言語学バーリ・トゥード(1) の商品レビュー
脱線するとプロレスや音楽など果てしなくそれていくが、締めるところは締める内容で面白かった。 プロレス等のエピソードから「なぜそれが面白いのか」を言語学の観点から詳しく説明してくれる。 学者の横の繋がりも結構あるのだなあと思う。ライバルとか蹴落とすべき敵とかいう感じはない。
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本のタイトルから著者は格闘技ファンかなと思いながら読み始めましたが、プロレスに関するエピソードを読むにつれてリアルプロレスファンだと確信しました。
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言語学とAIの距離をどんどん掘り下げる内容かと、勝手に思い込んでいたんだけど、良い意味で裏切られました。いくつかの章でAIについての言及もある、という程度で、大方は、言語学一般についての著者のエッセイ。専門的に踏み込んだ部分はほんの一部で、あとは分かりやすく、頻繁にギャグも交えて...
言語学とAIの距離をどんどん掘り下げる内容かと、勝手に思い込んでいたんだけど、良い意味で裏切られました。いくつかの章でAIについての言及もある、という程度で、大方は、言語学一般についての著者のエッセイ。専門的に踏み込んだ部分はほんの一部で、あとは分かりやすく、頻繁にギャグも交えて展開されるから、ただ面白く読み進められる。学問としても興味のある分野だけに、こういった趣向の本は好感度高し。続編も是非。
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大学出版会のPR誌に連載された言語学者のエッセイ、という出自とのギャップが甚だしいカバーイラスト。どうやらタイトルを正しく反映している。しかし「バーリ・トゥード」とは何か分かるのは、ようやく3章に至ってからだ(しかも注で)。 息をするようにプロレスネタを繰り出されて戸惑い、「コラ...
大学出版会のPR誌に連載された言語学者のエッセイ、という出自とのギャップが甚だしいカバーイラスト。どうやらタイトルを正しく反映している。しかし「バーリ・トゥード」とは何か分かるのは、ようやく3章に至ってからだ(しかも注で)。 息をするようにプロレスネタを繰り出されて戸惑い、「コラコラ問答」だの「ドラゴン体操」だのを検索してさらに困惑が深まる謎の沼。
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この本はエッセイのような、一言語学者の人柄を知れる本であって、文章中にも書いてあるが本格的に言語学について詳しく知りたい人向けではないと思う。 「言語学」というワードに釣られて読み始めたが、まさかのガッチガチの言語学の本ではなくてバラエティ豊かなクスッと笑ってしまうような1冊だっ...
この本はエッセイのような、一言語学者の人柄を知れる本であって、文章中にも書いてあるが本格的に言語学について詳しく知りたい人向けではないと思う。 「言語学」というワードに釣られて読み始めたが、まさかのガッチガチの言語学の本ではなくてバラエティ豊かなクスッと笑ってしまうような1冊だった。 AIは絶対に押すなよを理解できるか」というサブタイトルが気になって読んでみたはずなのにその内容をわすれてしまうくらい1つ1つの話がおもしろかった。言語学者はさまざまなことを日々頭の中で考え続けているからこそ、ユーモアある文章が書けるのかもしれない。著者の小説も今度読もうと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「主語を大きくするな」「自己卑下者への対応」が思いっきりブーメランで終始イライラした。 まず、ほぼ毎回のようにダメ言語学者アピールがあってうざい。「研究機関に属さず、10年以上研究論文も書かず」生計が立てられるのはほんの一握りの特権階級だけで、大部分は高学歴ワーキングプアになる。つまり謙遜に見せかけた「オレってすごいんだぜ」アピール。 「『日本人は〜』のように一般化するのは良くない」と書きながら「言語学者はみんな変態」だの「言語学者は相手を潰しにかかる」だの、ほかの言語学者に大変失礼。前述のダメ言語学者連発といい、言語学者として大成できなかったことに対して鬱屈した感情を抱いているか、自分の所属していた言語学界に恨みがあるか、あくせく論文を書いている言語学者を心の底で見下しているかだろう。 こんなひどいのを読んで言語学がわかった気になってほしくない。 「タワマンを住む」の考察は間違っているし、しかも人から聞いた話を検証無しで載せている。タワマン売ってるのに(つまり長期住むと考えられるのに)「通過点と見なす」がおかしいのは少し考えれば分かるはず。あれは「車に乗る」「車を降りる」「フェラーリを乗りこなす」の助詞の違いで説明できる。(この話は宗宮喜代子『やっぱり英語はおもしろい』にある。あれもコラムだが、内容ははるかにまとも) 無料広報誌のコラムならあんな着古してゆるんだブリーフのような文体、内容の薄さでも許されるが、有料の書籍にはふさわしくなかった。 言語学の入門なら『探検!ことばの世界』あたりの方がよっぽどまともだし、言語学者に対する偏見が植え付けられなくてよい。 唯一良かった点は、「自分なんてどうせダメだから」を連発するのは不快感を与えるということだ。自分も言いがちだったので、今後は言わないように気をつけよう。
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見ている限りでは毎日と日経と読売の書評欄で取り上げられていて「今、話題の」って感じの本です。週刊誌では文春でも評されていました。どの評者それぞれに書名の「バーリ・トゥード」という言葉への馴染みのなさを告白しているような、知っている人はそれを説明しているような感じだったような気がし...
見ている限りでは毎日と日経と読売の書評欄で取り上げられていて「今、話題の」って感じの本です。週刊誌では文春でも評されていました。どの評者それぞれに書名の「バーリ・トゥード」という言葉への馴染みのなさを告白しているような、知っている人はそれを説明しているような感じだったような気がします。(本書に登場する「STO先生」的な立ち位置ですね。)ってことで、字義通り「言語学何でもあり」なんだろう、と手にしました。言語学にマウントポジション取ったり、関節決めたり、肛門攻撃したり。前に読んだ『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」』をハードにしたあの手この手を期待していました。でも表紙のイラストからなんかホンワカ感溢れていてて。で、言語学をバーリ・トゥードするのではなく、バーリ・トゥード、いやプロレス、あるいはポップカルチャー全般に言語学フレーバーを掛けている、そんな本に思いました。まあ「なんでもあり」だから、それもバーリ・トゥードなのかも。実は言語学の大切な肝を語っているのかもしれないのですが、ネタがツボりすぎてその印象で読後感決まっちゃった感じなのかもしれません。恥ずかしながら「真霜拳號選手の無道」知らなかったので著者に言われるがまま検索してしまいました。プチ鹿島とフミ斎藤の「プロレス社会学のススメ」も面白かったし、最近、プロレス者たちによる自分の専門領域にプロレス重ね合わせ技系の本、増えているかも。
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とにかく面白かった!大笑いしながら読んだ。軽妙な文章から、どの章もまさに「」つきで「おお!」と驚かされる。川添氏の本はどんどん読みたい。
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「ゆる言語学ラジオ」から。 「恋人がサンタクロース」はなぜ「恋人はサンタクロース」ではないのか。日本語言語学で「は」と「が」の問題は避けて通れない。そして、もやもやした結論になる。
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著者の作品を読むのは初めて。売れ行きがいい様子ですが納得できる内容。テンポ良く、軽い感じのエッセイですが随所に言語学者としての著者の視点、批評が学べて楽しめる。チェコ語や詰将棋の話などは後続のシリーズで続きが楽しみなテーマ。
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