稽だったし、ロシアン・ルーレットの場面もかなり無理があるような、、、最後の方は速読でした。ちょっと残念。
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