赤と青とエスキース の商品レビュー

青山美智子(著者)

2021/12/31

どんどん発展していく青山さんの作品。

一冊の中での繋がりはもちろんのこと、全部の章ががブーとレイのことだったなんて。そして、鎌倉もココアも抹茶も繋がっていたなんて。

2人のピュアな関係がとても素敵。ジャックとの友情も。年月が経っても変わらずそこにあるもの。

運命の仕掛け人は、どこにいるかわからない。そして本人はたいそうなことをしたという自覚がないのが、おもしろいものだとつくづく思う。

ホントにね。

2021/12/30

圧巻だった。短い物語の中に人生の真実が書かれているような作品だった。どんな経験をしたらこんな物語が書けるのか。人物の小さな心の揺れが分かりやすく言葉にされていて、寂しくて暖かくて涙が沢山出た。これからの人生においてこの小説のメッセージを忘れたくない。

2021/12/28

一枚の絵画をめぐる連作短編集。
なんだけど壮大な物語。
短編ひとつひとつも面白いけれど、最後は圧巻。
読みながら泣けて泣けて。
間違いなく名作だと思う。

2021/12/28

ひとつの絵画が、誕生から20年間いろいろな人と関わる。額縁との結婚という表現が素敵だなと。
オーストラリアのメルボルン開放的な雰囲気に行ってみたい。漫画家のその後もちゃんとどうなったかわかってスッキリした。

2021/12/27

連作短編集。と思わせておいて、すべて読み終えたときにもう一度ページをめくり返してみたりしてしまう。あぁあの時のあの人が…という深くシミジミとしてしまう。
帯にあった「最初に思い浮かんだ人を大切に～」の言葉に反し私は誰？とも思い浮かべなかった。でも、それでもそんな空気感を纏いながらも人は傍にいてくれるんだな。
例えば連れ合いとか。

2022/01/01

エスキースとは「スケッチ・下絵」を意味するフランス語。青山さんの新作は、印象的な表紙絵とこのタイトルから想像したとおり、絵をモチーフにした恋愛小説だった。
5篇の短篇からなる連作で、そのどれもにジャック・ジャクソンという画家が描いた『エスキース』という水彩画が絡む。それ以外はあまり関係がなさそうな物語なのだが、エピローグですべてが見事につながる。これが実に鮮やかで、思わず唸ってしまった。
今年最後に出会ったおすすめの1冊。

2021/12/26

ひとつの絵画を軸にした連作短編集。
最後エピローグまで読むと一気に話しがつながって、また読み返したくなります。

青山さん作品は、疲れている時や癒されたい時に読みたくなります。

作品のタイトルにちなんだ赤と青をモチーフにした章ごとのタイトルがおしゃれで素敵。

2021/12/25

図書館で借りたもの。
メルボルンの若手画家が描いた一枚の「エスキース」という名の絵画。日本へ渡って30数年、その絵画は「ふたり」の間に奇跡を紡いでいき…。

最後まで読んで、｢あぁ、これはずっとレイとブー、2人の話だったのか｣と。
絵に合う額を作る話が好きだった。

2021/12/23

初めての作家さんだったが、とても読みやすく、綺麗で分かりやすい表現を使われる方だなという印象を持った。
短編集なのかと思いきや、少しずつ繋がりが見えてきて連作短編かと気づく。
そして最後に種明かし。
とても好きな構成だった。

最初のお話がとくにすっと心に入ってきてくれたので、最後まで気持ちよく読み終えられたと思う。
図書館で借りて読んだが、いずれ購入したい。
今後も追いかけたい作家さんだ。

2021/12/22

読み終わった後しばらく余韻に浸りたくなるような作品でした。

本当に大切なものは何か気付かせてくれるような物語でした。