ナナメの夕暮れ の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あれ、さいきん生きてて全然楽しくない、と思ったこのタイミングに読めてよかったです。まずは他人への否定的な視線を捨てること、それはすべてじぶんに返ってくる。 他人の正解に置きに行く→人数多いとどの人の正解に置きに行っていいかわからない→人数の多い飲み会が苦手、がもうまさにそのとおりというかわたしそういうことだったんだ…と光が差してきました…。 自分に自信を持つのは自分が臆病であることを認めることの後、と聞いてほんとうに元気が出ます。なんていうかこの本は、がんばれ!と言われるとなぜかムッとなってしまう人にこそ、読んでほしいです。 そしてわたしも、この人生でポジティブになることなんて無理と潔く諦めて、没頭して生きてゆくぞ!
Posted by
自分についていろいろ深く思いいたしたエッセイ。良いことも悪いことも赤裸々に真面目に見つめている。痛々しいほどに。
Posted by
めんどくさいじぶんにとことん向き合う本。 若林さんってこんな繊細な方だったんだ… そしてこんなに赤裸々に語ってくれるんだ。 自分だけじゃないって安心できた。 けど決して後ろ向きの安心感を得たわけじゃない。 これでいいんだってほかっとくわけでもなく。 エッセイを書き続ける中で、...
めんどくさいじぶんにとことん向き合う本。 若林さんってこんな繊細な方だったんだ… そしてこんなに赤裸々に語ってくれるんだ。 自分だけじゃないって安心できた。 けど決して後ろ向きの安心感を得たわけじゃない。 これでいいんだってほかっとくわけでもなく。 エッセイを書き続ける中で、若林さん自身が変わっていく様子もわかったりして。 それがどこか寂しいようにも、心強いようにも思えて。 突き放されているようにも思えるけどけど決してそうじゃなくて。 くすっと笑えるところも 当てはまりすぎて共感!なところも やめて置いてかないで!と苦しくなるところも ありがとう私は私でがんばるわと言いたい。
Posted by
心の底から共感できる文章が、イコール「読んでいて心地よい」訳ではない。この本を読んでいる間中、ずっとそんなことを考えていた。 本書は、前作に当たる「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」同様、月刊誌Tarzanに連載していたエッセイをまとめたものに、書き下ろしを加えた構成に...
心の底から共感できる文章が、イコール「読んでいて心地よい」訳ではない。この本を読んでいる間中、ずっとそんなことを考えていた。 本書は、前作に当たる「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」同様、月刊誌Tarzanに連載していたエッセイをまとめたものに、書き下ろしを加えた構成になっている。基本的な「芸風」は。前作から地続きとなっているが、前作の後半で得た「気づき」が、進歩し、進化し、成長している様が伺える。いい意味で大人になって、肩の力が抜けた感じで、多分著者は今が一番楽しく、楽に生きているのではなかろうか。 著者は、言わずと知れた売れっ子お笑い芸人で、本当にテレビで姿を見ない日は無いくらいに活躍されている。なので、読者は「著者の基本的なデータは共有できている」状態で本書を読む。これはかなり特殊な読書環境ではなかろうか。 もちろん、若林氏以外にも「出たがり(失礼!)」な作者は少なからずいる。開高健氏や椎名誠氏、C.W.ニコル氏など、なぜかアウトドア系ばかり思い付くが... でも若林氏は、他のどんな「有名な著者」以上に「人から知られている」存在だ、という点が大きい。 どういうことかというと...あまり細かい説明抜きに、本題に入れる、という特徴があるな、と。例えば「相方がゆっくり出てくるのも...」みたいな文章も、春日氏が遅れてゆっくり登場する、という漫才のオープニングを「皆が知ってるから」書けるわけで。他にも、M-1で準優勝してることや、若林氏が最近結婚されたことなど、特に説明なしにさらりと触れられてたりする。 説明がない分、読者の「オードリー愛」や知識量などによって、読み方や印象が変わってくるのでは...などと思うのも、他の作者の作品ではなかなか無いような。 文庫版には、文庫版後書きがあり、これがまた良い。巻末の、朝井リョウ氏による解説も、また良い。ただ、本体の内容的には、かなり自分の内面をえぐるような、苦しさや悔しさなど「ネガティブな感情」と対峙し、戦い、逃避したり懐柔したりしつつ「折り合いを付けていく」過程が描かれているので...時に読むのがしんどくなる感じ。それでも「こじらせた永遠の中二病」は私の血管の中をも脈々と流れているので...心の底から共感してしまえる。 あぁ、しんど...(^ ^;
Posted by
大人になれない、おじさんが生きている間に世界を肯定しようと自分と向き合うエッセイ。 自分探しをするが今の自分に満足できず、世間とのズレを感じ生きてきた著者は、40歳代を境に始めたゴルフなどを通じ自分を見つめ直す。自分は他人になれないが他人も自分になれないなど、過去の自分と向き...
大人になれない、おじさんが生きている間に世界を肯定しようと自分と向き合うエッセイ。 自分探しをするが今の自分に満足できず、世間とのズレを感じ生きてきた著者は、40歳代を境に始めたゴルフなどを通じ自分を見つめ直す。自分は他人になれないが他人も自分になれないなど、過去の自分と向き合うことでナナメに見ていた世界を少し肯定して見れるようになった話です。 俺も過去の自分に言ってやりたい、世界はそんなに難しくないぞーって!!
Posted by
読み終わった後なら堂々と言える。冷笑野郎クソ喰らえ!!! 確実に面倒くさい人ではあると思うけど、そこが若林さんの愛されるポイントであり、人間っぽさなんだろうな。
Posted by
めんどくさいやっちゃなぁ〜、まぁオモロいけど。 と言うのが感想。 TVで見ていると、確かに頭いいと感じでたけど、著者はその裏で色々悶々と考えてたんやー、と想像した。オモロい奴。
Posted by
前作の『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』は共感できる部分が多くて、わたしもいつか日本じゃない社会を見て、日本の社会はこういうものだと知ろう、と思わせてくれるような力があった。 それに対し、今作は「へ〜そう感じるのか」という、年齢を重ねなければ得られない感覚が書いてあっ...
前作の『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』は共感できる部分が多くて、わたしもいつか日本じゃない社会を見て、日本の社会はこういうものだと知ろう、と思わせてくれるような力があった。 それに対し、今作は「へ〜そう感じるのか」という、年齢を重ねなければ得られない感覚が書いてあった。「いつかは感じるかもしれない」という他人事感。 でも、この社会で生きること、に対して考えていることをそのまま書いていてくれてる姿勢は、前作と何も変わっていないし、とても貴重な存在だと思う。 年齢とともにこんなに変わるのか、という救いを得られた部分もある。 30歳を過ぎて読み直してみたい本になった。
Posted by
この方は本当に自分や社会を客観視しながらその境界線を見つめることに長けているなと。 基本他者には「迷惑にならない限り好きなようにやれば良い」精神なのに対し、 「正論は多分正しい。でも、おもしろくはない。共感できないけど一理あるかもって脳がパッカーンってなるあの瞬間が好きなのにな。...
この方は本当に自分や社会を客観視しながらその境界線を見つめることに長けているなと。 基本他者には「迷惑にならない限り好きなようにやれば良い」精神なのに対し、 「正論は多分正しい。でも、おもしろくはない。共感できないけど一理あるかもって脳がパッカーンってなるあの瞬間が好きなのにな。」 と相手の自分らしさに興味を持ち見ようとする優しさがあるのが素敵。でもその極論を多様性と受け入れるかもう少し社会のレールにはみ出さないようにするか、その塩梅は難しい。 エッセイだとそれぞれのタイトルを話題のテーマとして捉えてしまい、時系列などを意識せずに読めるから、1冊の中で筆者の心情の変化に目がいきにくい。しかしこの作品はあえてそれを取り上げ、この本の中でも行ったり来たり、自分を見つめ直しているからこそ筆者の人間味が溢れ出てくる。 結局筆者もタワマンに住んでいると聞いたことがあるが、その選択をするに至った心情の変化なども知りたい。 103/100
Posted by
『性格が丸くなっている!人って変わるんだな。』 と思いながら読みました。 オードリー若林さんの"社会人大学人見知り学部 卒業見込 "の続編となるエッセイ本。 前作は著者の若くとがった視点からの世界観を楽しめたが、本作はおじさんとなった著者の丸い視点からの世界...
『性格が丸くなっている!人って変わるんだな。』 と思いながら読みました。 オードリー若林さんの"社会人大学人見知り学部 卒業見込 "の続編となるエッセイ本。 前作は著者の若くとがった視点からの世界観を楽しめたが、本作はおじさんとなった著者の丸い視点からの世界観を楽しめる。 『絶望に対するセイフティネットとして、趣味は必要である。』 『"好きなことがある"ということは、それだけで朝起きる理由になる。』 という言葉はすごく共感して、心に響きました。
Posted by