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ブラックボックス の商品レビュー

3.3

211件のお客様レビュー

  1. 5つ

    16

  2. 4つ

    62

  3. 3つ

    91

  4. 2つ

    24

  5. 1つ

    6

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2022/07/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

怖かった。 主人公は一見淡々としている感じだけど(だからこそ唐突に感じてしまうのかもしれないけど)、衝動的な暴力性を抑えたりやり過ごしたりすることなく相手に向けて、大怪我を負わせてもそれを省みたりもしない。 自分も他人も大切にする意識が欠落しているような、読んでいて寂しくなるような本だった。

Posted byブクログ

2022/07/16

とことんまで主人公目線で書かれた小説.見える視覚的な風景だけでなく心象風景込みで. 最初,自分自身とあまりにも異なった人物であったので読みにくく面白さがよく分からなかった.しかし小説内での時間が進むにつれて「自分と異なる人を見る」という面白さに慣れていき,最後は何か暖かさのものす...

とことんまで主人公目線で書かれた小説.見える視覚的な風景だけでなく心象風景込みで. 最初,自分自身とあまりにも異なった人物であったので読みにくく面白さがよく分からなかった.しかし小説内での時間が進むにつれて「自分と異なる人を見る」という面白さに慣れていき,最後は何か暖かさのものすら感じるようになった.

Posted byブクログ

2022/07/13

表現にスピード感があり、読んでいる私も何かに追い立てられたり、追い詰められたりしている気がした。一方で、1つの文に含まれる修飾語と情報量が多く、読み進めるのには時間がかかってしまった。主人公の気持ちは、全く理解できなかった。

Posted byブクログ

2022/07/13

芥川賞作品 自転車配達員、メッセンジャーで生計を立てていたが、ある日、税務署職員と警察官に暴行してしまい刑務所に入る そこで自身を見つめ直す 退屈で平凡な変わらない繰り返す毎日、そこに変化を見つけて、変われる自分を見出す

Posted byブクログ

2022/07/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

166回芥川賞 主人公男性。最初からわたしとは異質の機械暴力の匂いのする話で嫌な感じ。貰ったから読んだけど、、、だがコンビニ人間再読して共感したから数年後読んだらまた感想変わるかも。

Posted byブクログ

2022/07/05

 ここのところの芥川賞作品では出色!ひとつ前の作品と読み比べましたが、こっちの作品は「化けた!」という気がしました。  ブログとかには、こっちの感想を書きました。よろしければ覗いてみてください。   https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/...

 ここのところの芥川賞作品では出色!ひとつ前の作品と読み比べましたが、こっちの作品は「化けた!」という気がしました。  ブログとかには、こっちの感想を書きました。よろしければ覗いてみてください。   https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202206040000/

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2022/06/30

現役公務員(区役所職員)作家による芥川賞受賞作品。自転車便のメッセンジャーであるアラサーの男が主人公。前半と後半で舞台が大きく変わる。 主人公はかなり不器用な性格で、定期的に抑えられずに感情が爆発して失敗するなど、自分とはかなり違うタイプの人間だと思ったが、目の前の作業に没頭する...

現役公務員(区役所職員)作家による芥川賞受賞作品。自転車便のメッセンジャーであるアラサーの男が主人公。前半と後半で舞台が大きく変わる。 主人公はかなり不器用な性格で、定期的に抑えられずに感情が爆発して失敗するなど、自分とはかなり違うタイプの人間だと思ったが、目の前の作業に没頭することで現実逃避しているようなところや、その場にいない人の噂話をするような雰囲気になじめないところ、世界がブラックボックスのように感じるところなど、考え方に共感できるというか、なんかわかる気がするという部分もあった。 芥川賞受賞作だけあって、はっきりしたストーリーがあるわけではなく、まさに純文学という感じではあるが、人間を掘り下げた良作だと思う。

Posted byブクログ

2022/06/25

”サクマ”という名前の登場人物はこれまで読んだ小説でも見たことがあるけど、なんとなく、ちょっとアウトローな共通的なイメージ。他の人物は全部漢字なのに主人公だけ敢えてカタカナでいかにもな感じ。 新宿通りと中央線の交わるところ(四ツ谷駅!)とか、参議院会館と日比谷高校の間の道とか、...

”サクマ”という名前の登場人物はこれまで読んだ小説でも見たことがあるけど、なんとなく、ちょっとアウトローな共通的なイメージ。他の人物は全部漢字なのに主人公だけ敢えてカタカナでいかにもな感じ。 新宿通りと中央線の交わるところ(四ツ谷駅!)とか、参議院会館と日比谷高校の間の道とか、なじみのある場所が出てくるのが興味深い。砂川氏の生息地域がそのあたりなのか。。 都内でもバイク便はよく見るけど自転車便はUberEeatsのデリバリーだらけなので、今度、それっぽい方を見かけたら観察してみましょう。(マシンもチェック。キャノンデールだったら感涙) 芥川賞にしては読みやすいけど、その分、ちょっと深みが足らないと言えば足らないかも。

Posted byブクログ

2022/06/23

刑務所の生活が生々しい。 お役所からの手紙や言っていることが 分かりにくいのはよく分かるし、 実際そういうことが必要な人ほど 情報が入りずらいような気がする。 とりあえず暴力にすがってしまう哀しさ。

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2022/06/20

「ちゃんとしなきゃ」というプレッシャーと焦り。 そしてそのこと自体は理解しているのに行動できない自分への信頼感のなさ。 わかる気がします。 サクマは資格をとるとか就職するとかそういう事に極端に腰が重い。 生活がなんとなくなりたっているから。 なのに「ちゃんとしなきゃ」生活は...

「ちゃんとしなきゃ」というプレッシャーと焦り。 そしてそのこと自体は理解しているのに行動できない自分への信頼感のなさ。 わかる気がします。 サクマは資格をとるとか就職するとかそういう事に極端に腰が重い。 生活がなんとなくなりたっているから。 なのに「ちゃんとしなきゃ」生活は成り立たなくなる焦りが暴力衝動になるんだと思います。

Posted byブクログ