早朝始発の殺風景 の商品レビュー
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日常の謎的青春ミステリ短編集。どれも読みやすく面白かった。中でもお気に入りは表題作「早朝始発の殺風景」と「三月四日、午後二時半の密室」。早朝始発…は何故か始発に乗り合わせた高校生2人が成り行きによりお互い何故始発電車に乗っているのかを考える話。三月四日…は風邪で卒業式に来なかった同級生に卒アルを届けに行き部屋に上がり込む話。 書いていて思ったが、クール、ミステリアス?な仮面が剥がれる話は好きなのかもしれない。剥がれかたは真逆だけども。
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高校生の青春の中で起こる謎を題材にして描いていて、同じ世界線で起こっている連作短編のような青春短編ミステリー。高校生の日常が描かれているため、自分が高校生だったころを懐かしむ一方、このような日常を送ることができなかったことがとても寂しく思い出された。会話文が主体でとても読みやすく、約1時間半くらいで一気読みすることができた。
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短編集。日常系ミステリ。いやー、青春っていいなぁと心底思わせてくれる小説だった。爽やかでありながらどこかしら苦々しさも感じる一冊。しかし一番気になるのが表題作でもある「早朝始発の殺風景」と「エピローグ」の間にあったであろう出来事なんだが。どっかで詳しく書いてくれないかなとは思うも...
短編集。日常系ミステリ。いやー、青春っていいなぁと心底思わせてくれる小説だった。爽やかでありながらどこかしら苦々しさも感じる一冊。しかし一番気になるのが表題作でもある「早朝始発の殺風景」と「エピローグ」の間にあったであろう出来事なんだが。どっかで詳しく書いてくれないかなとは思うものの、想像の余地があるからこそこれはこれで面白いものだとも言える。一番好きなのは観覧車という小さな密室を舞台とした「夢の国には観覧車がない」かな。
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学生時代の胸ときめく爽やかな世界観に、窮屈な心情を織り込む青春ミステリー。あの頃に戻りたいと思わせる傑作。 高校生たちの日常の中、ちょっとした人間関係の気まずさが詰め寄ってくる。居心地の悪い中、原因が少しずつ明らかになっていき、それぞれが前向きに進みだす物語。全5編+エピローグ...
学生時代の胸ときめく爽やかな世界観に、窮屈な心情を織り込む青春ミステリー。あの頃に戻りたいと思わせる傑作。 高校生たちの日常の中、ちょっとした人間関係の気まずさが詰め寄ってくる。居心地の悪い中、原因が少しずつ明らかになっていき、それぞれが前向きに進みだす物語。全5編+エピローグからなる短編集。 相変わらずキャラクターを魅力的に描くのがお得意ですね、会話の掛け合いや心理描写がホントにお見事。どの物語も甘酸っぱい学生時代を思い出させてくれるエピソードで、思わずキュンキュンしてしまいます。 ミステリー要素も丁寧で、伏線もしっかり効かされており、なるほど感が高いです。 ・早朝始発の殺風景 ★4 本紙カバーでイメージ出来る通り、舞台設定が素晴らしい。まるで夢の中みたい。少しずつ近づく二人の距離がリアルでイイ! 最後怖いね… ・メロンソーダ・ファクトリー ★5 (大好き) どこでも見かける、ファミレスで過ごす3人の女子高生。キャラクター描写が素晴らしすぎて、ほんとにその辺にいそう。仲の良さの狭間にある微妙な空気が胸を締め付けますが、終盤の展開には思わず涙しました。 ・夢の国には観覧車がない ★3 青春を地でいくストーリー。先輩の純粋さと後輩の静かな熱意が良く伝わってきました。ありそうな舞台や展開だったので、もう一ひねりあると、さらに良かった。 ・捨て猫と兄妹喧嘩 ★3 思わず兄妹を応援したくなる作品。とにかく登場人物+猫が可愛いすぎて、萌死ねること請け合い。 ・三月四日、午後二時半の密室 ★5 主人公二人のキャラクターと、閉ざされた心理描写がすばらしい。終盤の怒涛の展開が美しく、ラストは圧巻の爽やかさでした。 ・エピローグ ★3 綺麗にまとめまっていて、終止感をしっかりと味わえます。みんな幸せそうで良かった。 本紙カバーのような、淡い気持ちに浸りたい方にお勧めしたい一冊でした。
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