青空と逃げる の商品レビュー
* ある夜、病院から突然の連絡で 父の拳が交通事故に遭い重症と聞かされ 慌てて妻の早苗と息子の力は病院へ向かう。 しかし、突然父は失踪してしまう。 事故の原因を知り、住まいにいれなくなった 早苗と力は逃げる様に住まいを後にする。 執拗なまでに行く先々まで逃げる二人を追う 影に...
* ある夜、病院から突然の連絡で 父の拳が交通事故に遭い重症と聞かされ 慌てて妻の早苗と息子の力は病院へ向かう。 しかし、突然父は失踪してしまう。 事故の原因を知り、住まいにいれなくなった 早苗と力は逃げる様に住まいを後にする。 執拗なまでに行く先々まで逃げる二人を追う 影に怯えながら暮らす母子。 こんな時間が一体どれだけ続くのか、 恐怖に怯えながらの日々。 力を守るため、早苗は仕事を見つけ、 生活を始めるが、どこまでも追う影はなくならない。 早苗と力は本当に父の拳に捨てられたのか。 家族、親子、夫婦とはどんな繋がりなのか? そんな混沌たる中ででも、 見上げた空は青く、 行く先々のどの世界も青い空は 繋がっていると感じさせてくれる。
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好きな作者だが、本作は正直なところ父親が失踪して会えない理由がオチを知っても理解できず、小説としての面白さは普通だった。 が、やはり辻村深月作品の登場人物の優しさはホロっとくる。人間の本性は善であり光であると言いたげで、そんな単純ではないとは思いつつもやっぱり信じたくなる。読後感...
好きな作者だが、本作は正直なところ父親が失踪して会えない理由がオチを知っても理解できず、小説としての面白さは普通だった。 が、やはり辻村深月作品の登場人物の優しさはホロっとくる。人間の本性は善であり光であると言いたげで、そんな単純ではないとは思いつつもやっぱり信じたくなる。読後感はとても良かった。
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まさかこんな展開になるとは…。 逃避行先の四万十も家島も別府温泉、そして仙台も本当に魅力的な場所! そして、そこで出会う人たちが本当に素敵。訳ありだろうと薄々思いつつ、でも受け入れてくれる、居場所を作れる人って、本当にすごいと思う。 仙台での写真館とまさか震災の話が絡んでくると...
まさかこんな展開になるとは…。 逃避行先の四万十も家島も別府温泉、そして仙台も本当に魅力的な場所! そして、そこで出会う人たちが本当に素敵。訳ありだろうと薄々思いつつ、でも受け入れてくれる、居場所を作れる人って、本当にすごいと思う。 仙台での写真館とまさか震災の話が絡んでくるとは全然予期していなかったので、心が揺さぶられた。あの日から10年。
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劇団に所属する夫が舞台で共演する有名女優とともに交通事故を起こしてしまい、それが公になり、有名女優は自殺、夫は失踪。夫に失踪された妻と小5の息子の二人の旅の物語。 行く先々の人たちが温かい。そして、息子は母が気付かないうちにしっかりと頼もしい男の子へと成長していっているのが読んでいて、きっと実際の男の子もこんなふうに成長していくんだろうな、と感じられた。
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最近あまり長編を読んでなかったので、読めるかなあと思ったけど、あっという間に1日で読んでしまった。 母と小5の息子の逃げる旅。 旅先一つ一つで、それぞれの現地の人との関わりがあり、土地も魅力も感じたし、母と息子が徐々に強くなっていく様子そしてラストはいい方向に予想を裏切られて、楽...
最近あまり長編を読んでなかったので、読めるかなあと思ったけど、あっという間に1日で読んでしまった。 母と小5の息子の逃げる旅。 旅先一つ一つで、それぞれの現地の人との関わりがあり、土地も魅力も感じたし、母と息子が徐々に強くなっていく様子そしてラストはいい方向に予想を裏切られて、楽しく読み終わった一冊でした。
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※このレビューにはネタバレを含みます
旦那さんが問題を起こし突然の失踪… 家には怖い人が来る… そんな中、小学生の息子との逃避行 いろいろな場所を転々とするも やつらは追いかけてくる 息子の成長していくところと息子との距離感が変わっていくところがよかった。 一人じゃ何も出来なかったけど、息子がいたから頑張れた。 守るものがあると強い。 でも、守られてたのは自分だったと最後に気づく。 息子が母に内緒で父親と連絡を取り合ってたのには、驚いた。 不倫相手とされ亡くなった女優の一人息子との奇妙なコンビもなかなかよかった。 砂湯行ってみたいなぁ。
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逃避行の中で、各々成長をしていく親と子。 そして絶妙に変化していく2人の距離感。 母親になった辻村深月さんだからこそ、といった作品。 突如失踪した父親…にはあまり共感できないけれど、母と子、それぞれの物語には『どうかこの親子に救いがありますように』と願ってしまう。 青空から逃...
逃避行の中で、各々成長をしていく親と子。 そして絶妙に変化していく2人の距離感。 母親になった辻村深月さんだからこそ、といった作品。 突如失踪した父親…にはあまり共感できないけれど、母と子、それぞれの物語には『どうかこの親子に救いがありますように』と願ってしまう。 青空から逃げるわけではなく、青空と逃げる。 これから先も、変わりなく2人とそして父親をも見守ってくれるであろう青空。 はじまりの春。3人の旅路が明るい光に包まれますように。
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大丈夫、あなたを絶対悲しませたりしない――。突然、日常を奪われてしまった母と息子。壊れてしまった家族がたどりつく場所は……。〈解説〉早見和真
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父の不在理由があまりしっくり来ないので、母息子の逃避行が、それはいたましいのだけれど不自然な気がしてしまい、全体としては入り込めず。しかしそれぞれの場面における母や息子の逡巡、描かれる各地のあたたかい人々が素敵であった。
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母って子供のためなら知らない土地であっても必死で馴染み仕事しても生活できる。その行く先々でいろんな人に助けられて行く事にも人の優しさを感じた。また親子がコミュニティデザイナーという職業の方に出会えてその場所での困りごとを解決する仕事があることも驚いた。地域の困り事に手を差し伸べる...
母って子供のためなら知らない土地であっても必死で馴染み仕事しても生活できる。その行く先々でいろんな人に助けられて行く事にも人の優しさを感じた。また親子がコミュニティデザイナーという職業の方に出会えてその場所での困りごとを解決する仕事があることも驚いた。地域の困り事に手を差し伸べるってすごいことだし、力がよく助けを求めて動いたと思う。それにしても力は大人。父と連絡とっていることにも、ユウトさんと大人の話が出来ていることにも驚き、ここまでできるのも母親を守るためだなぁとその親子愛にも感動する。さてこれから親子3人の新しい章が始まる事も想像できてまた勇気もらえた気がする。
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