霧をはらう の商品レビュー
図書カードがあったので、新刊でしたが迷わず購入。 ラストは一気読みしました。 法廷シーンが多かったですが、全く苦にならず読み進めました。 雫井作品は外れが無いですね。
Posted by
無実の被告を守ろうとする主人公と真犯人を守ろうとする意外な人物。それぞれの正義と思惑が絶妙に絡み合い裁判は進んで行く。 無事無罪を勝ち取れるか?
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
★2.5 犯人と疑われている母親のノホホンとした態度にイライラした。母親が殺人犯の疑いをかけられ、嫌がらせを受ける娘たちの不憫さと嫌がらせをする連中にも腹が立った。そして、真相にはもっと腹が立った。これで霧が払われたのか? ネタバレ 母親は犯人ではなかった。 犯人は主任に恨みを持った看護師。 その看護師と前任の弁護士が知り合いで庇った。適当に裁判にあたったので、母親が疑われた。 落ちがものすごく微妙だった。 散々ひっぱいておいて、すごくさらっとしたおち。 それだけって感じ。
Posted by
冤罪を晴らすべく奔走する弁護士さんのお話…ではあるんだけど、関係者たちの人間関係と、それぞれの思いや感情や背景が複雑に絡み合って、よくもまあ、こんな精緻で細やかで、些細な性格や感情の動きを書けるものだとため息が出る。 やってないことを、やったというような状況に陥ることはあって欲...
冤罪を晴らすべく奔走する弁護士さんのお話…ではあるんだけど、関係者たちの人間関係と、それぞれの思いや感情や背景が複雑に絡み合って、よくもまあ、こんな精緻で細やかで、些細な性格や感情の動きを書けるものだとため息が出る。 やってないことを、やったというような状況に陥ることはあって欲しくないけど、心して生きようと思う…うん(^◇^;)
Posted by
お母さんも お姉ちゃんも キャラクターのクセが強い 誤解もされるだろうし トラブルもあるだろう だけど 程度の差はあっても 人にはみんな 似たような部分があると思う だから 受け入れてくれる人がいて良かった 信じてくれて 応援してもらえて 良かったね と 声をかけてあげたく...
お母さんも お姉ちゃんも キャラクターのクセが強い 誤解もされるだろうし トラブルもあるだろう だけど 程度の差はあっても 人にはみんな 似たような部分があると思う だから 受け入れてくれる人がいて良かった 信じてくれて 応援してもらえて 良かったね と 声をかけてあげたくなる 矢面にたって 支え 戦い続けた弁護士さんにも 最大の賛辞を贈りたい 物語の終盤、法廷でのやりとりに胸を熱くして 読んで良かった と 本を閉じた 本当に読んで良かった
Posted by
細かい。緻密。 弁護士は無罪を勝ち取るために、気になる会話や、内情、様々な要素を調べて裁判に挑むのだと感じた。 同じ会話が何度も何度も何度も出てくるが、その度に新たな発見やクエスチョンが出てきて、それでこのページ数。 途中で、挫折しそうになったが、頑張って読んだ。 最後の証言を得...
細かい。緻密。 弁護士は無罪を勝ち取るために、気になる会話や、内情、様々な要素を調べて裁判に挑むのだと感じた。 同じ会話が何度も何度も何度も出てくるが、その度に新たな発見やクエスチョンが出てきて、それでこのページ数。 途中で、挫折しそうになったが、頑張って読んだ。 最後の証言を得るために、宇都宮まで行き、元看護師の女性に会いに行くことになったあたりから一気読み。 ラストは霧が晴れた。 2回くらい霧がはれた。 良かった。
Posted by
小児病棟で起きた点滴毒物混入事件。四人の女児のうち、二人が犠牲になった。逮捕されたのは、助かった女児の母親。本当に混入したのか?当の本人は、のほほんとした印象だが、やっていないと主張する。状況としては、黒に近く、無実を証明するのが困難である。国選として選ばれた弁護士たちが、様々な...
小児病棟で起きた点滴毒物混入事件。四人の女児のうち、二人が犠牲になった。逮捕されたのは、助かった女児の母親。本当に混入したのか?当の本人は、のほほんとした印象だが、やっていないと主張する。状況としては、黒に近く、無実を証明するのが困難である。国選として選ばれた弁護士たちが、様々な証言をもとに検証していく。 雫井さんの最新作で、本格的な法廷サスペンスです。法廷というと、雫井さんの別の作品「火の粉」「検察側の証人」が思い浮かぶのですが、この作品は、より裁判に重点を置いています。 地道に病院関係者や被害者家族の証言を得て、それを検証していくのが大半なので、丁寧に裁判に至る準備が具体的に書いているなという印象でした。これらを地道に弁護士がやっていると思うと、大変さが窺えました。 ここまで検証するんだという部分もあり、その活躍ぶりに圧倒されました。 その分、特に前半は証言を多くもらうため、淡々とゆったりめの動きでした。しかし、後半からは新たな証言、覆される事実など、あらゆることが発動していくので、読み応えがありました。 果たして、母親は有罪なのか?無罪なのか?最初の段階では、おっとりとしていて、事件の重みというものが感じられず、異常者なのかと思ってしまいました。 でも、段々と母親のことを深掘りしていくうちに、子供に対する愛情、親切心であるがゆえの行動に心が痛くなりました。 子供側にも世間からの冷たさや非難が、まぁ心苦しく、関係者というだけで、差別されていることに同じ人間として恥ずかしい思いもありました。 周りの情報だけで、その人の印象を決めつけるのではなく、相手の「目」を見て、真摯に向き合うことが大切であると感じました。 何も関係ない人は、口を挟むなと言いたくなりました。 後半での展開は、色々な前途多難なことが起きます。一つずつ得た証言をもとに崩れていく様子は、静かな雰囲気を出していながらも、展開が面白かったです。 判決が出た後も、色んな事実が出てきて、最後まで楽しめました。 相手を想う気持ちは、とても大切であると思った作品でした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
刑事裁判の有罪率は99.9%。起訴されたらほぼ有罪になる、ということ。 裁判員裁判においては特に無罪判決は出にくいという。 有罪かも知れない人を無罪にする、というハードルは、無罪かも知れない人を有罪にするよりも高いのだろう。わかる気もするが、そこに「疑わしきは罰せず」は存在しないのか。 病院内で起こった点滴死傷事件。入院中の4人の幼い子どもたちの点滴に異物を混入した容疑者はその母親。 誰もがその罪を確信する中、無罪を信じて奔走する一人の弁護士。 そこにあるのは冤罪か。0.01%の無罪か。 手に汗握る法廷劇。正義は霧をはらえるのか。若き弁護士が開いたのは人の心と真実の扉。 予想を超えた結末に思わずうなった。
Posted by