母の待つ里 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
過去に母親を亡くした3人が故郷への原点回帰と母親への感慨を深くするストーリー。プレミアムクラブの会員という共通項を持つ都会暮らしの3人:松永徹(大企業の社長・独身)、室田精一(定年後妻に別れを切り出されてしまう1人身)、古賀夏生(大学准教授後に勤務医の独身女性)。会員特典として、架空の設定で1泊2日、50万円で優しい母親付きの田舎暮らしを体験した。架空の母親と過ごすことで本当の母親への想いが強くなり感謝や贖罪の念を示し、また3人は「母待つ里」への憧れを抱いた。母親へのカタルシスとともに切ない話しだった。⑤
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この本を読む前は、古き良き日本と田舎邂逅かな?と思っていたので、いい意味で期待を裏切られた感じでした。オムニバス?と読み進めるうち、まさかの展開に読み終えてびっくりでしたが、ちゃんとヒトの優しさや思いやりなど暖かい内容で読み終えた時にはなんかスッキリしました。
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なかなかの感動の物語である。今時のサービスビジネスやAIも出てくるが、それを出しながら人情物にするところは流石、浅田。
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都会暮らしの慌しさの中ステータス 築き老齢の入り口に立った時、ふと今迄の 自分の人生を振り返り仕事に犠牲を払い 何も人生に残らなかったのではと思った 人々の、架空の桃源郷。 高額なテーマパークだと思いきや そこには暖かく迎えてくれる母の姿が あった。 現代都会では隣人の顔さえ知ら...
都会暮らしの慌しさの中ステータス 築き老齢の入り口に立った時、ふと今迄の 自分の人生を振り返り仕事に犠牲を払い 何も人生に残らなかったのではと思った 人々の、架空の桃源郷。 高額なテーマパークだと思いきや そこには暖かく迎えてくれる母の姿が あった。 現代都会では隣人の顔さえ知らない はずが、見ず知らずの母は虚実と現実の 狭間で揺れながらも、架空の息子や娘を 癒して行く。 虚構の親子だが、その母の死は都会の子供達 に真実として涙を誘う程の大きな真の母の愛 だったのだ。
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母の演技力よ… サービスとしては穴だらけだけど、 都会の人は憧れるのかな。 実家ないけど、行きたくなるかな 年取ったら…
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現代社会の夢物語 夢であることは承知して 夢ならどうぞ冷めないでと願う立派な大人たち 切なく温かい浅田次郎ワールドに浸り 至福の時間を過ごすことができた 相川橋の婆さまの寝物語は 声を出して読むことをお勧めする
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71久しぶりの浅田先生。泣きどころを分かった上でストーリーを紡ぐことにちょっと飽きてた時もあったけど、これは今風でかつ心に沁みる。ただちょっと運営会社の立ち位置が不明確で、最終盤での自分の気持ちの処理が追いつかない感じ。
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今はまだ親が健在だけど、 いつかは別れの日がくる。 その後はこういう心情になるのかな。 人をレンタルするのは 日本独自の文化だと最近聞き知って、 だからこういう話が生まれるんだと思った。
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10年近くぶりではと思うくらい久しぶりの浅田次郎作品。でもあまり浅田次郎っぽくない印象。まだホントに理解出来るようになるのは早いかな。
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ダヴィンチ・プラチナ本から。同コーナーで、大御所の、鉄板とも思える本を、敢えて紹介しているのが意外で、それなら是非と手に取ったもの。これはしかし、氏の著した数々の名作群に比肩するものではない。もっと言うと、自分が読んだ氏の作品の中でも、平均以下。そもそもが架空の設定だから、読み手...
ダヴィンチ・プラチナ本から。同コーナーで、大御所の、鉄板とも思える本を、敢えて紹介しているのが意外で、それなら是非と手に取ったもの。これはしかし、氏の著した数々の名作群に比肩するものではない。もっと言うと、自分が読んだ氏の作品の中でも、平均以下。そもそもが架空の設定だから、読み手の方もどうしてもそういう頭の理解になってしまって、そこで起こる悲喜こもごもが、いまひとつダイレクトに響いてこない。最後に登場する大阪弁男も、何だか唐突な印象しか受けず、その言動も全然響いてこない。リーダビリティが高い点は好印象なんだけど…。
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