国宝(上) の商品レビュー
暴力団組長の息子が、日本一の歌舞伎女形に成り上がるまでの物語です 歌舞伎に詳しい人は、特に面白いと思います 私のように歌舞伎の知識が全く無くても、描写が上品で、なんとなく女形として演じている様がイメージできる表現になっていて良いと感じました 主人公である喜久雄が、ハンデある...
暴力団組長の息子が、日本一の歌舞伎女形に成り上がるまでの物語です 歌舞伎に詳しい人は、特に面白いと思います 私のように歌舞伎の知識が全く無くても、描写が上品で、なんとなく女形として演じている様がイメージできる表現になっていて良いと感じました 主人公である喜久雄が、ハンデある出自を抱えながら、苦労しながらも、頂点まで上り詰めるその過程に、読み手も一緒にしんどい思いも感じながら、読み進めることができると思います。 俊介や徳次と切磋琢磨して色々乗り越えて行く場面が一番印象に残りました
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努力とか成功、感動、喜びが描かれる一方で、挫折とか嫉妬とか、理不尽とか、投げ出したくなる気持ちとか、正と負のとにかく色んな感情が描かれていて、読者の自分が、喜久雄として別の人生を歩んでいるかのように、のめり込んでしまいました。 本書最後の「ここから這い上がんだよ」という言葉を受け...
努力とか成功、感動、喜びが描かれる一方で、挫折とか嫉妬とか、理不尽とか、投げ出したくなる気持ちとか、正と負のとにかく色んな感情が描かれていて、読者の自分が、喜久雄として別の人生を歩んでいるかのように、のめり込んでしまいました。 本書最後の「ここから這い上がんだよ」という言葉を受け、本当に、本当にここからの展開が楽しみで仕方ないです。
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カ〜面白すぎる…芸に魅入られついには芸と魂のかたちがひとつになるその危うさと美しさたるや。喜久雄と俊介が会話をするたびに嬉しくなる自分がいる
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語り部風の文章が初めは読みにくかったけど、そんなことはすぐに気にならなくなるくらい内容が濃くて面白かった。 任侠の家に生まれながらも役者としての類い稀な才能を持つ喜久雄。父親がヤクザ同士の抗争で亡くなり、歌舞伎役者花井半二郎の家で暮らすことになる。そこでは半二郎の息子、俊介と切磋...
語り部風の文章が初めは読みにくかったけど、そんなことはすぐに気にならなくなるくらい内容が濃くて面白かった。 任侠の家に生まれながらも役者としての類い稀な才能を持つ喜久雄。父親がヤクザ同士の抗争で亡くなり、歌舞伎役者花井半二郎の家で暮らすことになる。そこでは半二郎の息子、俊介と切磋琢磨しながら女形として着実に成長をしていく。 順風満帆な役者人生を歩む喜久雄の転機となったのは、半二郎の事故。重傷を負った半二郎の代役に大抜擢され、実の息子ではなく実質的に半二郎の後継者となった喜久雄だったが、半二郎が病に倒れ、後ろ盾をなくしたことから、不遇の時代へ。 歌舞伎の世界のことは何も知らないけど、役者だけでなく歌舞伎を取り巻く者たちの人間の欲望が交錯しその迫力とリアリティに読むのが止まらなかった。 喜久雄に後継者の座を奪われ、失踪した俊介が戻りこれからまた喜久雄に苦難が待ち受けているのかと思うと、喜久雄かんばれ!と思わずにいられない。 個人的にはどんな時にも喜久雄を支える徳次のことが好きです。 下巻で喜久雄がどのような人生を見せてくれるのか楽しみでなりません。
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読むのを止められず一気に読んでしまった。 喜久ちゃんってどんなに美しいんだろうか… 下巻が早く読みたい。 「いわゆる梨園とは唐の時代にあった宮廷音楽家の養成所の名ではありますが、実はそのように優雅なものではなく、傍目には歌舞伎役者の家族というのはどこも仲良さそうに見えるようでご...
読むのを止められず一気に読んでしまった。 喜久ちゃんってどんなに美しいんだろうか… 下巻が早く読みたい。 「いわゆる梨園とは唐の時代にあった宮廷音楽家の養成所の名ではありますが、実はそのように優雅なものではなく、傍目には歌舞伎役者の家族というのはどこも仲良さそうに見えるようでございますが、それはまさにジャングルの獣の一家と同じで、仲が良いのではなく、この生き死にがかかった世界を、一丸となって生き抜いていかなければならないからでございましょう」
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感想は下巻にまとめて。歌舞伎を全く知らなかったが、芸に生きて、芸に狂い、芸を愛した生き様にグイグイ引き込まれた。上巻もすごかったが、下巻の迫力たるや。。。
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歌舞伎が好きなので、ふたりの主人公を 頭の中で実在の誰かに変換しながら読んでいた。 冒頭で気になっていた1点が、 ずっと頭の中でムズムズしていたが、それを上まわる、 美しい女形を想像しながら読み進める楽しさよ。
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どんな作品か事前情報を一切持たず、漠然と「悪人」と同じようなテイストかと想像しながら読み始めた。 導入部はヤクザの物語で、やっぱりそうかと思っていたら、途中から完全に歌舞伎役者の話でした。 「神の視点」が採用されていることを初め、これまでの吉田作品とは一線を画す内容で、良い意味で...
どんな作品か事前情報を一切持たず、漠然と「悪人」と同じようなテイストかと想像しながら読み始めた。 導入部はヤクザの物語で、やっぱりそうかと思っていたら、途中から完全に歌舞伎役者の話でした。 「神の視点」が採用されていることを初め、これまでの吉田作品とは一線を画す内容で、良い意味で完全に予想を裏切られました。 とにかく面白くて上巻は一気読みで、早く下巻を読みたくてたまらない。
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まるで実話のようなフィクション よくできた物語であった 歌舞伎についても勉強になった 一度は舞台を観にくべきなかな
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歌舞伎役者の大河小説、任侠から梨園へ、挫折と成長。 まるで舞台や映画のように世界にのめりこんで聞いてた、さすがの朗読! 息つく間もなく早い展開で淡々と進んでいくので、展開に安心する暇がないくらい波瀾万丈。後半が楽しみ。
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