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赤と青とエスキース の商品レビュー

4.3

1221件のお客様レビュー

  1. 5つ

    560

  2. 4つ

    436

  3. 3つ

    153

  4. 2つ

    18

  5. 1つ

    6

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2024/09/17
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一枚の絵をめぐる連作小説。読み終えてすぐに最初から読み返してしまった。2回読んで完結、的作品。素晴らしい伏線回収と読後感。 「人生は何度でもあるって思うの。どこからでも、どうなふうにでも、新しく始めることができるって。でもね、人生は何度でもあるけど、それを経験できる体は一つしかない。だからなるべく長持ち出せなきゃ。」 茜の感情と体調の揺らぎには、自らも切実なものがあり、それ故にオーナーの言葉が強く心にささる。ちょっと体がしんどいからって、老活とか、終活とか言って、自らとっとと人生先細らせてたらだめだ。 「私達は色をなくしたりしない。色のない世界に、私達はいない。その時に自分が持つ色で、人生を描いていくのだ。」

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2024/09/15
  • ネタバレ

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初めて読んだ青山美智子さんの小説。 読み進めていくうちに段々と情報の断片がつながっていく構成が素晴らしい。 エスキースという題名の絵を中心に話が展開していく。エスキースとは下絵という意味を持ち、登場人物のプーとレイの2人の出会いにリンクした意味も持つ。2人とエスキースを中心に順調に行っているとは言えない人生を送る人物との出会いがあり、登場人物の多くが悩み苦しみながら自分の納得できる形の幸せを手にするというストーリー展開。 上手くいかないことが多く腐りそうな毎日でも自分の好きな事や信念を大切に生活していればいつかは報われるという展開で読後感は爽快。

Posted byブクログ

2024/09/14
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二つめの話から予想以上に軽めで どうなんだろうと思ったのですが 「赤鬼と青鬼」の中盤から再度引き込まれ エピローグでは読んでよかったと思わせてくれる 展開がありました。 もっと遠いところで繋がる オムニバス短編かと思ったら 全部めちゃくちゃ2人の人生で… その後の成り行きを気にしてたのに ずっと見てたんかい(喜) と突っ込まずにはいれませんでした。 最後、ほっこり良い気分にさせてくれた小説でした。

Posted byブクログ

2024/09/06

いろいろなこだわりを感じた素晴らしい一冊。どこがこだわっていたかというのは個々のの見出しで語りますね。 まず、大事なことを言います。「誰も不幸になりません!!!」これ重要。なので、心が弱っているときも読めます。(パニック障害は経験ある方は少し厳しい場面があるかも)。また、大変読み...

いろいろなこだわりを感じた素晴らしい一冊。どこがこだわっていたかというのは個々のの見出しで語りますね。 まず、大事なことを言います。「誰も不幸になりません!!!」これ重要。なので、心が弱っているときも読めます。(パニック障害は経験ある方は少し厳しい場面があるかも)。また、大変読みやすく、最後はみなさんの感想にあるとおり、「そうなるか!」があるのでその意味での読書の楽しさも感じられ、普段本読んでいない方にもおすすめできるのではと思います。 最後に、タイトルの「エスキース」については他の方の感想に意味が書かれていたりもしますが、わたしは知らなくて読んでも全く問題ない、むしろ知らずに読んだほうがいい派です。なぜなら、本文内で説明があるし、意味を知らなかった登場人物に、より没入できるのではと思うからです。 ■装丁が最高。 読む前はなんの意識もなく、おしゃれな装丁だなと何気なく見ますが、読んでいるうちに「もしや?」「え、これも?」「ここにも!」となり、読みながら何度も表紙と裏表紙を凝視することになります。これは、読んだ方にしか絶対にわからない楽しみ方です。きれいな装丁はたくさんありますが、これは作った方のセンスが光っています。わたしのお気に入りは、裏表紙の額の隅にある鳥です(凝視しないと見つかりません)。見つけたときは「芸が細かい!最高。」と思いました。 ■各章のタイトルが最高。 まさか各章のタイトルが全部あの色だったなんて(一応ぼかす)。キーワードでもあるので、ぼんやり読んでいると気が付かないかもしれません。わたしもはじめの2つくらいは気が付きませんでしたが、途中ですこしクセのあるタイトルがあり、「なんでこのタイトル・・え?これもこれも!!そういうことか!」と気がついたアハ体験(古)をさせてもらいました。全部つながっています。 ■著者のシドニー駐在経験がきっと生きている。 舞台は正確にはシドニーではないのですが。でも、「竜宮城」にくる日本人学生の表現はわたしもイメージできるものがあり、1章から引き込まれました。 ■著作の「お探し物は図書室まで」もいいです。 こちらも誰も不幸になりません。図書室とあるのでで静かなイメージの本かと思いきや、どの年代、性別の方もささるであろう状態が図書室と結びついている、温かい作品です。

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2024/09/04
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1枚の絵に繋がれる物語が本当に良かった。 最初は絵にまつわる話があり、幸せな気持ちで読んでいたが、後半の繋がりが凄かった。 読み終わった今もう一度最初から読み直したい気分になる小説。

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2024/09/02

芸術系の話はあまり興味はなく、最初はつまらなく感じていたが後半の伏線回収が素晴らしく、一気に読めたし、もう一回読み返したくなった。若い時は難しかった夢も、年齢を重ねた今だからできる。色んな経験を経てから、叶わなかった夢を叶えることができることもある。人生は何度でも新しく始められる...

芸術系の話はあまり興味はなく、最初はつまらなく感じていたが後半の伏線回収が素晴らしく、一気に読めたし、もう一回読み返したくなった。若い時は難しかった夢も、年齢を重ねた今だからできる。色んな経験を経てから、叶わなかった夢を叶えることができることもある。人生は何度でも新しく始められる。

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2024/09/02
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姉に薦められて読んだ本。 表紙がきれい。 ミステリーではないのに読み返したくなる仕掛けがあるのがすごい。 三章の話で、賞を獲ったのは作品であって自分自身ではないという考えが承認欲求強めの自分大好き人間である自分に刺さった。

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2024/09/02

2022年 本屋大賞 ノミネート作品。 メルボルンの若手画家、ジャック・ジャクソン。彼の絵のモデルになったレイ。 レイが1年間の交換留学生として、メルボルンに居る間の、期間限定の恋人、ブー。 ジャック・ジャクソンが書いた「エスキース」 五つの短編が、最後に繋がる。 それがわか...

2022年 本屋大賞 ノミネート作品。 メルボルンの若手画家、ジャック・ジャクソン。彼の絵のモデルになったレイ。 レイが1年間の交換留学生として、メルボルンに居る間の、期間限定の恋人、ブー。 ジャック・ジャクソンが書いた「エスキース」 五つの短編が、最後に繋がる。 それがわかった時に、感動の波が起きた。

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2024/09/01

一気読みしてしまうぐらい面白かった。一つの絵を中心に話が進んでいき、最後のエピローグで全てが繋がっていくのが良かった。 それぞれの短編も赤と青の2色がテーマになっていて題名との関連もあり上手い構成だなって思った。

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2024/09/01

一枚の「エスキース」を巡る連作短篇かと思っていたら、プロローグで全てが繋がって短篇から長篇に様変わりする。 とても読後感が良い作品だった。

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