民王 シベリアの陰謀 の商品レビュー

池井戸潤(著者)

2022/04/18

「民王」の続編。今作は、前作のようなSF的な展開はなく、一応、現実的な展開。それでも、いつもの綿密に構築された経済小説とは異なって、池井戸さんの政治小説は、ドタバタ振りが漫画的で荒唐無稽。なのだけど、易きに流れる世論に、「政策は正しいはずなのに、世の中は"気分"で流されていく。」という指摘は、現実を捉えた至言か。今作のウィルス騒動は、コロナ禍の作今の状況を幾分大袈裟に指し示すことで、現実を風刺しているよう。ところで、東京都知事の小中は、元政治学者、「だいたいやねえ」という言葉とパイプで、あの人がモデルか。

2022/04/17

武藤泰山内閣の第二弾、一弾もメチャなストーリーでメチャクチャ面白かったが、第二弾も最高な感動ストーリーでした。コロナ禍をもじり、今が旬な一作です。池井戸さんは、天才だね(^_^)v

2022/04/11

いやはや政治家という者は呆れちゃう。ウイルス対策など現実と重ねつつ、マンモスというとてつもない隠し球で翻弄してくれる。相変わらずおバカで憎めない翔ちゃんも何気に大活躍。笑った後に現在の日本社会を考えてやり切れない。

2022/03/23

多分コロナ禍から発想された作品。おまけにロシアまで絡んで来るとは、池井戸さん、先見の明がすごい。続編と云う事から、前作の入れ替わりが続くのかと思ったら、全然違うのね。でも、面白かったわ。テレビドラマ、7年近くまえになるのに(2015年夏)、エンケンさん、菅田君、一生君、山内さんのキャラが濃くて、未だに読むと彼らの声でセリフが聞こえてしまう私。また、それがピッタシなんだよなあ～ これも映像化して欲しいが、菅田君年取り過ぎたかなあ・・・

2022/03/23

新型コロナウイルス感染症の現状と重なる作品である。怖いのはウイルスでもなく、金儲け主義の企業経営者でもなく、政治家でもなく、群集心理かもしれない。
根拠の確らしさを持って国民ひとりひとりが教養を身につける事が、今の時代には特に必要なのかもしれない。政治家を選ぶのは国民なのである。
それがまたウイルスだったとすると米国で起こった事も対岸の火事ではないと思うのである。
総理の演説が全てを巻き取る痛快さに余韻が残る。

2022/03/18

ウイルス、陰謀論、ロシアと今の情勢を思わせる描写が多く、もしここまで酷かったら、あるいはこれくらい良かったら…と考えさせられる作品だった。
その中でもテーマである親子の絆はしっかり描かれていてよかった。

2022/03/15

民王の続編。といっても、前回のような入れ替わりはなく。今回はいま話題のウイルスについて、池井戸さんならではの切り口で書かれていた。ウイルスにも彼らなりの生き残り方がある、という話はほかでも聞いたことがあった。途中、中山七里さんの作品ような恐ろしさがあるのかと恐れたけど、なんとか読めて最後は翔ちゃんの成長著しく気分よく完結。

2022/03/10

現在進行形のようなウイルスに関連した話を読むのは面白かったです。

前作を読まなくても楽しめますが、前作を読んでから読んだ方が面白いかな、と思いました。

2022/03/05

今のコロナ禍とダブって考えさせられながらも、面白く読めた。武藤泰山の信念を貫く姿に、今の政治のだらしなさを憂いてしまう。

2022/03/01

民王シリーズ
ウィルスやら陰謀論やらロシアやら現実世界をリンクしているようでいろいろ思いを巡らせてしまう。
最後の演説はかっこいい。
最後まで逃げないことはあの大統領と似ている。