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常設展示室 Permanent Collection の商品レビュー

3.9

293件のお客様レビュー

  1. 5つ

    76

  2. 4つ

    116

  3. 3つ

    75

  4. 2つ

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2024/02/13

原田マハさんの作品は本当に繊細で鮮明で美しい。 なんて素敵な小説たちだろう!美術が好きな人、携わる人、関わりをあまり持たない人、誰もがアートに心を打たれるし、読者も例外ではない。 美術は好きなものの趣味というほどではない私だが、美術館に行きたくてたまらなくなった。 「道」はいちば...

原田マハさんの作品は本当に繊細で鮮明で美しい。 なんて素敵な小説たちだろう!美術が好きな人、携わる人、関わりをあまり持たない人、誰もがアートに心を打たれるし、読者も例外ではない。 美術は好きなものの趣味というほどではない私だが、美術館に行きたくてたまらなくなった。 「道」はいちばんのお気に入りだ。彼の絵を実際に見てみたいと強く思わされた。でもどの作品も読後感が素晴らしく甲乙つけがたい。 今後も読み返したいし、登場した絵画作品をいつか全て見てみたいなと思う。

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2024/02/12

絵画をテーマにした6つの短編集。4章目、最終章が好みだった。 読了後は無性に美術館に足を運びたくなり、私も人生を動かす絵画と出会ってみたいと思った。

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2024/02/05

⁡短編で読みやすさはあれど⁡ ⁡美術館へ行ったあとのような素敵な余韻が残ります。 そして、ストーリーの絵画の画像を見ながら読んでしまいます ⁡空間や情景を表す言葉がとてもとても綺麗で⁡素晴らしく ⁡この本自体が⁡アートな1冊でした。⁡⁡ ⁡⁡人生の1枚を見つけに行きたくなります。

Posted byブクログ

2024/02/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この、『常設展示室』は短編集となってるが、それぞれの物語の人生にアートが密接に関わっている。どの物語も自分の人生の中に「とっておきの作品」があって、ある時には励まされ、ある時には新たな視点をくれる重要なものになっている。この本を読むと、自分の人生を支えてくれる作品を探しに行きたくなる、まさに、解説で上白石萌音さんが話していた「美術館への招待状」になっているなと納得した。この解説を読む前にしっかり自分も美術館のチケットを予約していたのでまさにそう!最後の『道』は感動して涙でした。

Posted byブクログ

2024/02/01

原田マハさんの本で初めて読みました。そこから原田マハさんの本を色々と読んでいます。温かい気持ちになります。

Posted byブクログ

2024/01/23

この本は、美術館への招待状。 上白石萌音ちゃんの解説の言葉がしっくりときた。これまで原田マハのアート小説に魅了され、たくさんの物語を読んだ。美術館に興味を持つことができたのも、これらの本たちのおかげである。常設展示室という名の通り、美術作品はお高いものではなく、いつも自分の近くで...

この本は、美術館への招待状。 上白石萌音ちゃんの解説の言葉がしっくりときた。これまで原田マハのアート小説に魅了され、たくさんの物語を読んだ。美術館に興味を持つことができたのも、これらの本たちのおかげである。常設展示室という名の通り、美術作品はお高いものではなく、いつも自分の近くで励ましてくれる存在なんだと思った。作品を見るときは、専門知識や鑑定スキルなどはいらない。子供のような真っ白な心と、純粋な目だけである。

Posted byブクログ

2024/01/18

美術館に行きたくなりますね! 常設展示室、いつでも行けると思って行かなかったんですよね。 この本読んでたら、「だからこそ、今行きたい!」と思いました。 6話あるうちの最後のストーリー「道 La strada」にグッとくるものがありました。 ”ほんとうの感動は作品を見終わったあ...

美術館に行きたくなりますね! 常設展示室、いつでも行けると思って行かなかったんですよね。 この本読んでたら、「だからこそ、今行きたい!」と思いました。 6話あるうちの最後のストーリー「道 La strada」にグッとくるものがありました。 ”ほんとうの感動は作品を見終わったあとについてくる。”(抜粋) 特にこのフレーズには納得です。 絵画以外でも、本でも映画でも、心に残るものって、観たり読んだりしている時よりも、終わった後にじわじわくることが多いです。 そういった作品って、自分の経験・知識を越えたところにあるから、それを理解したくて頭の中に残っているのだと思います。 ふとした瞬間、何の前触れもなく、頭の中で記憶と知識・経験がつながって消化できる。 私の名作はそのような位置づけです。 最近出会ったものの中では「車輪の下」と「コンビニ人間」ですかね。 これは本当に考えたし、今でも記憶に残っている!未だに消化しきれていない。 そういうものに出会ったことの積み重ねが、人生の大きな選択を決めると思うのです。 夫の例で言うと、「昔見たガンダム(富野 由悠季監督の作った一番最初の!と、こだわりがあるらしい)がずっと心に残り続けていて、だから将来グラフィックデザイナーになると決意した」みたいな感じです。 意外と観たり読んだりしている時に、「これは面白い!」って思ったものは記憶に残ってなかったりするんですよね。すぐ消化できてしまうからなのでしょうか。 どのストーリーも切なくなるものばかり。 過ぎ去った時間は戻らないからなのかもしれません。 「デルフトの眺望」に登場するマウリッツハイクは老後に夫と行きたい! ”真珠の耳飾りの少女”を見るための空間演出を体験したいと思いました。 それにしても美術館に行きたくなりますね! 感想書いてたらますます行きたくなりました。 有休とって一人で美術館をふらついてこようかな~。

Posted byブクログ

2024/01/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

絵画と女性を主人公に描かれた六作の短編集 1.群青…「朝、目覚めると、世界が窮屈になっていた」美青。職場のメトロポリタン美術館では、障害を持つ子どもに向けたイベントを開催する動きがあった。美青も当初は賛成していたが、病院で出会った近視の少女の母の一言をきっかけに障害を持つ子どもだけにフォーカスを当てることに違和感を抱く。 2.デフルトの眺望…絵を売る仕事をするなづき。弟のナナオを父を残して世界を飛び回っていたが、ある日父のいる施設に訪れると、父は薄暗い部屋でベッドに固定され、窮屈そうにしていた。なづきは思わず弟を責めるが、全て人に任せていたなづきにその資格はあるのか想い馳せる。そして父が安らかに後生を過ごせるような〈あじさいの家〉を見つけ出す。窓からの眺めはまるで『デルフトの眺望』のようで。 3.マドンナ…『あのね、湯呑みが割れちゃったのよ』とあおいの母は言う。仕事で忙しいのにも関わらず、緊急性の低そうな話題にあおいはイラつく。体は弱っているのは確かだが、快活に話すくらい元気なのだ。とあおいは思っていた。しかし母は最近始めたハーモニカを「寂しい時に吹く」と言う。そして美術関連の仕事をするあおいに対して、美術に関心のない母。そんな母の若かりし時を支えたのは名前も知らない一枚の絵画の切り絵だった。 4.薔薇色の人生…田舎のパスポート更新センターで働く多惠子。そこに「天国と地獄の両方を見てきた」と言う金持ちの男が現れる。多惠子は男を意識するようになり、身なりを整え、男との再会を待った。男と再会し夜を共にし、目を覚ますと男と多惠子の財布の中身は消えていた。しかしそこには美術館のチケットが入っていた。 5.豪奢…紗季は年上の金持ち、哲郎に尽くすため美術の仕事を辞めた。紗季は絵を芸術と思っていたが、哲郎は資本としか見ていなかった。それをきっかけに喧嘩をするが、突然哲郎から高級コートと共にパリ行きのチケットが送られ、仲直りをする。ひと足先に紗季が到着すると、哲郎はドタキャン。一人パリに立つ紗季は美術館に行き、高級コートをロッカーに入れたまま美術館を後にする。 6.道…翠は新人画家を審査する委員会の新顔でありながら、古い格式を撤廃させた時代の寵児。とある審査会に画用紙を組み合わせた粗末な作品がノミネートし、それを見た翠の頭を離れない。幼い頃、現在と打って変わって貧乏な暮らしをし、兄と離れ離れになったこと。原宿の道で絵画を売っている男のことを思い出した。ノミネートした作品をもとに住所登録地へ訪れると、そこはかつて兄と離れ離れになった家だった。しかしそこに兄の姿はない。 本作は寂しくも暖かい物語の連続である。これは私のような21歳の人間よりも、もう少し高齢な方の方が響くのではないかと思う。なぜなら物語には仕事、親の死、幼い頃の思い出など様々な事が関わってくるからである。それでもつまらないということは全くなく、するすると読めるし、物語も面白く、不思議と心温まる。 本作で心に残ったのは次の二文である。 「-この世でもっとも贅沢なこと。それは、豪華なものを見にまとうことではなく、それを脱ぎ捨てることだ。」 ……「捨てる」という選択はそれを持っていなくてはできないものである。この選択肢の多さはまさしく贅沢なことだろう。 「午後の日差しに白々と輝いて、道はどこまでも続いている。」……本作の最後の一文。翠のトラウマとも言える「どこに辿り着くのかわからない道」は「どこまでも行ける道」へと変化した。翠を変化させたのは絵画と人の力だった。やはり他人からの影響というのは良くも悪くも強いものだなと思った。 余談だが本作の一文目「朝、目覚めると、世界が窮屈になっていた。」これは中々秀逸な出だしだと思う。 まず文章の意味を理解するために物語に引き込まれる。そして次第に美青の視力問題であることに気づくのである。そしてそれだけではなく、美青の厳密にはメトロポリタン美術館の視野が狭くなりかけていたことを示している。障害持ちの子供向けイベントのことである。同業者のアネットは「障害のある子供にフォーカスを当てるのがポイントだ。」と言う。しかし絞り込む必要はないと美青は気づくのである。障害も健常も関係なく混ざり合えばいいと。美青は美術関係の仕事人としては致命的な緑内障による視力の狭まりと引き換えに、人として大切な俯瞰した視点を手に入れたのである。

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2024/01/07

原田マハさんの作品は、超ざっくりいうと「絵画がらみのもの」と「そうじゃないもの」とに分けられて、今までの経験から言うと私は絵画絡み作品とは波長が合わないかなあという感じだったけど、話題作だったので読んでみました! …まあ、やっぱり自分の教養というか興味の問題なのか、絵画と感情をリ...

原田マハさんの作品は、超ざっくりいうと「絵画がらみのもの」と「そうじゃないもの」とに分けられて、今までの経験から言うと私は絵画絡み作品とは波長が合わないかなあという感じだったけど、話題作だったので読んでみました! …まあ、やっぱり自分の教養というか興味の問題なのか、絵画と感情をリンクさせることが難しいので、これもすごく感動したというわけではなかったけど、何だかちょっと、美術館に行ったりだとか、絵画のポストカードを買ったりとかしたくなった!!そして収録されている6篇のうち最後の1つ「道」という話は、かなりジーンときた。 いずれも短めのお話なのでサクッと読めました。

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2024/01/03

あっという間に読んでしまった。 推しのゴッホの章が読めればと思ってたけど 最後の章は感動です。 明日上野に行こうかな。

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