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護られなかった者たちへ の商品レビュー

4.3

600件のお客様レビュー

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2024/06/01

東日本大震災は現在では復興が進み、一見落ち着いたように思われるが、それは見た目だけであって人々の心はそうではない。生活への希望の失落、失業、住居の喪失、他にも想像しきれない精神的悩みがある。この本ではそうした人々の今を知るきっかけになる。

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2024/06/01

真面目に仕事をしていても、人の恨みを買ってしまうことはある。それが人の生死に関わるものならなおさら。 一つ一つの案件に心を砕いていたらやってられないのかも。だから本当に困っている人にとっては冷酷に映るし逆恨みの対象になってしまうのか。 事件を起こす事で生活保護制度に一石を投じる...

真面目に仕事をしていても、人の恨みを買ってしまうことはある。それが人の生死に関わるものならなおさら。 一つ一つの案件に心を砕いていたらやってられないのかも。だから本当に困っている人にとっては冷酷に映るし逆恨みの対象になってしまうのか。 事件を起こす事で生活保護制度に一石を投じるという点では意味があるかもしれないが、これはやりすぎ。悪いのは人じゃなくて制度でしょ。やっぱりこの犯人には共感できない。 でも、本当にどうにも立ち行かなくなってしまった時、頼れない制度なら何のためにあるんだろう。疎遠の親族なんて、頼れたらとっくに頼ってるよ。不正受給が横行している中、見極めるのは本当に難しいんだろうな。本当に必要な人に行き渡るようになって欲しい。

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2024/05/31

生活保護を受けられない人、前科のせいで社会復帰が難しい人といった、社会的に弱者とされてしまう人たちに焦点を当てた作品。 何が正しくて何が悪なのかを考えさせられた。 物語が違和感なく進んでいっただけに、最後のどんでん返しも見事だった。

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2024/05/27
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※このレビューにはネタバレを含みます

「The 社会派なサスペンス」でした。中山七里さんの作品は初めてで、何回か休憩を入れて読了。警察側と容疑者側の視点が交互に描かれて、これを見事に読者をミスリードさせてくれてる。これまで、生活保護の議論は芸能人の親が不正受給している流れから、制度に胡座をかく者や職業倫理観を揺るがす場面など、被害者たちは真の悪だったのか。と考えさせられる。構造的に生まれた膿としか言えないが、護られる人は今もその構造から漏れてしまっている。

Posted byブクログ

2024/05/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

映画先に見てたので全部わかりきってたけど、それでも感動しました。 カンちゃんきっと自分は三雲たちみたいにならないようにと福祉事務所で働きはじめたのに、三雲の働きぶりを同じ立場になった自分の目で見て復讐したんだと思うと切なかったな。 確実にこの世の中にも護られていない人たちはいるはずで、これから先みんながみんな護られることなんて無いに等しいはず。 何ともやるせない気持ちになる作品でした。

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2024/05/22

「カエル男」がいまいち刺さらなかったので敬遠していた中山七里先生 ナマポを題材にしたミステリー ノンフィクションと思わせるような社会問題の風刺が効いており、どんでん返し(?)に加えて、心に訴えかけてくる 負の連鎖は続く、それでも大切なヒトを護ろうとする行動は揺さぶられる ■...

「カエル男」がいまいち刺さらなかったので敬遠していた中山七里先生 ナマポを題材にしたミステリー ノンフィクションと思わせるような社会問題の風刺が効いており、どんでん返し(?)に加えて、心に訴えかけてくる 負の連鎖は続く、それでも大切なヒトを護ろうとする行動は揺さぶられる ■カネを持っていることは現金を見せれば証明できるだろ。預金通帳を見せるのも一手だ。しかしカネのないことをどうやって証明する? 悪魔の証明だ

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2024/05/16

不可解な方法での連続殺人が発生し、被害者の関連性から1人の容疑者を特定。次のターゲットとなり得る人物も特定され、その前に犯人を逮捕できるか…という読むのを止められないストーリー。まさかのどんでん返しもあり、評価の高さも納得。

Posted byブクログ

2024/05/08

実に面白かった。この登場人物が少ない中で2重伏線とは素晴らしい。ある程度途中で実行犯はわかるのだけれど、文章が良くスラスラと読めました。最後まで飽きることなく読める作品です。久々の中山七里。素晴らしいですね。

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2024/05/02

図書館の本はボロボロです。 特に最後の方、修理箇所が半端ではありません。 やはり皆んな同じところで力が入るのですね。

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2024/04/29

同著者の別作品を読んでいたので著者のやり口は分かっていたはずだが、文章の上手さや物語のスピード感に乗せられて最後にはちゃっかり度肝を抜かれた。してやられて悔しい。おもしろかった。 事件の大きな元凶としては、社会保障制度、ひいては国であるのに、その対象が大きすぎるが故に末端で最後の...

同著者の別作品を読んでいたので著者のやり口は分かっていたはずだが、文章の上手さや物語のスピード感に乗せられて最後にはちゃっかり度肝を抜かれた。してやられて悔しい。おもしろかった。 事件の大きな元凶としては、社会保障制度、ひいては国であるのに、その対象が大きすぎるが故に末端で最後の一手を下す人間が復讐の対象となる構図は見ていてもどかしいものがあった。自身の忙しさを理由に選挙に足が遠のき、政策に対しどこか他人事に捉えている姿勢を見透かされているような居心地の悪さを感じた。私一人の力で一朝一夕に何とかなるものでは無いとは思うが、まずは身近な地域の制度を知ることから始めたいと思った。

Posted byブクログ