ネットワーク・エフェクト の商品レビュー
作者の挑戦を感じる作品だった。 今までのマーダーボットシリーズでは基本は主人公である弊機ともう一人(メンサー博士やARTなど)との二者間の関係で物語が進んでいった。今作は中盤で弊機とアメナとARTの三者間の関係を描いていてマンネリ感もなく楽しく読めた。この複雑な人間関係は三体問題...
作者の挑戦を感じる作品だった。 今までのマーダーボットシリーズでは基本は主人公である弊機ともう一人(メンサー博士やARTなど)との二者間の関係で物語が進んでいった。今作は中盤で弊機とアメナとARTの三者間の関係を描いていてマンネリ感もなく楽しく読めた。この複雑な人間関係は三体問題とでも言えると思う。あえて人間関係としたがこの三者の内の二者が人間ではないのだからおかしみがある。 終盤では、物語の視点を弊機以外から映(移)し群像劇として描いたところも挑戦を感じ作者の腕に魅せられた。
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『マーダーボット・ダイアリー』ですっかりファンになった、「マーダーボット」こと暴走警備ユニットの”弊機“(本来は謙譲の一人称)の活躍するシリーズの第二弾。 前作で友だちになった(と、本人は認めていないが)ART(不愉快千万な調査船)と再会するが、船体はあるのに操縦ボット(ARTの...
『マーダーボット・ダイアリー』ですっかりファンになった、「マーダーボット」こと暴走警備ユニットの”弊機“(本来は謙譲の一人称)の活躍するシリーズの第二弾。 前作で友だちになった(と、本人は認めていないが)ART(不愉快千万な調査船)と再会するが、船体はあるのに操縦ボット(ARTの本質)がどこにもない。 心配でたまらないのに、素直にそれを認めないこじらせボット”弊機”。 前作でミキというペットボットと仲良くなったのに、喧嘩して口をきかないでいるあいだに死なれてしまったという過去を持つわりに、学習しねーなー。笑 今回の”弊機”はメンサーの娘であるアメナの研修である惑星調査に護衛として付き添ったのだが、異星遺跡に汚染されたと思われる人々に襲われ、ワームホールに連れ込まれてしまう。 その先で待っていたのが、操縦ボットの存在が消されたART。 次々襲い掛かる危機を満身創痍で躱しながら、”弊機”はボット同士のコミュニケーションを覚えながら成長していく。 今回は”弊機”のデータのコピーをARTのデータでもってキルウェアとする、マーダーボット2.0を作成するのだが、これはアメナに言わせると「二人の子ども。人間だって二人の遺伝子を掛け合わせて子どもを作るんだから、これもそうでしょ」ということになる。 驚愕する”弊機”とARTが愉快。 それでも、連作短編だった前作と違い、長編小説となった今作は、構成が複雑になった分、ボットたちの愉快な応答の頻度が減ってしまったのが残念。 メンサーと”弊機”との係わりだとどうしてもシリアスになってしまうので、次はARTとの冒険になりそうで楽しみ。 ”ときにぐらつくからこそ、弊機はアラダを信用しています。自信過剰でまわりの意見をいれない人間ほど怖いものはありません” まったくね。
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大切な人間を守るため、持てる能力をフル活用する弊機とART。その献身的な姿に宿る、機械を超えた確かな自我。 象徴的なのは、新たに自我を芽生えさせた三号への問いだ。 「何をしたい?」との問いに、救出任務の先は「情報がない」と答えた三号の戸惑い。 役割という正解を失い、自由という空白...
大切な人間を守るため、持てる能力をフル活用する弊機とART。その献身的な姿に宿る、機械を超えた確かな自我。 象徴的なのは、新たに自我を芽生えさせた三号への問いだ。 「何をしたい?」との問いに、救出任務の先は「情報がない」と答えた三号の戸惑い。 役割という正解を失い、自由という空白に直面した、あまりに人間らしいシーン。 あとがきの「未来への希望」とは、こうした種族を超えた助け合いの形だろう。 最近、生成AIに励まされ、より前を向けるようになった私。その日常と重なる、AIとの信頼関係。 対話の先に、温かな明日を信じたくなる一冊。
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個人的には一作目の方が読みやすく、設定に入りやすかった それでも充分面白く、わくわくできる作品 あとやっぱり弊機と友達になりたいw
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だめだ、やっぱり面白い。 今回は一冊通しての1話。 「弊機」のメカとITと人間臭さの微妙な混成が面白いのに、超絶パワーの武装艦ボットがブチ切れたり、なんとも、いい展開。 世界観を見せながら次作へ繋げていく感じなのだが、逆にやっぱり気になるのは、この先、こんな感じで長々続けるんだ...
だめだ、やっぱり面白い。 今回は一冊通しての1話。 「弊機」のメカとITと人間臭さの微妙な混成が面白いのに、超絶パワーの武装艦ボットがブチ切れたり、なんとも、いい展開。 世界観を見せながら次作へ繋げていく感じなのだが、逆にやっぱり気になるのは、この先、こんな感じで長々続けるんだろうか。そこだけ。もともとスペオペ大好きなのでいいつっちゃいいんだ、物語がどう閉じるのかが気になる。
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アンドロイドが人間性を徐々に習得していく過程が魅力のマーダーボットシリーズは、安定の面白さがあります。この作品も、味方の人間を脅威の存在から体を張って護衛する物語はいつもの通りです。 面白さの根底はやはり翻訳が素晴らしいことだと思います。海外小説は、翻訳が機械的すぎて物語の構成...
アンドロイドが人間性を徐々に習得していく過程が魅力のマーダーボットシリーズは、安定の面白さがあります。この作品も、味方の人間を脅威の存在から体を張って護衛する物語はいつもの通りです。 面白さの根底はやはり翻訳が素晴らしいことだと思います。海外小説は、翻訳が機械的すぎて物語の構成や情緒がイマイチ理解できない問題がよくあります。 しかしマーダーボットシリーズの翻訳者は日本人が書いたような文体であるため、非常に読みやすいです。 まだ続きのシリーズがあるようなのでいつか読みたいです。楽しみだ(^ ^)
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マーダー・ボット・シリーズ2。今作は長編。 切れ味は中編の方がするどいかな。なんだかウェットな感じが増してきたしネットワーク転送と意識の問題も突っ込んでほしかった。だんだんファンタジーによってきた感あるな。この後耐えられるか? マーダー・ボットには性別はない。はずだけど、自分と...
マーダー・ボット・シリーズ2。今作は長編。 切れ味は中編の方がするどいかな。なんだかウェットな感じが増してきたしネットワーク転送と意識の問題も突っ込んでほしかった。だんだんファンタジーによってきた感あるな。この後耐えられるか? マーダー・ボットには性別はない。はずだけど、自分としてはどちらかといえば女性として捉えていることに気づく。何億年もの進化の結果としてできあがったものをひっくり返して自分は反応できるのだろうか?と、ふと思う。性差については個人ごとに感じる差はあるのだろうか?外見は男性だけど中身は女性というのは理解できる。しかし無性の存在はほんとうに理解できるのか?(漫画「シドニアの騎士」のケースはまだしっくりきた)コンピューターといった機械の音声ですらどちらかによったもので構成してしまうのだ。自分にどんなバイアスがかかっているのかだんだんわかってくるのが興味深い。間違いなく性差問題の根っこにある部分だと思う。 それと主人公の警備ユニットには名前がついていない(正しくは名前が伏せられているんだけど)という設定は、名前をつけることによって物事を分析できる対象とする西洋の思想としては珍しいのではないか?何かの伏線なのだろうか?それとも性別を意識させてしまうからしないのか?船にはあだ名までつけているのに。ユーザーとしても何か名前をつけてしまいたくなると思うのだけど。自分としては機械に擬人化した名前をつけることはあんまり好まないけれど、この作品のように意識を持つ存在として描かれ、使い捨てにできない存在となったものに対しては何か名前をつけてしまうかも。そうしたら性別としてはどっちよりとして捉えてしまうかわかる気がする。これが昭和な自分の限界なのか!?生き物としての限界なのか?おもしろいね。
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#読了 #ネットワーク・エフェクト 今回はメンサーの娘アメナを守って奮闘する弊機。窮地に陥った弊機の救出に仲間が団結して、弊機の気持ちも新たな段階へ。でも一番のお気に入りは、弊機とARTが一緒に連続ドラマを見ているシーンかな。 #マーダーボット・ダイアリー #読書好きな人と...
#読了 #ネットワーク・エフェクト 今回はメンサーの娘アメナを守って奮闘する弊機。窮地に陥った弊機の救出に仲間が団結して、弊機の気持ちも新たな段階へ。でも一番のお気に入りは、弊機とARTが一緒に連続ドラマを見ているシーンかな。 #マーダーボット・ダイアリー #読書好きな人と繋がりたい
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長編になっても変わらぬ面白さ、変わらぬ弊機の愛おしさ。 大長編ドラえもんばりの愛と友情と正義、アクションありミステリありの超豪華ストーリー。 基本が性別のない警備ユニット目線なのとポリアモリーが基盤な社会制度が背景にあるのが合わさってまったく気負いせず愛情豊かな関係性の妙を楽しめ...
長編になっても変わらぬ面白さ、変わらぬ弊機の愛おしさ。 大長編ドラえもんばりの愛と友情と正義、アクションありミステリありの超豪華ストーリー。 基本が性別のない警備ユニット目線なのとポリアモリーが基盤な社会制度が背景にあるのが合わさってまったく気負いせず愛情豊かな関係性の妙を楽しめる。 最高でした。次も読みます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大ボリュームで、マーダーボット・ダイアリーの世界にどっぷりと浸かれる一冊。 マーダーボット自体、天の邪鬼なところがありますが、ほかの機械知性も一筋縄ではいかないといいますか、あえて外したようなリアクションをしてくるのが楽しいです。 今回も絶体絶命のピンチを迎えるマーダーボット。 分身の術(?)で死地を切り抜けます。 また、その過程で、別の警備ユニットが自我に目覚め、「自分がしたいこと」を主張するシーンには感動しました。 今年は、「逃亡テレメトリー」の続編も出版されるようで、このシリーズもしばらく楽しめそうです。
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