赤と青とエスキース の商品レビュー
最後の章を読むと今までの話が全部つながる。そうだったのね、と面白かった。一章の終わりのブーとレイの見つめ合うシーンは映画を観ているかのようだった。
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『木曜日にはココアを』以来の青山 美智子さん二冊目。 オーストラリア・メルボルンの若手画家が描いた「エスキース」と題された、一枚の絵画を巡る物語・・・ ・・と、一見「エスキース」が中心のお話かと思いきや、ちゃんとタイトルの通り「“赤“と“青”と“エスキース”」のお話でした。 ...
『木曜日にはココアを』以来の青山 美智子さん二冊目。 オーストラリア・メルボルンの若手画家が描いた「エスキース」と題された、一枚の絵画を巡る物語・・・ ・・と、一見「エスキース」が中心のお話かと思いきや、ちゃんとタイトルの通り「“赤“と“青”と“エスキース”」のお話でした。 連作形式のような章立てで展開するので、それぞれの話の中に「エスキース」を軸にしたリンクがあって、第四章までは“うん、普通にええ話”という感じで読んでいたのですが・・「エピローグ」ですべての“繋がり”がわかった時、この構成の秀逸さに“そうきたか!”と思わず感心してしまいました。 このエピローグを読んだ後に、改めて最初から読み返したくなるような、まさに“二度読み必至”と言える作品でございます~。 で、実際私ももう一度読み直して、張られた伏線(繋がり)を見つけては、最初に読んだ時とはまた違った楽しみ方で堪能させて頂きました。 ま、第二、三章の話では「絵を思いきり観ているのに、“その事”に気づかないのかな~?」と思わんでもなかったですが、私自身も(特に第四章で)ミスリードされていたということもあり、“印象”というものはその時々や年月で変わるもの・・、ということで良しとします(何者?)。 と、本書の構成の巧みさに唸らされたわけですが、何といっても各章のタイトル付け(赤Red,青Blueの対比を連想させる)だったり、文章や言葉のチョイスが逐一お洒落なんですよね・・なので、作品全体がまるでポエムのような美しさを感じさせるものがあるな・・と思った次第です。(ちょっと読んでいて照れ臭くなりますが) そんな訳で、読み終わった後は作中通して“ふたり”が歩んできた年月と、メルボルンの爽やかな風景がエンドロールのように脳内に流れて、キラキラしたものに包まれるような・・柄にもなく(笑)そんな余韻に浸った私です。 (エンディングテーマは、Diviners & Azertion「Feelings」で♪) 因みに、本書ではメルボルンが舞台の一つというのと、「赤」「青」という“色”がテーマになっていたのですが、以前読んだ『木曜日にはココアを』でも、舞台の一つがシドニーで、個々の話も“色”がテーマ&タイトルになっていたので、青山作品は“オーストラリア”&“色(カラー)”のしばりでもあるのかな・・?と、“青山ビギナー”の私は思っちゃうわけですが、その辺実際どうなのか、追々他の作品を読んで確かめたい所存です~。
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透明な読後感。世代も重なる部分があり共感しながら読み進めました。若い時の経験や感じたことは大事にしていこう、きっと自分の助けになる、その時々の気持ちの変化や環境の変化にも素直に無理せず生きていこうと感じました。 素敵な一冊。また読みたい作品です。 繋がっていくのがまた気持ちいい!...
透明な読後感。世代も重なる部分があり共感しながら読み進めました。若い時の経験や感じたことは大事にしていこう、きっと自分の助けになる、その時々の気持ちの変化や環境の変化にも素直に無理せず生きていこうと感じました。 素敵な一冊。また読みたい作品です。 繋がっていくのがまた気持ちいい!心が澄んでいくようでした。
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2024年48冊目 日常生活で絵と関わる事がまったくなく、読み始めスローで1ヶ月近く寝かせていた。 久しぶりに手にしてみたらそこからは一気読み。確かに、これは2度読み必至だわ。 読後もこの物語の世界に漂い続けている感覚になった。 「俺はなんでも、わかりやすく表に出ているものだけ...
2024年48冊目 日常生活で絵と関わる事がまったくなく、読み始めスローで1ヶ月近く寝かせていた。 久しぶりに手にしてみたらそこからは一気読み。確かに、これは2度読み必至だわ。 読後もこの物語の世界に漂い続けている感覚になった。 「俺はなんでも、わかりやすく表に出ているものだけで判断していたかもしれない」見えない所を見ようとする事、想像力は大事。そこに気付かせてくれた一言。
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5つの短編がどのように繋がるのか 読み進めていて楽しみで仕方なかった それでいて期待の上を行く展開になって ワクワクが止まらなかった 最後まで読み終えたあと、 また最初から読みたい!と思い、 続けて2回読んだ笑 このような素敵な作品に出会えたことに 感謝
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少しづつの繋がりは誰にでも分かるとして普通に読み進めていたのですが、最後は鳥肌立ちそして名前を確認して思わず「えー」と声が出ちゃいました。鈍感なので毎回こういう伏線回収ストーリーには、驚くタイプです そしてなんて素敵な2人♡
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それぞれいい話だし、少しずつ繋がっているけど、そこまで話題になる程なのかな〜 と思っていたら、最後に全てが繋がった。 ほっこり、ハッピーエンド。
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初青山美智子さん。 皆さんの本棚に見がち、ありがちだった青山美智子さん。 図書館から借りたは良いが、後回しになり、1度の返却を経て、2度目の返却間近、ギリギリ読了。 本屋大賞2022。2位。2位………2位ぃ⁉️ 2位じゃダメなんですか?は、蓮舫さん。 本に順位は、似合わないし、...
初青山美智子さん。 皆さんの本棚に見がち、ありがちだった青山美智子さん。 図書館から借りたは良いが、後回しになり、1度の返却を経て、2度目の返却間近、ギリギリ読了。 本屋大賞2022。2位。2位………2位ぃ⁉️ 2位じゃダメなんですか?は、蓮舫さん。 本に順位は、似合わないし、これは大賞です。 言い切る。 はぁ〜〜〜…… なんてキレイな物語なんだろう…… いや〜〜〜〜〜〜〜 感服いたしました。 きれ〜〜〜〜〜いにまとまっていく感じ。 やっぱり連作好きだなぁ。 清々しい読後感。 推理小説をそんなに読んできてないからか、先読みとか、予想とかせず、すなおー〜に読んだからか…。途中、短編集なのかなと思ったほど。 読み進めると…繋がりが…おぉ…好きな連作パターン。どうやら青山美智子さんの黄金パターンらしい。知らんかった。あんまり前知識入れずに読むのも良かったのかも。 4章の終わりからエピローグまでの、伏線回収がフガフガと、おぉ〜〜。 しんみりと読めて幸せでした。 素直にいい子いい子で読まないと、楽しめない作品なのかも。評価が低い人は、おそらく、結末を予測して読んじゃう頭の良き人じゃないかと思う。超予測して読めば、予定調和になりえる。 頭をある意味「空っぽ」に、進行のまま、素直に読む。結構大切かも。と思ったり。 完成度、めちゃくちゃ高い。 綺麗すぎるパッケージでした。 他の作品が楽しみな作家さんと、またまた出会えた幸福感を感じ切りの読了。 最近、物語から遠ざかり気味を猛反省。 さようならエッセイシーズン。 芸術…絵… 見てもらうことで、醸成されていく美しさ… 時が過ぎゆく美しさ… そんなことを感じました。 ああ、いい物語だ。
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読み終わってちゃんと温かい気持ちになることが出来てホッとしている。これぞ連作な見事な繋がり(各篇のタイトルもめちゃくちゃオシャレ)と美しい着地で、地味ながらも小説にしか出来ないことをやり遂げていると思います。読後、装丁の素晴らしさにも気付く。
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・伏線というか、読んでいて「これどうなったの?!」って気になったことの全部を回収してくれたので、読み終わったあとすっきりできた ・文章が優しくて読みやすい。読みやすすぎてたまにすっ飛ばしそうになった ・額縁のエピローグが1番好きだった ・愛だなあ...
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