星のように離れて雨のように散った の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
私の島本理生2冊目 相変わらず文章の書き方が下手くそだなと思う 主人公と恋人との掛け合いも噛み合ってるのか噛み合ってないのか分かりにくい 掛け合いからのハッピーエンドに全然納得できなかった けど、自分は今、こんなふうにこじれても、ただハッピーエンドに向かっていく恋人達、の物語が読みたかったから丁度良かった 主人公が、見たくない自分を見ようとしない自分に、他者からの優しさによって、気付いていく、というテーマも、今の自分に合っていて、そんな本が読みかったから丁度良かった あとがきに、作品や自分に対しての迷いのような言葉があったので、それを見て内容に納得する本でした 以前に読んだ、私の愛人の名は、でも思いましたが、この人は本当に、本当に人をすきになった事がないんだな、と思う恋愛小説でした
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初めての島本理生さん。 山本文緒さんの最後のエッセイで良く書かれていて興味を持った。 幼い頃に失踪した父親がいるとか、院生で「銀河鉄道の夜」を研究しているとかにも惹かれた。 読み終わっての素直な感想は、『難しかった』。 何が難しかったのか。 難しかったことその1、「銀河鉄道の...
初めての島本理生さん。 山本文緒さんの最後のエッセイで良く書かれていて興味を持った。 幼い頃に失踪した父親がいるとか、院生で「銀河鉄道の夜」を研究しているとかにも惹かれた。 読み終わっての素直な感想は、『難しかった』。 何が難しかったのか。 難しかったことその1、「銀河鉄道の夜」を読んでいなかったこと。 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」は知っている。学生の頃、そのロマンチックな題名から手に取ったこともある。現に文庫本が本棚に眠っている。だが、物語について何も覚えていないから、その当時の私には難しくて途中で放棄してしまったんだと思う。 この物語は「銀河鉄道の夜」を読んでなくても十分面白かったし、引き込まれた。 けど、「銀河鉄道の夜」をちゃんと読んでからこの物語を読んだらもっともっと没頭出来たのかなと思う。 難しかったことその2、主人公である「春」の心の動きに着いていけなかったこと。たぶん私は大雑把で鈍いから。笑 着いていけず理解出来なかったけれど、春は嫌いじゃいあ。むしろ彼女の危うさが魅力的に感じた。 春を取り巻く院生の友達や、バイトで秘書をすることになった作家の吉沢も人間臭くて魅力的で良かった。 恋愛小説のようであって、そうでもない。 このような小説は長年敬遠していたけれど、もっと読みたくなった。 「銀河鉄道の夜」を読んでから再読してみたい。
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ずっと変わらず、わたしは この人の本が好きだなと思った。 別に読んでも、全然たのしくもならないし エンタメという意味で面白いわけでもなく。 でも、わたしには島本理生さんの 紡ぐ言葉や物語が響く。 割と打ちのめされることが多くて 読み始めるのはパワーが必要で。 でも、読み始めると...
ずっと変わらず、わたしは この人の本が好きだなと思った。 別に読んでも、全然たのしくもならないし エンタメという意味で面白いわけでもなく。 でも、わたしには島本理生さんの 紡ぐ言葉や物語が響く。 割と打ちのめされることが多くて 読み始めるのはパワーが必要で。 でも、読み始めると苦しくても 読むことを止めることはできない。 本編とは関係ないかもしれないけど、 あとがきの詩が印象に残った。 それから、島本理生さんの本は いつも"夏"な気がする。
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宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を読んでいたら、うんうんとうなずける所が多々あったのであろうと思います。 話の場面が急に変わっている様に感じ、あれ?と思う事がありました。 春の気持ちや亜紀君の気持ちも理解するのが難しかったです。 新興宗教の事も出てきましたが、この物語に必要だったのか...
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を読んでいたら、うんうんとうなずける所が多々あったのであろうと思います。 話の場面が急に変わっている様に感じ、あれ?と思う事がありました。 春の気持ちや亜紀君の気持ちも理解するのが難しかったです。 新興宗教の事も出てきましたが、この物語に必要だったのか?私にはわかりませんでした。 私には合わなかったです。
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恋愛小説でありながら、「銀河鉄道の夜」を通して両親との事、生い立ちにより形成された自身の性質に向き合う物語。 先ずは、自分自身を好きになり大切にしないとね。
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恋愛小説のようで、 自分との向き合い方についての小説。 島本さんの中で1番好きだった。 春の同級生達が結婚について議論してるシーン、ノルウェイの森について討論してるシーンが好き。 結婚した途端、妻らしく母らしくと自ら檻の中に入っていくのなら、契約と責任で心を固定するのって変じ...
恋愛小説のようで、 自分との向き合い方についての小説。 島本さんの中で1番好きだった。 春の同級生達が結婚について議論してるシーン、ノルウェイの森について討論してるシーンが好き。 結婚した途端、妻らしく母らしくと自ら檻の中に入っていくのなら、契約と責任で心を固定するのって変じゃない? 付き合うのなら責任持ちたいし、結婚と地続きなら本気度が伝わってこない? どちらも共感できてわからなくなる。 1つ、正解があるとしたら、 “子どもがいると特に、お互い名のない感情が生まれる”ということ。 篠田くんの仕事は、私が大学時代1番やりたかった仕事だ。 宮沢賢治とトシ、成瀬仁蔵について無知の私は少し学べた。
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修論のテーマ(銀河鉄道の夜)を通じて過去の自分の痛みに向き合っていくとこがよかったです。個人的には売野さんと吉沢先生がいい味だしてます。
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宮沢賢治の銀河鉄道の夜を題材に修論を書こうとしているのでその描写が多いが、読んでいないのでどう結びつくのかいまいちわからなかった。
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山本文緒さんいわく、初期の頃の島本さんのテイストが復活しつつ、熟成した今の島本さんが仕上げた極上の対話小説。
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筆者を読むのは初めて、娘の世代ともいえる中の声を聴く感じて読み終えた。 もっとも多様の時代、ごくごく一部の生活であり、感覚であろうと思ったが。 島本さんを芥川賞作家と思っていた。この作品も毛色としては芥川賞っぽい。 大学院生だから23,4歳? かつてモラトリアム世代という言葉が...
筆者を読むのは初めて、娘の世代ともいえる中の声を聴く感じて読み終えた。 もっとも多様の時代、ごくごく一部の生活であり、感覚であろうと思ったが。 島本さんを芥川賞作家と思っていた。この作品も毛色としては芥川賞っぽい。 大学院生だから23,4歳? かつてモラトリアム世代という言葉がはやったけど、春の心象風景は就職、恋愛、結婚のモラトリアム的温度が見え隠れする。 ここまで試行を巡らせ、自分が納得する選択を積み重ね、日々送っている女性がいるとは・・正直驚嘆。 対する篠田、亜紀、そして父親世代の吉沢の人間性の姿に清潔感すら溢れていて好ましけれど。 春の成長過程に大きな影を落とした父とその失踪事実。確かに、多感な女性の心に深いネガティヴな影を落とす要因の一つになり得るだろうけど、申し訳ないが日本的だなとも感じた~良くも悪くも繊細、壊れやすい、ナイーヴ。日本が平和だから?これが東欧など欧州ならとか、いろいろ考えた。 思いのほか宮沢賢治の空気は流れ込んでいない・・増して銀河鉄道の夜のモチーフも。 小さい頃しか読んでいないので詳細な中身は消えているが。賢治とトシの関係をなぞる場面はあったものの、無意味な感じだった。 とはいえ、20歳代の社会観を知るにはかなり新鮮味のある時間になった。
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