夏の騎士 の商品レビュー

百田尚樹(著者)

2024/06/02

読み終えて一言、面白かった〜。
最後の最後まで楽しませてもらいました。

これから夏が近づく中で、夏を感じさせる爽やかな本が読みたいなと思い、タイトルに魅せられこの本を手に取りました。

最初は少年時代のひと夏の冒険記かなと思い読み進めていましたが、模擬試験を通しての騎士団の友情や、天羽祭に向けての甘酸っぱい恋愛感情等、難しい言葉や表現もなく読みやすく感情移入しやすい内容でスラスラと読み進めて行くことができました。

途中途中で何か良からぬことが起きるであろうことは言葉の節々から伝わってきましたが、天羽祭に向けて話が盛り上がって行く中で、これでハッピーエンドなのかなと思っていたら…

最後は手に汗握る展開にドキドキハラハラしました。そして、最後の最後に…そうだったのねと、読み終えた後にホッコリした感情が生まれました。

久しぶりに小説を読みましたが、一気読みできとても楽しませてもらいました。

2024/05/30

百田さんの作品は面白くて、読みやすい。
少年達と少女の弱い心と強い心が揺れながら、お互いの助力や励ましによって強い心に軌道修正されていくのが、素晴らしいと感じました。
百田さんの心根を見ている様で感心させられました。　ありがとうございます。

2024/05/23

　私は平成生まれですが、この物語を読んで昭和の背景が浮かび上がれる程、時代背景を緻密に構成しているのが流石百田尚樹さんだと思った。
　物語の内容は、ある夏の日、小学生男三人組が騎士団と名乗り、学校で殺害事件が起こした犯人を追跡したり、有名中学の模擬試験に挑戦するなど子供ならではの爽快な物語に関西特有の面白いノリに思わず笑ってしまうが、所々神風特攻隊やバブル崩壊などの話が自然に出てきて、小説の中の現実世界につい引き込まれてしまう。
　特に男三人組のキャラクターの個性が良く三人とも決して頭が賢くて運動もできるとは言えないが、困難に果敢に立ち向かって努力する姿は読者に勇気をもたらすだろうと思った。

2024/05/22

過去読み作品。
予想を裏切らないおもしろさで一気読みでした。
秘密基地というワードにワクワク。思春期の異性への憧れや、ちょっとバカっぽい友達とのやり取りも愛しい。

「人の運命というのは偶然のように見えて、すべてが不思議な必然で結ばれているのかもしれない」

本当にそう思う。どこかで何か１つ違う選択をしていたら、今はない。
懐かしく温かい気持ちになれた作品。
読後感爽やかでおすすめです。

2024/03/28

友人にプレゼントしてもらった本。自分ではきっと手に取らなかっただろうから、出会えてよかった！
最後の連続少女殺人事件の犯人とのやりとり疾走感が凄かった！ページを捲る手が止まらなかった！もしかしてバッドエンドだったら、と不安になったが無事ハッピーエンドでよかった…。
小学校中学校時代を思い出させる作品。小さい頃よく知らない人について行ってはダメだよと言い聞かされていたから、郵便配達の人の車にホイホイ乗っちゃうのハラハラしたけど一回目大丈夫だったから二回目も平気かなと思ったら案の定ダメでした。
人は見た目で判断をしてはいけない。
今はスマホとかネット周りがかなり充実しているから、休みの日とか、仕事終わりはサブスクでアニメを見る、とかが楽しみになってきているけれど、当日は学校終わりに友達と中庭で遊ぶこととか、ポケモンをやるとか、もっとたくさん楽しいことはあったのにな、、と寂しい気持ちになった…。スマホなんかなくても日々楽しかったあの頃に少しだけ戻りたい。そしていざやるぞ！！と思ってもなかなか着手できないのは子供でも大人でも同じですね…。

2024/03/27

落ちこぼれ三人組が結成した小六のへなちょこ騎士団
少女殺しの犯人を探すという目的はどこへやら、クラスのマドンナと嫌われ者の女子に対する男子の思考が"あるある"感満載で、つい自分の小学生時代を思い出す
とかくこの年代は周りと違うことを恐れがちだが、しかし彼らは子供ながらに本質を見る目は鋭く、正義を貫く勇気を振り絞る
百田版スタンド・バイ・ミーと言われる本書は日本版のそれでもある
昭和が懐かしい

2023/12/26

面白かった！まじで僕の夏休みって感じ笑
秘密基地とか騎士団とかやってることが本当に可愛くてなんかすごく懐かしい気持ちになった。読んでる間はずっと頭の中で井上陽水の少年時代がエンドレスリピートしてた笑

単調な物語じゃなくてものすごく色んなことが次々に起こっていくから飽きずにズンズン読める。最後登場人物たちのその後もちゃんと描かれててちゃんと物語が完結してるってとこも読み切った感あって好きだった。

あとがきで百田さんは同じテーマ同じジャンルの本は2度と書かないって言ってるらしいので他の作品も絶対読みたい！

2023/12/06

面白かった！
ドキドキワクワクは勿論、子供達の心の成長や学習意欲向上、戦争の辛さ等々、短いのに、色々な要素が詰まっている。

期待していた結末と違う？と思わせてからのラスト1ページ。有難う。
ただエピローグに関しては、個人的には、主人公以外の子たちに色々起こりすぎな気もした。

由布子とか先生とか何人かの言動は、内心が分からないので、ちょっとモヤモヤしたまま終わってしまったかな。

2023/12/04

ぼく（遠藤宏志）はデブの木島陽介、どもりの高頭健太とともに騎士団を結成した。松ヶ山に秘密基地を作り、同学年の憧れの的の有村由布子をレディと崇め、天羽市近隣で起こった殺人事件の犯人を捜すという大胆な任務を掲げた。
勉強もできない、ケンカも弱いポンコツ3人組には犯人捜しなどとんでもない難題だった。
クラスの皆にバカにされ、「おとこおんな」のあだ名をもつ壬生紀子にも悪態をつかれながら新聞配達のオジサン、妖怪ﾊﾞﾊﾞｱ、柳書店の店主など疑って張り込み等を行う3人だったが・・・
小学生の虚栄心や劣等感、たいした悪意のない悪口など幼かった頃の気持ちを思い出させてくれる青春ｽﾄｰﾘｰである。

2023/10/02

凄く良かった。男勝りの「壬生さん」と学年一の美人「有村さん」との対比が素晴らしい。

また、文化祭（演劇）や模試を通じて、騎士団の3人が成長していくシーンが素晴らしい。

後半の流れる様な展開はすごい。
しれっと奥さんの名前を1行で明かすところも良き！