ブルシット・ジョブの謎 の商品レビュー
この言葉を初めて知りました。 傍から見てプレッシャーもなく羨ましいなと思っていても、もしかすると当事者の心は蝕まれているのかもしれないことを知りました。
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『ブルシットジョブ仕事の理論』の訳者が、ブルシットジョブについて端的に分かりやすく解説している。 原作より平易でとっつきやすい内容となっているそうだが、かなり読み応えがある。 ▪︎みずからが原因となる喜びや、世界に影響を与えることは自己の源泉となる。 それができないことは自己の...
『ブルシットジョブ仕事の理論』の訳者が、ブルシットジョブについて端的に分かりやすく解説している。 原作より平易でとっつきやすい内容となっているそうだが、かなり読み応えがある。 ▪︎みずからが原因となる喜びや、世界に影響を与えることは自己の源泉となる。 それができないことは自己の危機であるためブルシットジョブは精神的暴力である。 幼少期のいないいないばあやごっこ遊びは、本能的に私達が自らのパワーを行使したいと願っていることを体現している。
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結構難しく、理解したとは言い難い。私の産休前の職場も、高給ではないが同じ仕事と比べると少し高めの、ブルシット・ジョブだったな。1日の仕事が最初の30分で終了するような日も多かったし。その前の職場では業種そのものがブルシットで、働きながらこの作業に何の意味が?と思っていた。ベーシ...
結構難しく、理解したとは言い難い。私の産休前の職場も、高給ではないが同じ仕事と比べると少し高めの、ブルシット・ジョブだったな。1日の仕事が最初の30分で終了するような日も多かったし。その前の職場では業種そのものがブルシットで、働きながらこの作業に何の意味が?と思っていた。ベーシック・インカムで解決とはさすがにいかないまでも、エッセンシャルワークの賃金は上がってほしい。本当にやりがいがあって高給な仕事は存在するのだろうか。
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ブルシット・ジョブそのものを読んでないのだが(価格で二の足を踏んでいた)、その概要がとてもわかり易く説明されていた。 全く関係ないのだが、この概念の理解と共感にとても役に立った概念が『科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日記』の「人間病」と称された概念で、なんというか、学びとい...
ブルシット・ジョブそのものを読んでないのだが(価格で二の足を踏んでいた)、その概要がとてもわかり易く説明されていた。 全く関係ないのだが、この概念の理解と共感にとても役に立った概念が『科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日記』の「人間病」と称された概念で、なんというか、学びというのはリレーショナルなんだなと改めて思った。 過剰な自律であり、分不相応な自己抑制であり、良く在ろうとするご気分と、良く在るべきだという社会的な同調圧が、ブルシット・ジョブを生んでいる。 そこで語られる「良さ」が本当に「良さ」なのか、誰も議論されず、誰からも疑われぬままに。
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賃金労働に対して過度に期待しないようになるという気が楽になる部分もありつつ、社会的な必要度合いや働く人間の満足度合いと対価は必ずしも釣り合わない仕組みを知ってしまう虚しさがある
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まず、ちょっと勘違いがあった。仕事の中での無意味な作業を指しているのかと思って読み始めたが、職業というか職種そのものの話しだった。 無意味な仕事が発生する原因について、いくつかあげていたが、時間給というか、雇った人の時間に対して対価を払うという考え方が、この無意味な仕事の発生源と...
まず、ちょっと勘違いがあった。仕事の中での無意味な作業を指しているのかと思って読み始めたが、職業というか職種そのものの話しだった。 無意味な仕事が発生する原因について、いくつかあげていたが、時間給というか、雇った人の時間に対して対価を払うという考え方が、この無意味な仕事の発生源というのはなるほどと思った。要するに、お金を払うならなんかやらせないともったいない。 自身がコンサルタントを名乗っており、まさにこのブルシットジョブに当たる。 あと、人は、楽して儲けるというか、働くふりをしてお金を儲けることに本能的な忌避感があり、それを続けることで、病んでいくというのも、今の社会に鬱といったものがあることにもつながるのでは。 また、作業の生産性について、よく日本が低いと言われているが、程度の問題こそあれ、海外でも発生しており、生産性なんていう尺度もあまり意味がなさそう。 いわゆるエッセンシャルワークのほうがブルシットジョブよりも給与が低い傾向についての分析では、価値の低い仕事をしている人びとの嫉妬が一因になっているというのはそういうこともあるかもだが、ちょっとやっぱり海外も同じというところに意外な感じがした。
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デヴィッド・グレーバー氏の「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の論理」を訳し、またグレーバー氏の著作の多くを翻訳しておられる酒井隆史さんの著作。 真面目に仕事をやっている多くの方々のために、この世界を本当に見直す道を探る本。ふざけたタイトルからは信じられない程の説得力を持っ...
デヴィッド・グレーバー氏の「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の論理」を訳し、またグレーバー氏の著作の多くを翻訳しておられる酒井隆史さんの著作。 真面目に仕事をやっている多くの方々のために、この世界を本当に見直す道を探る本。ふざけたタイトルからは信じられない程の説得力を持ったグレーバー氏の原作をその思想の本質を掴み出しながら教えてくれる。 とにかく分かりやすい。 勢いに乗ってオリジナルも読んでみるか。
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幸せとは何か?そして、何のために仕事をするのかを個人個人が考えなければならないし、価値観を転換しなければならない。 企業も、目的が何かを考えそこに向けた人員配置や仕事の割り振りが必要だろう。 社会全体でブルシットジョブを減らしていけたらいいな。
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ブルシット・ジョブという問題提起は随分前から気になっていたが、原文のグレーバーのものは量も凄いし、価格も高いので放置してきたが、訳者の一人が安価な入門書的な本書を出してくれたのでとりあえず読んでみた。 正直、ブルシット・ジョブは社会人なら薄々は気づいていた問題意識である。なんか「...
ブルシット・ジョブという問題提起は随分前から気になっていたが、原文のグレーバーのものは量も凄いし、価格も高いので放置してきたが、訳者の一人が安価な入門書的な本書を出してくれたのでとりあえず読んでみた。 正直、ブルシット・ジョブは社会人なら薄々は気づいていた問題意識である。なんか「⚫︎⚫︎マネージャー」という肩書きの人多いなとか、何しているかよくわからない総務人員多すぎないかとか、「コーポレート部門」とかよく分からない横文字の部署あるなとか…それを言語化して掘り下げた点は素晴らしい。ただ、読み終わって思ったのは、結局、資本主義社会でもある以上、ブルシット・ジョブはなくならないよねってこと。 グレーバーも指摘している通り、ブルシット・ジョブは本当に無益で有害だと思う。何とかマネージャーが増えたり、部署が増えて管理体制が複雑になるにつれ現場の人間からすれば能率・効率が下がる。今まで直接指摘・指示できていたものが、一旦その何とかマネージャーを通さなければならないとか、どこに言えばいいのか分からないとか手続きの煩雑さ時間が増す。リターンも遅いし、なぜか大事になる。じゃあもう言うのやめようってなる。ブルシット・ジョブについている人間からしても自分の仕事の価値が分からず、さらに板挟み状態になってストレスを抱える。誰も得しない。そんなことは百も承知。でも、なくならないし、寧ろ増えている。それは、資本主義が常に経済的上昇を目指している形態だからに他ならない。経済的上昇を目指すには組織を拡大する必要があり、それに伴いよく分からない管理ポストが増大するのは自明の理。 グレーバーは1つの解決策として、ベーシックインカム(BI)の導入を掲げている。理想としては素晴らしいと思う。ただ、社会主義が結局崩壊したのと一緒で理想論でしかないと思う。BIを導入すれば、ブルシット・ジョブはなくなり、必要なエッセンシャルワーカーの賃金は上がり、人々は自由時間をジョブ以外の余暇に、幸福度をあげる活動に充てる…そんなわけない。現在でも生活保護受けている人がそれで満足しているか、社会的によしとされているかと言えばそうではない。それが人間である。 寧ろ、1つ示唆に富むのが、中世以前の近代では労働・仕事はタスク指向(つまり、成果主義・請負や委任的性質)だったものが現代では時間指向(労働時間制)になったのが要因の1つとして挙げている。また未開社会では生きるために必要な労働しかしない(ある意味動物本来の形)という例も挙げられている。 つまり、今の資本主義制度が自然・動物的にはおかしい、異質なのである。それゆえに必要のない無益で有害なブルシットジョブが量産されていく。なので、解決策が原点回帰ではないが、皆が時間に縛られないタスク指向性の仕事をするか、未開社会のように日々生きるためだけの仕事をするしかない。そこには無駄な労働がない。 でも、安定性に欠ける。だから今の資本主義・時間指向性が確立しているともいえる。 結局、堂々めぐりで、ブルシット・ジョブはない方がいい。でも、今の社会システム上、ある意味「必要悪」。なくなることはない。嫌なら個々人が辞めるなどして対策を取るしかない…というのが本書を読んだ感想かな。
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『ブルシット・ジョブ』の日本語版訳者による解説本。何せ「ブルシット・ジョブ』が高くて厚く、ちょっと手が出なかったので、その意味では大変ありがたい。 ただ、サブタイトルにある「クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか」には答え切れているように思えなかった。社会学的アプローチ(社会学者の方...
『ブルシット・ジョブ』の日本語版訳者による解説本。何せ「ブルシット・ジョブ』が高くて厚く、ちょっと手が出なかったので、その意味では大変ありがたい。 ただ、サブタイトルにある「クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか」には答え切れているように思えなかった。社会学的アプローチ(社会学者の方なので当たり前だが)で、歴史文化の観点からの説明に偏っている感がある。もっと数字を使った検討も欲しいと思ってしまうのだが、経済学との壁も感じられた。学術の派閥みたいなのもあんのかな…笑 #夏の読書感想文
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