ネットワーク・エフェクト の商品レビュー
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マーダーボット・ダイアリー第2弾。このシリーズは大好きである。家族や恋人といった関係が性別にとらわれず、当然のごとく「人間」同士として結ばれている点が心地よい。前作に引き続き、今作でも“弊機”は彼らを守るために身を挺し、知力の限りを尽くしているが、最も印象深かったのは調査船ARTと“弊機”の関係。メンサー博士たちとはまた違った絆で、互いの存在が想像を上回るほど大きく、良い意味で驚かされた。
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ARTと弊機の口喧嘩、2.0や三号との会話が微笑ましくて、物騒な展開のなかで癒される。前作以降、ARTがどんな生活してたのか気になってたから、読めて嬉しい作品だった。宇宙領域での入植って人間ドラマがやたら重たいのが多いけど、今作はとても読みやすい。弊機たちの視点で描かれているからかな。
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システムが、とか、バージョンが、とか、正直なところ全部を理解して読んでいるわけではないのだけれども、そんなことどうでもいい!弊機がかわいくて仕方ない。おもしろいぞ。
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プリザベーション連合に取り敢えず落ち着いた弊機は惑星調査の警備任務に就くが、帰還の途中で襲撃を受け調査メンバーの一人、メンサー博士の娘アメナと共に謎の船に拉致される。奇妙な異星生物が乗り込んでいたその船は“あの”船のはずなのだが気配が全く感じられない…。相変わらず対人対物関係には...
プリザベーション連合に取り敢えず落ち着いた弊機は惑星調査の警備任務に就くが、帰還の途中で襲撃を受け調査メンバーの一人、メンサー博士の娘アメナと共に謎の船に拉致される。奇妙な異星生物が乗り込んでいたその船は“あの”船のはずなのだが気配が全く感じられない…。相変わらず対人対物関係には後ろ向きな弊機だけど他者を心配したり喪失に絶望しかけたり再会に喜んだりと感情の幅が大きくなっているようでにやり。前作より大規模に手を変え品を変えやってくる危機に翻弄される弊機一同。ぼやきながら危機に対応しないといけないので、新たなお気に入りドラマも出来ているのになかなかじっくり見られないのがお疲れ様です。最後まで手に汗握る展開だけど長編だからかちょっと途中中だるみ感があったかな。それにしてもこの世界でのパートナー制度、自由で宜しい。
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開発途上の惑星へ行く人間のチームにわけあって同行し、問題発生、宇宙船や施設内で人間を守りつつ敵と戦闘そして撤退というのが今のところお決まりの展開。私は一度読むと二度以上読むことは滅多にないのだが、似たような場面を繰り返していることもあって二度読みした。時系列の問題でこの後に出た『...
開発途上の惑星へ行く人間のチームにわけあって同行し、問題発生、宇宙船や施設内で人間を守りつつ敵と戦闘そして撤退というのが今のところお決まりの展開。私は一度読むと二度以上読むことは滅多にないのだが、似たような場面を繰り返していることもあって二度読みした。時系列の問題でこの後に出た『逃亡テレメトリー』を読んでから、また読んでしまった。 自分の失敗で自己嫌悪に陥ったり、自分で自分を励ましたり、褒められて戸惑ったりと、弊機の一人称で語られる、基本的に論理的だがしばしば感情的で偏屈卑屈、人間的すぎる挙動がおもしろいのだ。 SFだと科学的にどうよ?ということがしばしば問題になるが、この作品はその点はもうどうでもいいです。今のところ日本ではこの著者の作品が翻訳されているのはこれだけだが、ほかの作品も読んでみたいです。
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自ら「統制モジュール」をハックした警備ユニットである"弊機"が、宇宙で様々な出来事に巻き込まれるSF作品『マーダーボット・ダイアリー』の続編です。 相変わらずの弊機の語りぶり、ちょっと懐かしく感じながら楽しく読了しました。解説にもあるように、SFとして割とオ...
自ら「統制モジュール」をハックした警備ユニットである"弊機"が、宇宙で様々な出来事に巻き込まれるSF作品『マーダーボット・ダイアリー』の続編です。 相変わらずの弊機の語りぶり、ちょっと懐かしく感じながら楽しく読了しました。解説にもあるように、SFとして割とオーソドックスな舞台構成や展開だなと感じつつ、所々スパイスが効いているのがアメリカでも人気の秘訣なんでしょうか。 ちょっとラノベにも近いようにも感じましたが、実際アメリカ本国での読者層はどんなモンなんだろ… 今回の長編でのスパイス、「弊機が戦う→運用信頼性が下がったりする→勝つ」的な一本筋だけでなく、舞台が2つに分かれるあたりの展開はなかなか興味深かったです。(ネタバレになっちゃうので割愛…) また、この世界の設定についても前よりもう少し詳しく触れられています。 政治形態として大勢を占める(弊機が今お世話になっているプリザベーション連合のような民主的政体はむしろ例外)企業の人物たちとも触れ合う展開で、ほぼほぼ奴隷っぽい終身契約で危険な場所に送り込まれる姿は、結構なディストピアだなと…。 プリザベーション連合自体の存在が知られていないあたりも、SNSなりメディアなりのようなものはあんまり横断的じゃないんでしょうか。 何はともあれ楽しく読めました。続編にも期待。
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今回もウジウジすねたりイジケたり忙しい弊機。いろんな勢力所属の人達が入り乱れたうえに、さらに本人(本機?)も二人目が登場してくるこんがらかった状態で、複雑な展開。表紙の女のコ(アマナ?)はもっと活躍するのかと思いきや、そこまででもなかったのが物足りなかったけど、そこは思考スピード...
今回もウジウジすねたりイジケたり忙しい弊機。いろんな勢力所属の人達が入り乱れたうえに、さらに本人(本機?)も二人目が登場してくるこんがらかった状態で、複雑な展開。表紙の女のコ(アマナ?)はもっと活躍するのかと思いきや、そこまででもなかったのが物足りなかったけど、そこは思考スピードが違うから仕方ないのかな
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自身に関わり合いのない人物やAIだと、ターゲット1号2号という表現になるのって、自閉症と呼ばれる症状?エヴァンゲリオンの最初の頃、主人公に周囲の人が認識されていなかったように。 なのに、つい、人間を救ってしまうって、業が深いというか、懐が深いというか。この翻訳家の力も大きいの...
自身に関わり合いのない人物やAIだと、ターゲット1号2号という表現になるのって、自閉症と呼ばれる症状?エヴァンゲリオンの最初の頃、主人公に周囲の人が認識されていなかったように。 なのに、つい、人間を救ってしまうって、業が深いというか、懐が深いというか。この翻訳家の力も大きいのだろうけど、言葉一つで背景まで表現できるってすごい。
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2022-04-19 弊機にせよARTにせよ、もうとにかくキャラクターが愛おしくて仕方ない。 まあ悪がまったく具体的に描かれていない(顔が見えない)のだけれど、そこはそれ。エンタメだから。 にしてもレビューや感想で、誰もエイリアンシリーズについて触れていないのが不思議でならない。...
2022-04-19 弊機にせよARTにせよ、もうとにかくキャラクターが愛おしくて仕方ない。 まあ悪がまったく具体的に描かれていない(顔が見えない)のだけれど、そこはそれ。エンタメだから。 にしてもレビューや感想で、誰もエイリアンシリーズについて触れていないのが不思議でならない。本作なんかモロにプロメテウスだと思うんだけどなあ。(ネタバレではない、よね?)
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続きを目にするまで頑張って生きていたいもの…と思っていた、前作で私を大層狂わせた『マーダーボットダイアリー』の続編にして初長編。にこにこしながら読んでしまい「何読んでいるの?」と聞かれたことです。弊機は相変わらずかわいかった。感情が嫌いなのに感情に振り回されてしまう…今回は物理的にも感情的にも(怒り続けることを選んで)忙しくてドラマ?があまり観れない…やりたいことがわかったの!…かわいいね…という気持ちが昂っての笑いです。あと警備ユニットの中でもコミュ力の差があるというのが判明したので余計にこにこしてしまいました。『弊機の人間たち』『お上品な嘘をついてほしければ自分で考えてください』『感情は嫌いです』『わかったわよ、第三母』『わーい』『砲艦はやたらと得物をぶっ放したがる悪癖がある』『マーダーボットニ・〇』『なんともかわいらしいペットネーム』『いっしょにいるのは楽しいし、ずっといっしょにいたい』!!!最後!!!翻訳の絶妙さ!!!
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