夏の騎士 新潮文庫

百田尚樹(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2021/07/27
• JAN: 9784101201948

商品レビュー

2024/06/02

読み終えて一言、面白かった〜。
最後の最後まで楽しませてもらいました。

これから夏が近づく中で、夏を感じさせる爽やかな本が読みたいなと思い、タイトルに魅せられこの本を手に取りました。

最初は少年時代のひと夏の冒険記かなと思い読み進めていましたが、模擬試験を通しての騎士団の友情や、天羽祭に向けての甘酸っぱい恋愛感情等、難しい言葉や表現もなく読みやすく感情移入しやすい内容でスラスラと読み進めて行くことができました。

途中途中で何か良からぬことが起きるであろうことは言葉の節々から伝わってきましたが、天羽祭に向けて話が盛り上がって行く中で、これでハッピーエンドなのかなと思っていたら…

最後は手に汗握る展開にドキドキハラハラしました。そして、最後の最後に…そうだったのねと、読み終えた後にホッコリした感情が生まれました。

久しぶりに小説を読みましたが、一気読みできとても楽しませてもらいました。

2024/05/30

百田さんの作品は面白くて、読みやすい。
少年達と少女の弱い心と強い心が揺れながら、お互いの助力や励ましによって強い心に軌道修正されていくのが、素晴らしいと感じました。
百田さんの心根を見ている様で感心させられました。　ありがとうございます。

2024/05/23

　私は平成生まれですが、この物語を読んで昭和の背景が浮かび上がれる程、時代背景を緻密に構成しているのが流石百田尚樹さんだと思った。
　物語の内容は、ある夏の日、小学生男三人組が騎士団と名乗り、学校で殺害事件が起こした犯人を追跡したり、有名中学の模擬試験に挑戦するなど子供ならではの爽快な物語に関西特有の面白いノリに思わず笑ってしまうが、所々神風特攻隊やバブル崩壊などの話が自然に出てきて、小説の中の現実世界につい引き込まれてしまう。
　特に男三人組のキャラクターの個性が良く三人とも決して頭が賢くて運動もできるとは言えないが、困難に果敢に立ち向かって努力する姿は読者に勇気をもたらすだろうと思った。