R.I.P. の商品レビュー
生の欲動が当然という考えた方があまりにも常識的すぎて、死の欲動については衝撃的だった。 憶測でや推測では、人の気持ちを完全にわかることはできない。 思いやりとは、肯定するのでも否定するのでもなく、その人の気持ちをありのままに受け入れ、わかろうとする姿勢のことなんだと思う。
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【ブクログ】久坂部羊/R.I.P. 安らかに眠れ/講談社/オランダでは合法化されている“安楽死”をテーマにした処女作「廃用身」と並ぶ衝撃作品。ネタバレを4点挙げる。 ▶︎①「報道は嘘は伝えないが、伝えるのは世間が欲する情報だけだ。」とある。SNSも含めて、情報を受け取る側は踊らさ...
【ブクログ】久坂部羊/R.I.P. 安らかに眠れ/講談社/オランダでは合法化されている“安楽死”をテーマにした処女作「廃用身」と並ぶ衝撃作品。ネタバレを4点挙げる。 ▶︎①「報道は嘘は伝えないが、伝えるのは世間が欲する情報だけだ。」とある。SNSも含めて、情報を受け取る側は踊らされていないか?▶︎②「競馬の馬が骨折したら、安楽死される。」安静も保てない上、馬は歩くことによって蹄がポンプの働きをして血液循環を保っているため、安楽死しかない。▶︎③「正常か異常かはグラデーションでつながっており、多数派が自分たちと違う感覚の持ち主を“異常”とみなしているだけ」メガネをかけている人に違和感は感じないが、ヘッドギアをつけている人には違和感を感じることと同じだ。▶︎④時代と共に死生観は変わる。最近は延命措置を望まない人は8割に達し、65歳以上の高齢者に限れば9割を超えている。
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真也が紡ぐ言葉がよくわかると言えば、少数派ゆえに変わった人だと言われるのだろうか。 善意で正義を振りかざす妹のような人に接するたびに、必要以上に関わることを避けたくなる。 自分の考えていることはすべて正しく、他の意見はすべておかしいと切り捨てることは簡単だけれど、とても残酷だ。
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読み応えがあった。強烈だし、重い。腹にズドンと来る一冊というのは本書のような作品の事を言う。 自殺志願者たちを殺め続けた男の真相とは。 世間の声とは大抵がメディアが作り出した「作られた声」に過ぎない。誰もがそれに乗っかって発言しているのがほとんどだろう。 本作ではサイコパスへの認...
読み応えがあった。強烈だし、重い。腹にズドンと来る一冊というのは本書のような作品の事を言う。 自殺志願者たちを殺め続けた男の真相とは。 世間の声とは大抵がメディアが作り出した「作られた声」に過ぎない。誰もがそれに乗っかって発言しているのがほとんどだろう。 本作ではサイコパスへの認識がいかに遅れているか、メディアがいかに扇情的な事件を欲しているかも描かれている。 だがあくまで本書はミステリ。怒涛の如し展開で終盤は目を見張った。違和感は現実になり、架空の出来事がこちらを指差してくる。そしてこう言うのだ。 お前はまともか? 本当に? と。
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3人の自殺幇助をしたとして逮捕された兄。 妹の薫子は未だついていけない状況の中、事件を知ろうと奔走する。 医師作家による自殺、自殺幇助といった重いテーマ。 人の命を救う医者は自殺志願者をどう思ってるんでしょうね…(お勉強だけができて人間性はカスみたいな医大生の事件もよくあるから...
3人の自殺幇助をしたとして逮捕された兄。 妹の薫子は未だついていけない状況の中、事件を知ろうと奔走する。 医師作家による自殺、自殺幇助といった重いテーマ。 人の命を救う医者は自殺志願者をどう思ってるんでしょうね…(お勉強だけができて人間性はカスみたいな医大生の事件もよくあるから、崇高な人間ばかりじゃないと思いますが。) P226生と死の欲動が人間にはあって、人によって比率が違うって、すごくしっくりきた表現。 自殺完全否定派と、希死念慮に一部でも理解がある人との価値観は交わらない気がする。 失恋ぐらいで、時間が経てば立ち直れたのに、ってその時の故人が耐えられないから自殺を選んだ辛い状況だったことには思いを馳せない「自殺の全否定」が彼の動機だったんだろうなぁ。 自分の人生を賭けて自殺幇助するのに共感はできないけど。
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2024年8 自殺したい人たちを殺してあげた兄、 それに理解できない妹の話。 ほんとうの思いやりはその人の感情に向き合ってあげること 病気で動けなくなることがわかっているひと 失恋から立ち直れない人 もともと死にたい人 生きてるのが辛いのに、死しか希望はないのにどうして死ぬな...
2024年8 自殺したい人たちを殺してあげた兄、 それに理解できない妹の話。 ほんとうの思いやりはその人の感情に向き合ってあげること 病気で動けなくなることがわかっているひと 失恋から立ち直れない人 もともと死にたい人 生きてるのが辛いのに、死しか希望はないのにどうして死ぬなって言えるの? 競走馬には安楽死があるのに? 肉は食べるのに? 自殺をした人に可哀想、のひと言で済ませるほうがおかしいし普通ではない その人の一部しか知らないのに全部を理解した気になって、自分からしか見えない側面で自分の考えを基準に説得しようとして、思いやりのないのはどっち? 人はもともと本能的に行きたい人と死にたい人に分かれてる
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優しかった兄が、三人もの自殺志願者を殺めた――。世間から極悪人と糾弾される村瀬真也。連続凶悪事件を犯した兄が語り始める不可解な動機を解き明かそうと、妹の薫子は奔走するが、一線を越えてしまった真也の「知らなかった一面」に衝撃を受ける。自殺志願者を次々殺めた男の告白から見えてきた真実...
優しかった兄が、三人もの自殺志願者を殺めた――。世間から極悪人と糾弾される村瀬真也。連続凶悪事件を犯した兄が語り始める不可解な動機を解き明かそうと、妹の薫子は奔走するが、一線を越えてしまった真也の「知らなかった一面」に衝撃を受ける。自殺志願者を次々殺めた男の告白から見えてきた真実とは――。行きすぎた正義と、無関心な親切は、どちらが正しいのだろうか。誰もが目を逸らしたくなる問題に、著者自身も懸命に向き合い書き下ろした長編小説。 ☆3つにしてるけど 3.5にしたい! 村瀬真也の考え方に共感してしまう部分もあり 自分がちょっと怖くなる 本人の意思を尊重するのはとても大事だと思うけど 嘱託殺人って本人の意思がどれだけ本気なのかってどのようにしてはかる?わかる?のか難しいところだと思うし それを他人が決めれることなんだろうか?とも思ってしまう 海外では安楽死が認められている国もあるけど それを仕事としてやっている人達の心は大丈夫なんだろうか? 苦しんでいる人のためにしていることだと 割り切れるものなんだろうか? 依頼する人は 自分が依頼されたら出来ることなんだろうか? だけど 本人にしたらとても苦しく苦しくてしょうがないことなのだろうな…とも思う 答えの出せない難しさがあって いろいろ考えさせられる内容なんだけど…ラストがなんだかちょっとアレ??って感じだったな
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帯にあるように、「これぞ久坂部羊の集大成」と言った言葉がぴったり。私自身、身近な人の自死を経験したことがあるが、自死を止めるのが人道的には正しいとされているけれど、果たしてそれはその人の気持ちに寄り添っているのか、それとも自分の理想や生きていてほしい、というエゴを突きつけているだ...
帯にあるように、「これぞ久坂部羊の集大成」と言った言葉がぴったり。私自身、身近な人の自死を経験したことがあるが、自死を止めるのが人道的には正しいとされているけれど、果たしてそれはその人の気持ちに寄り添っているのか、それとも自分の理想や生きていてほしい、というエゴを突きつけているだけなのか、ということについて改めて考えさせられた。
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うむ〜最近ニュースでも話題となる自殺幇助に関する内容で多岐の事情は異なるが精神的に生きる事への執着が薄れるのも病と考えるので有れば、医師による安楽死(尊厳死)とも関係も少なからず有ると思う。。 ダイバシティ化が叫ばれる世の中に有り、虐め、SNSによる誹謗中傷も酷い世の中にあっては...
うむ〜最近ニュースでも話題となる自殺幇助に関する内容で多岐の事情は異なるが精神的に生きる事への執着が薄れるのも病と考えるので有れば、医師による安楽死(尊厳死)とも関係も少なからず有ると思う。。 ダイバシティ化が叫ばれる世の中に有り、虐め、SNSによる誹謗中傷も酷い世の中にあっては全否定出来ない難しい内容。 読むにつれて3人の自殺希望者を殺害した村瀬真也の言い分は一貫性も有り理解も出来るのは筆者の力なのだろう。 真也が3人(若い芸術家の男性、失恋に悩む女性、不治の病の男性)の自殺希望者とSNSで「希使天使」の名で知り合い希望に添い殺人と遺棄を行った裁判を通して話が進む。真也は兄一也、妹薫子の3人兄妹で母を自殺で無くした優しい性格を見て育った薫子が、裁判を通し真也を解ろうとするが殺人を犯すと言う一線が解らない。事件前から真也の主治医精神科医の白鳥に真也は「善良なサイコパス」である助言で少し救われるも理解出来ずに真也は死刑を求刑される。 然し。。。この殺人の裏には「邪悪なサイコパス」で仮面を被った白鳥が自殺希望者と真也を結び付け糸を引いていた、その事実が判明した時は薫子は行方不明に真也は死刑執行で白鳥は海外に高跳びした状況で終える。 この最後の裏のサスペンス的なストーリーは無くても確りとしたストーリーで成り立っておりちょっと残念な終え方だった。
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薫子の家族全員闇を抱えていて結末も家族バラバラになってしまう。 母親の自殺から始まり、次兄の殺人、長男が精神を病み、父親は末期ガン。薫子も遺族に対して心情を重んじない行動をとるなど1人マトモだとおもっていたが家族に対して見ざる聞かざるという行動に出ていた事が判明。読んでいて自分...
薫子の家族全員闇を抱えていて結末も家族バラバラになってしまう。 母親の自殺から始まり、次兄の殺人、長男が精神を病み、父親は末期ガン。薫子も遺族に対して心情を重んじない行動をとるなど1人マトモだとおもっていたが家族に対して見ざる聞かざるという行動に出ていた事が判明。読んでいて自分は次兄の意見に同調していたが薫子の死んだら終わり、家族が悲しむ、の意見に同調する人もいる。どっちが正しいのか、今自殺する人が多いが生きろ、相談しろの声が多数を占めている。死にたいと願う人はどう感じているのだろうと色々考えさせられる内容だった。
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