言語学バーリ・トゥード(1) の商品レビュー
言語学にまつわるあれこれを書いた、カロリーの高いエッセイ集。東京大学出版会のPR誌「UP」に連載したものがベースとなっている。 「この『UP』は比較的安心して好きなことが書けるガンダーラのような場所だ。『UP』の読者の皆様はインテリがジェンスしている人たちばかりだから(←過剰一...
言語学にまつわるあれこれを書いた、カロリーの高いエッセイ集。東京大学出版会のPR誌「UP」に連載したものがベースとなっている。 「この『UP』は比較的安心して好きなことが書けるガンダーラのような場所だ。『UP』の読者の皆様はインテリがジェンスしている人たちばかりだから(←過剰一般化)、少しぐらい変なことを書いても許してくださるだろうと完全に油断しているのだ。」 という調子。 連載の第1回が「『こんばんは』事件の謎に迫る」で、いきなりラッシャー木村の有名な「こんばんは」分析だ。 そのほかにもプロレス界隈の有名フレーズが多数出てくる。 同世代人としてフレーズが流布していることは知っていても由来を知らない、それらのフレーズが説明されていて勉強になった。 本書を読んでいて、昭和(後半期)のプロレス関連ワードの強さを思い知った。現代であればネットミームになる題材のオンパレードである。 考えてみれば、プロレスほどキャッチフレーズ、キメ台詞が飛び交う世界は多くない。「マイクパフォーマンス」が興行における一つの要素にもなっているし。 (唐突に感想終わり)
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読みやすいが、タイトルにあるAIや言語学的要素は少なめ。 世代が近い同期のおっさんと飲みながら雑談してる感じに近い。
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日常に潜む言語学のあれやこれやを(脈絡なく)軽く書く、連載を元にした本。若干内輪ノリがある。文法や言語学の学説を学べたりするわけではないが、こういうとこに着眼点があるのか、というきっかけになる。著者がプロレス好きなので、例えにプロレスネタが多め。Twitterやデイリーポータルと...
日常に潜む言語学のあれやこれやを(脈絡なく)軽く書く、連載を元にした本。若干内輪ノリがある。文法や言語学の学説を学べたりするわけではないが、こういうとこに着眼点があるのか、というきっかけになる。著者がプロレス好きなので、例えにプロレスネタが多め。Twitterやデイリーポータルとか出てきて、幅広くチェックしてる、気軽だしクスッと笑えたりして面白かった。日本語を修士までやった身としては、仮説を出しては否定しまくるとか、身の回りのグレーゾーンの日本語を探す習性とか、身に覚えがあるw
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おそらく、著者と同年代ということもあり、声を出して笑ってしまうこと多数。電車の中で読むことはおすすめできません。プロレスの知識ゼロなので、当然タイトルの意味も分からず、何か高尚な意味なのかしらと思って読んでいました。大笑いではないけれど、小さな爆発的な笑い。言語学の面白みの世界を...
おそらく、著者と同年代ということもあり、声を出して笑ってしまうこと多数。電車の中で読むことはおすすめできません。プロレスの知識ゼロなので、当然タイトルの意味も分からず、何か高尚な意味なのかしらと思って読んでいました。大笑いではないけれど、小さな爆発的な笑い。言語学の面白みの世界を少し垣間見たような気分。
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何に照準を合わせて読んだらいいか迷った。PR誌に連載されているということなので、気楽な読み物として読むと、意外に役にたったり、普段何気なく感じていることの根拠めいたものが書いてあって、きっと、その発見が嬉しく、また読みたくなるだろうなと思う。 書籍として読むと、ハードルが上がって...
何に照準を合わせて読んだらいいか迷った。PR誌に連載されているということなので、気楽な読み物として読むと、意外に役にたったり、普段何気なく感じていることの根拠めいたものが書いてあって、きっと、その発見が嬉しく、また読みたくなるだろうなと思う。 書籍として読むと、ハードルが上がってしまうので、プロレスにもあまり関心がない私には、最初から最後まで熱心に読む良き読者にはなれなかった。 内輪ネタが、面白いのではあるが、やはり内輪ネタは内輪ネタなので、悪ノリの感がある。それもまた自虐ネタにしているので、まあ、いっかーと思いつつ読んだ。 でも、散歩の達人のバックナンバーは買ってしまった!
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おもしろいけどちょっとしんどい。 「UP」誌の連載は3か月にいちどとのことなのでそのくらいの間隔で読むのがちょうどいいかも。 spotifayで「恋人がサンタクロース」を確認した。40年間「は」だと思っていた。 あと単語カードも買った。
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すごく楽しかった! 硬い文章かと思いきや、何度声を上げて笑ってしまったことか。プロレス知識がない私でも、存分に楽しめました。 とにかく、文章が面白すぎです。面白いのに「なるほど〜」と知識も得られてとても満足。挿絵も良かったです。 「08 たったひとつの冴えたAnswer」 リア...
すごく楽しかった! 硬い文章かと思いきや、何度声を上げて笑ってしまったことか。プロレス知識がない私でも、存分に楽しめました。 とにかく、文章が面白すぎです。面白いのに「なるほど〜」と知識も得られてとても満足。挿絵も良かったです。 「08 たったひとつの冴えたAnswer」 リアクションに困るシチュエーションは、まさに最近気になり出していたことだったので、コピーして手元に置きたいくらいでした。(ちなみにGLAYと氷室氏には全く興味がありません)。
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東京大学出版会情報誌「UP」の連載をまとめた一冊。言語学としての考察は甘くてたいして面白くもなし、プロレスファンには面白いのかもしれないが、あいにくそっち方面の趣味はないので、よく判らず。強いて言えば、STOこと須藤先生の著作をご紹介いただいたのが一番良かった。
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p43 「は」は旧情報につき、「が」は新情報につく。 p94 氷室氏 「TERU君はさ、いい声だよね。俺はさ、いい声じゃないからさ」 超目上の人の自己卑下 TERUさんの返し 「氷室さんの声には、聞いただけで氷室さんの顔が浮かんできますよね。俺は、歌声で聴いてすぐにその人の顔が...
p43 「は」は旧情報につき、「が」は新情報につく。 p94 氷室氏 「TERU君はさ、いい声だよね。俺はさ、いい声じゃないからさ」 超目上の人の自己卑下 TERUさんの返し 「氷室さんの声には、聞いただけで氷室さんの顔が浮かんできますよね。俺は、歌声で聴いてすぐにその人の顔が浮かぶっていうことが、とても大切だと思うんです」 つまりTERUさんがやってのけたことは、相手が持ち出してきた「否定も肯定もしずらい評価軸」に対して、また別の新たな評価軸を提示してみせる、ということだったのだ。 p141 長嶋茂雄 肉離れ ミートグッバイ p170 玄米は研がなくてもよい p203 (笑)の機嫌 2000年代流行のMMORPG ファイナルファンタジーXI 知らない人とパーティーを組んで戦うことも多く、チャットでの会話に気を使う そこで(笑)を使うようになった その省略がw wが重なった様子が草 草が生えている、草が笑いの代名詞となる
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「AIは『絶対押すなよ』(熱湯風呂の上島竜平)を理解できるか」 これだけでも、興味深い。 そして表紙には、ラッシャー木村、アニマル浜口、藤波辰爾、長州力がいる。 「退屈なヤツはプロレスで遊べ!」 週刊プロレスがかつて掲げたキャッチコピーを思い出す。 著者は言語学を専門に...
「AIは『絶対押すなよ』(熱湯風呂の上島竜平)を理解できるか」 これだけでも、興味深い。 そして表紙には、ラッシャー木村、アニマル浜口、藤波辰爾、長州力がいる。 「退屈なヤツはプロレスで遊べ!」 週刊プロレスがかつて掲げたキャッチコピーを思い出す。 著者は言語学を専門にする、昭和生まれのプロレス好き。 本書は東京大学出版会が発行している「UP」(ユーピー)に連載されたコラムをまとめたものだ。 「だだし、筆者の連載はどちらかというとイロモノ枠で、フルコースの途中に出てくる『お口直しのシャーベット』程度の位置づけである」 「できれば、最初から『箸休め的な内容しか載っていない』ことをご了承いただいた上で、読むかどうかをはご判断いただきたい」 (「この本を手に取ってくださった皆さまへ」より) ・ラッシャー木村の「こんばんは事件」の謎に迫る。 なぜ普通の挨拶が、ファンに語り継がれる事件になってしまったのか。 ・たったひとつの冴えたAnswer 氷室京介とTERUの対談に読む、相手を思う「心」の大切さ。 ・藤波辰爾には、その得意技だけでなく、すべてに「ドラゴン」がつくのか。 ドラゴン・スープレックス、ドラゴン・ロケット、ドラゴン・スリーパー、ドラゴン・リングイン、ドラゴン・ストップなどなど。 難しいことをわかりやすく伝える力。 目に見えないこと、気づかないことの根源に迫る探究心。 心優しき感性から生まれるユーモア。 気軽に読めて、たくさんの気づきがある好著。
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