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おはようおかえり の商品レビュー

3.4

68件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    20

  3. 3つ

    26

  4. 2つ

    7

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2024/08/25

近藤史恵さんの本ということで手に取りました。 大阪で70年続く和菓子屋『凍滝』を継ぐ小梅、その妹のつぐみのお話。 曾祖母 榊がつぐみに乗り移り、心残りだった手紙を取り戻そうとする不思議な設定でした。 いつの間にか疎遠になってしまった姉妹、家族、それぞれが抱えている想い、誰もわから...

近藤史恵さんの本ということで手に取りました。 大阪で70年続く和菓子屋『凍滝』を継ぐ小梅、その妹のつぐみのお話。 曾祖母 榊がつぐみに乗り移り、心残りだった手紙を取り戻そうとする不思議な設定でした。 いつの間にか疎遠になってしまった姉妹、家族、それぞれが抱えている想い、誰もわからないしわかってもらえないことが多いが、この曾祖母のおかげで、気付きがあり成長できた。 私的には派手さはないですが、読みやすく、面白いなと思いました。

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2024/08/16

「おはようおかえり」 女性が、ずっと受け継い来た和菓子屋が、舞台である! 姉妹だけだから、どちらかが、後継者なら、必然的に姉と、思い込んでいる 長女の小梅。 妹のつぐみは、学業成績も良く、大学へ、好きな演劇などして、アラビア語を学び、エジプトへの留学を 考えている。 そんな...

「おはようおかえり」 女性が、ずっと受け継い来た和菓子屋が、舞台である! 姉妹だけだから、どちらかが、後継者なら、必然的に姉と、思い込んでいる 長女の小梅。 妹のつぐみは、学業成績も良く、大学へ、好きな演劇などして、アラビア語を学び、エジプトへの留学を 考えている。 そんな自由奔放のつぐみに,曾祖母が、のりうつる! 話の展開が、面白く、読み進む。 私も、関西在住、実家は、阪急沿線であり、大阪の梅田から近くて、身近に感じる。 留学の話も、母親として理解出来る。 我が子も大学院生で、トルコへ留学。 娘の大学院生の時も、留学の話は、出たけど、……行かなかったと言うか、親の顔色を見て、娘は断念した。 そんな事で、話にのめり込んでいった。 曾祖母が、つぐみの身体を借りて、したかった事は、自分の夫が、愛人の所で亡くなったのだが、その時に、書いた手紙を取り戻して欲しかったのが、理由である。 ただの曾孫に乗りうつった話でなく、……… 世代感覚の考え方、跡継ぎ問題、そして、韓国人二世やゲイという世間の風当たり!など、今現在の風潮も記載されている小説である。 しかし、曾祖母も、キップの良さも…… 最後の手紙で、全てが小梅には、理解出来る。 エピローグでは、つぐみが、留学へと、…… 「おはようおかえり」 これは、昔 商社マンの我が父が、美人の母を余り外出させないように、お手伝いさんを2人、我が家にいて、母親が、外出する時は、いつも「おはようお帰り下さい」と言っていた。 これは、朝の挨拶の「おはよう」でなく、「お早よう」の意味だと、幼き私は思い続けて来た。 この本もそんな意味あいを含んでいると…… この言葉を、この本で見て、古い時代を思い出した私である。

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2024/05/09

曾祖母が妹に憑依する、ファンタジー設定の家族ドラマ。女性の社会の在り方や、目標の持ち方は、現代の女性のテーマに通ずると思う。 怖くないからなんでもできる、ではなく、 怖くてもそれでも歩き出せる。 あの人は前向きだから、と思ってた人も、実は怖いのかなと思った。怖いからやめる選択は、...

曾祖母が妹に憑依する、ファンタジー設定の家族ドラマ。女性の社会の在り方や、目標の持ち方は、現代の女性のテーマに通ずると思う。 怖くないからなんでもできる、ではなく、 怖くてもそれでも歩き出せる。 あの人は前向きだから、と思ってた人も、実は怖いのかなと思った。怖いからやめる選択は、やめようと思った。

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2024/04/30

和菓子屋さんを舞台に、その曽祖母の思いや、父が在日であることへの葛藤などが描かれる。 曽祖母がつぐみに乗り移るという、ファンタジー要素がありつつ、けっこうスルッと楽しく読んだ。

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2024/04/12

北大阪で70年続く和菓子屋「凍滝」の二人姉妹、小梅とつぐみ。和菓子店を継ぐ姉と、大学留学を目指している活動的な妹。曾祖母の霊が妹に憑依するという少しファンタジックなお話だけれど、姉、妹そして曾祖母の心の機微が何気ない描写にふんだんに溢れてくる。「おはようおかえり」無事に帰ってきて...

北大阪で70年続く和菓子屋「凍滝」の二人姉妹、小梅とつぐみ。和菓子店を継ぐ姉と、大学留学を目指している活動的な妹。曾祖母の霊が妹に憑依するという少しファンタジックなお話だけれど、姉、妹そして曾祖母の心の機微が何気ない描写にふんだんに溢れてくる。「おはようおかえり」無事に帰ってきてとの願いが込められた言葉。とっても優しい言葉。

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2024/04/10

代々女系が継いでいる和菓子屋さん、小梅はその4代目候補というか漠然と長女だから継ぐのかなと思っている様子 嫌いじゃないけど大好きでもなくて、でも周りの状況から自分の役目かなと思うところ、空気を読んでるつもりはないけど結果読んでしまっている、良い悪いは別にして 曾祖母の魂?が妹に...

代々女系が継いでいる和菓子屋さん、小梅はその4代目候補というか漠然と長女だから継ぐのかなと思っている様子 嫌いじゃないけど大好きでもなくて、でも周りの状況から自分の役目かなと思うところ、空気を読んでるつもりはないけど結果読んでしまっている、良い悪いは別にして 曾祖母の魂?が妹に乗り移ったり、災害が起きたり、曾祖父と愛人の間にできた子どもの孫が出てきたり(遠い親戚)、人種や性的マイノリティの話が出てきたり、キーワード盛り込み過ぎで、姉妹の話なのか家族の話なのか和菓子屋の歴史の話なのか内容が薄まってしまった感じは残念だったな 「おはよう」「おかえり」かと思ったら、「お早うお帰り」だった そう言えば時代劇でそんなセリフ聞いたことあったなと思いつつ、この言葉をかけてもらえる人は幸せだなと思った

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2024/01/29

近藤史恵の日常ミステリ家族小説。和菓子屋の姉妹の話だった。 近藤史恵の作品には多いけれど、さらっとゲイの人が出てきたりするんだよな。そういう描写が嬉しくなる。 作中で明かされる主人公と主人公家族のある事柄に私は自分のフィルターをべりっと剥がされた感じがした。 曾祖母のことについて...

近藤史恵の日常ミステリ家族小説。和菓子屋の姉妹の話だった。 近藤史恵の作品には多いけれど、さらっとゲイの人が出てきたりするんだよな。そういう描写が嬉しくなる。 作中で明かされる主人公と主人公家族のある事柄に私は自分のフィルターをべりっと剥がされた感じがした。 曾祖母のことについて探りながら主人公が自分と家族に向き合っていく話なのだけど、最終的には心があたたかくなれる、優しい読み口だった

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2023/12/16

自分は逆に外に出たがる妹に、お姉ちゃんも家業に縛られなくてもいいと思うと言われた時に 「この世の中で、なにか特別できらきらしたものを見つける人なんて、少ししかいないのではないのだろうか。 それを見つけないと充実した人生と言えないのなら、自由でいることだって抑圧的だと思ってしまう。...

自分は逆に外に出たがる妹に、お姉ちゃんも家業に縛られなくてもいいと思うと言われた時に 「この世の中で、なにか特別できらきらしたものを見つける人なんて、少ししかいないのではないのだろうか。 それを見つけないと充実した人生と言えないのなら、自由でいることだって抑圧的だと思ってしまう。」 「たった一度の人生だから、やりたいことをやった方がいいという人だっているけど、たった一度の人生だからこそ、よく考えて行動したいのだ。」 というところに共感した。

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2023/11/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 大阪の和菓子屋「凍滝(いてたき)」は三代続けて女性店主。榊(43年前没)→清美(80歳で隠居、現在83歳)→小枝(現在の店主)→娘姉妹(小梅21歳、つぐみ19歳)。つぐみに曾祖母の榊が時々乗り移るという物語。近藤さんにしてはキレ不足で、物語が「月並み」に感じられました。失礼しました。「おはようおかえり」、2021.11発行。

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2023/08/09

内容としては割とありがち、、あぁ、そのパターンか。と。 ただ、妹への気持ち、祖母に対する気持ち、世間に対する気持ちや、自分自身に思うこと、それぞれの葛藤や思いは、少なからず同じような気持ちがわたしにもあって、 あぁ、なんかわかるなぁ。 と、感じました。 うちも祖父の会社を父が...

内容としては割とありがち、、あぁ、そのパターンか。と。 ただ、妹への気持ち、祖母に対する気持ち、世間に対する気持ちや、自分自身に思うこと、それぞれの葛藤や思いは、少なからず同じような気持ちがわたしにもあって、 あぁ、なんかわかるなぁ。 と、感じました。 うちも祖父の会社を父が、そして、手伝いにわたしと妹が入ってるので、感覚として、なんかわかるなぁと。。。 まぁ、こちらは和菓子で我が家は鉄骨屋だけどさ。笑笑 和菓子の表現がまた素敵で、見てて可愛いとか、綺麗って思っても、あんまり食べたいと思わないんだけど、この本読んでると食べたくなるからすごい。 その表現力たるや。です。 オチもパッとはしないし、内容もみたことあるような内容だけど、そこそこ楽しめるはきっとその表現力なんだろうなぁ。

Posted byブクログ