おはようおかえり の商品レビュー
おはようおかえり。漢字で書くとお早うお帰りになるのだろうか。時代や立場が変わると、考え方も感じ方も変わる。曾祖母が妹に憑依?した小梅。曾祖母の心残りを解消すしようとするうちに・・・。
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我が父母でさえ祖父母の記憶はないようで、曾祖父母の話を聞いたことがない。父型本家筋の曾祖父の名はキノスケだったとは聞いた。なんせ江戸時代に生まれだし。そんなお方が妹に憑依してやってきたら、そりゃあ話聞いてみたい。まてよ、曾祖父母って8人もいるんだよな。江戸から明治にかけて、激動の...
我が父母でさえ祖父母の記憶はないようで、曾祖父母の話を聞いたことがない。父型本家筋の曾祖父の名はキノスケだったとは聞いた。なんせ江戸時代に生まれだし。そんなお方が妹に憑依してやってきたら、そりゃあ話聞いてみたい。まてよ、曾祖父母って8人もいるんだよな。江戸から明治にかけて、激動の時代にそれぞれ多様な人生を送ったんだろう。まともな人だけならいいけど、やばい人もいるだろうし、知らぬがいいか。この話の榊さん、今さら何だったの?そこまでの怨念も感じないし、せめて温故知新で小梅やつぐみの未来を拓く務めを果たしなよ。
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じっくりと楽しめる味わい深い物語。曾祖母の霊が妹に乗り移り、主人公の姉が、老舗和菓子屋の過去と現在、家族の過去と現在を明らかにしていく、不思議で心温まるミステリーでもある。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
和菓子のほっこりした雰囲気とミステリーの共存は難しいのか、どっちつかずになってしまった感が否めなかった。だけど大好きな近藤史恵さんの作品だけに読みやすさは抜群。冒頭からぐっときひこまれ、あれ、おばあちゃんのくだりはと考えているうちに終わってしまった。好き勝手にやっていたおじいちゃんと苦しめられたおばあちゃんの気持ちのもって行き場が手紙を通して伝わるだけでとても残念だったかな。 妹さんの描き方ももう少し掘り下げてみてみたかったかなぁ。登場人物がみんな魅力的な人が多くてもっともっと知りたいって思った。
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近藤史恵さんの本を読むのは久々。 続きが気になり一気読みしたけど、他の作品と比べるとちょっと物足りなさを感じた。 和菓子屋さんの話なので、読んでいて和菓子が食べたくなること間違いなし。
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読みやすくて ミステリーの続きが気になって ぐんぐん読めた 和菓子好きとしては お菓子の描写も 楽しかったな 妹と姉の絆も ほっこりと なりました
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やっつけ仕事かな。自転車シリーズが良かっただけに残念。取り憑き関係の回収が勢いだけで済ませようとしてる感が満載で、本来のストーリーを見つけ出すのに一苦労。
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読みやすかった。 あんこが好きなので、和菓子屋の仕事の様子も描かれていて面白かった。榊さんのすぱっとした人柄が好きだ。 一連の出来事で、小梅の生活に新しい風が吹き込んだようで、新しい商品を開発したり、ジュンさんと出会えたりと、一皮向けたようで、読後感が良かった。どんどん自分の...
読みやすかった。 あんこが好きなので、和菓子屋の仕事の様子も描かれていて面白かった。榊さんのすぱっとした人柄が好きだ。 一連の出来事で、小梅の生活に新しい風が吹き込んだようで、新しい商品を開発したり、ジュンさんと出会えたりと、一皮向けたようで、読後感が良かった。どんどん自分の思う道を進んでいくつぐみに対し、保守的な自分にジレンマもあった小梅だが、自分の人生をみつめ直し、自分らしく進めばいいんだという心持ちになった展開で良かった。
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読み始めて直ぐにタイトルの意味を取り違えていた事に気づく。 早く帰っておいで、という温かく見守られている様な意味。 祖祖母の時からの和菓子屋さんで働く小梅が、祖祖母に頼まれて探す手紙。 家族の間の思いやる気持ちとか、認め合う関係とか、心地良かった。
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近藤史恵さんの多分一番最近出版された本。面白かった。家族の歴史をめぐるミステリーであり,若干オカルティックな部分もあり。タイトルもちょっと変わっていて,私も最初小梅のように「おはよう」と「おかえり」が別々の挨拶だと思っていた。早く帰っておいで,という意味で「おはよう」は副詞なのだ...
近藤史恵さんの多分一番最近出版された本。面白かった。家族の歴史をめぐるミステリーであり,若干オカルティックな部分もあり。タイトルもちょっと変わっていて,私も最初小梅のように「おはよう」と「おかえり」が別々の挨拶だと思っていた。早く帰っておいで,という意味で「おはよう」は副詞なのだと考えたらたしかにその通りで何も不思議なことはなかった。三代前の小梅の曾祖母が始めた大阪の小さな和菓子店・凍滝(いてたき)。小梅は高校を卒業後,凍滝で働いていてなんとなく自分が母の後店を継ぐのだろうと思っている。妹のつぐみは小梅とは性格もだいぶ違い,アラビア語を大学で勉強しつつ,素人劇団で演劇をやっている。エジプトに留学したいと言っているが,母の強い反対にあって困っている。ある日,つぐみの様子がおかしいことに気づく。言葉遣いが妙に古めかしかったり,作り方を知らないはずのきんつばを店で器用に焼いていたり。 どうもつぐみにすでに亡くなっている曾祖母・榊が憑依しているらしい。榊は自分の夫,つまり小梅たちの曽祖父の浮気相手に会って榊が夫に最後に渡した手紙を返してもらってほしいと頼む。そもそもまだ浮気相手が生きているのか,いるとしたらどこにいるのか雲を掴むような状況で,時々憑依する榊さんからヒントを貰いながら調査を進めていく。はたして祖母の手紙はみつかるのか? そして気になるその内容とは? 榊さんが存命だった晩年の頃は1970年前後くらい? 私の子供時代なわけだが,それが今の若い人たちにとってはもう昔々で今と繋がっていることすら想像もつかない時代になっているということにちょっと愕然としてしまった。そりゃインターネットも普及してない(すでに存在はしてたのだが)し,スマホもなかったが,トーストもコーヒーもちゃんとあったわけで。
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