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母の待つ里 の商品レビュー

3.9

104件のお客様レビュー

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2024/09/02

人の生死やふるさとについて自分事として考えさせられる

本書は、見知らぬ山里をふるさとに見立て、そこで一人暮らす老婆を母親に仕立てる一見荒唐無稽な仕掛けによって、ふるさとでの親子体験を完璧な疑似ストーリーとしてメンバーに提供するカード会社のプレミアムサービスがあり、このサービスを高額な料金を支払ってまで利用する都会暮らしで、それなりの...

本書は、見知らぬ山里をふるさとに見立て、そこで一人暮らす老婆を母親に仕立てる一見荒唐無稽な仕掛けによって、ふるさとでの親子体験を完璧な疑似ストーリーとしてメンバーに提供するカード会社のプレミアムサービスがあり、このサービスを高額な料金を支払ってまで利用する都会暮らしで、それなりの社会的地位も経済力もある男女3人、最終的には4人になるが、彼らそれぞれの物語である。4人に共通しているのは、帰るべきふるさとを持たず、すでに両親がないことに加え、そろそろ老境に差し掛かっての孤独感や疎外感、寂寥感や虚無感そして何より心の拠り所のなさを抱えていることであろうか。無償の愛と真心、嘘のない言動で接してくれるかりそめの母親との一夜限りの交歓を通じて、4人は現実生活の中での自然と不自然、自由と不自由、幸福と不幸について深く考える機会を得る。終盤に自然といえば至極自然な想わぬ結末が待っているが、それが奇しくもサービスの利用者達をつなぐことにもなる。母親役を完璧に演じ切った老婆が最後に独白する寝物語が重く切なく心に響く。人の生死やふるさとについて自分事として考えさせられる著者らしいハートウォーミングな感動作である。

fugyogyo

2026/04/01

ふるさとの概念は、なぜ日本人に共通しているのだろう。この表紙の絵が、懐かしく、ふるさとを感じました。

Posted byブクログ

2026/01/27

いいドラマだったので読んでみる。方言が聞き取れなかったので活字で読むことですごくいい内容で昔がたりも心に沁みる。 本を先に読んだらここまで沁みる事はなかったのでドラマを先に観てよかった。

Posted byブクログ

2026/01/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

都会でそれぞれに孤独を抱えた男女が、高い料金を払って東北の古民家を訪れ、「理想の母」と過ごす時間を体験する。『母の待つ里』は、最初はそんな少し不思議で、どこか癒やしを感じさせる物語として始まる。 迎えてくれるのはちよという年老いた女性。彼女は頼まれるままに、見知らぬ大人たちの「お母さん」を演じる。 けれど物語の最後の数ページで、ちよ自身もまた、かつての大地震と津波で息子一家をすべて失った人だということが明かされる。(昔話としてちよが語る)。待つはずだった子はもう帰らない。それでも彼女は、この家で誰かの母であり続けてきた。その背景として語られる「なぞ地蔵」の昔話が、重たい説明をすることなく、静かに胸に残る。 母を求めて里を訪れた人たちと、子を失った母。どちらも欠けたものを抱えながら、ほんの短い時間、家族の形をなぞる。 浅田次郎さんの得意分野。

Posted byブクログ

2025/11/25

クレジットカードのサービスにあった田舎への帰省疑似体験。初めはあり得ない設定に戸惑ったが、読み進めるうちに母の言葉や振る舞いにこちらまで癒されてくる。田舎ってそれぞれの心に空いた穴を埋めてくれる、有難いものなんだなぁと実感しました。

Posted byブクログ

2025/10/08

TVを見てから読んだ。宮本信子の演技がすばらしく、台詞が浮かんでくる。 最後に謎がとけるが、なるほどとここにつながるのかと納得。

Posted byブクログ

2025/10/01

テレビを見てから読みました。 ドラマの中でも方言がすごく心にしみてきましたが、文章で読むと一層ほのぼのとした気持ちになりました。 人はお金には変えられない心を満たす物を欲しているのだと感じました。

Posted byブクログ

2025/09/22

ドラマを見てから読み始め、ドラマの最終回前に読み終わりました。こんな田舎が、あったらいいだろうなぁ。昔話を聴きながら寝てみたい と思いました。実際、ドラマの宮本信子さんが素晴らしく原作本のちよさんがより愛らしくなって現われたようでした。

Posted byブクログ

2025/09/10

昔話に迷い込んだような、不思議なお話でした。 話の中の人達みたいに故郷を持たない、故郷という感覚のない私は、共感出来るのかと思っていましたが…。 やっぱりよく、分からなかったです。 人は、お互いに淋しさを埋め合える優しい生き物なのかな~。

Posted byブクログ

2025/09/04

最近(2025年9月)にNHK総合で連ドラが始まったので読んでみる。なるほど、実は主役はあの人だったのね。浅田さんらしく、嫌な人が出てこない話で、最初は短編連作かと思ったけど、見事に全体でまとめてた

Posted byブクログ