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青空と逃げる の商品レビュー

3.7

251件のお客様レビュー

  1. 5つ

    41

  2. 4つ

    88

  3. 3つ

    94

  4. 2つ

    12

  5. 1つ

    1

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2021/09/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 読み始めは辻村深月版ファミリーポートレートみたいな話かなと思ったのだけれども,読み進めていくと辻村先生らしい優しい物語でした.  住んでいた東京から逃げ出して,友人を頼って四万十に,さらに逃げて家島に,思い出を頼りに別府温泉に,と逃避行を続ける早苗と力の母子.行く先々で出会いがあって,落ち着けると思ったら,逃げるはめになる.夫の拳がいるかもしれないという話を頼りに逃避先に選んだ仙台で,早苗が病気で倒れたとき,力は助けを求めることを決断する.子供が困った時に助けを求めることは間違った選択ではない.じゃあ大人は?力の決断を知って早苗も心を決める.  力からみたら頼りなく見える母親だけど,実は早苗さん,生活力が結構ある(というよりも,母は強しか).なんか辻村先生の引き出しが,また増えたような気がする.

Posted byブクログ

2021/09/02

逃げる先々で色々な人に助けられながら、子供と母親が成長していく話。色々な地に移住するのだけど、短い間だけ滞在したから良い部分しか書かれていない。 子供が助けを求めるところが好きです。

Posted byブクログ

2021/09/01

『逃げる』というタイトルから、追われて逃げるんやと、読む前から、ドキドキしていた。 小五の力が逃げている間に力強く成長していく。いろんな人が助けてくれる。

Posted byブクログ

2021/09/02

物語で印象的なのは、各地の美しい風景と人々の人情。四万十の川面の青、瀬戸内の青い海、別府の青空… 各地の人達もみんな人情に溢れ、優しかった

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2021/08/31

世の中には自分には何の害もないのに攻撃してくる人や悪意を向けてくる人がいる。 けど、自分には関係なくても得がなくても、助けてくれる人や優しくしてくれる人もいる。 親子が逃げた先で出会う人たちが優しくて温かくて、穏やかな気持ちになった。

Posted byブクログ

2021/08/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

かがみのこじょうの作者だけに期待していたがそこまでだった。有名女優と不倫疑惑が報じられ、その女優が自殺してしまった。その疑惑を向けられた夫が姿を消し、その後の妻早苗と息子力が女優の事務所関係者から逃げながら日本各地を転々としていく。力のことを守ろうと見知らぬ土地で職を探すなど新しい側面を見せる早苗、 ここからネタバレ 実はうらで夫と連絡を取っていた力。夫は女優の息子からむけられた包丁の先を自ら握り、手に怪我を負っていた。 最後は家族一同が会って終わりというハッピーエンド

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2023/05/26

辻村深月さん初めて読みました。 ある出来事をきっかけに、小学5年生の息子・力を連れて日本各地を転々と逃げながら暮らす早苗。 早苗は力に尋ねたくて、でもそれを言い出せずにいることがあり、それが終盤まで続くサスペンス的要素となっています。最終章の前に事実が明らかになるのですが、高学...

辻村深月さん初めて読みました。 ある出来事をきっかけに、小学5年生の息子・力を連れて日本各地を転々と逃げながら暮らす早苗。 早苗は力に尋ねたくて、でもそれを言い出せずにいることがあり、それが終盤まで続くサスペンス的要素となっています。最終章の前に事実が明らかになるのですが、高学年とはいえ小学生の力がそんな重大なことを母親に言わずにいられたことに少し現実離れした印象を持ちました。 それでも、生活を守るために懸命に働く早苗の姿からは働くことの尊さが感じられ、知り合う大人たちを手伝って可愛がられる力の姿からは、子供の持つエネルギーや子供を尊重する大人たちの優しさが感じられ、心が温かくなりました。 力が早苗に重大な秘密を隠していたことは現実味がないけれど、力が成長していく姿は子供の持つ可能性そのもののようで、眩しく感じます。 三人称で語りながら、早苗視点と力視点で物語が進行する構成が面白かったです。 辻村さんは以前から読んでみたいと思いつつ機を逸してきた作家さん。他の作品も読みたい!という思い入れはできませんでしたが、ハッピーエンドに読書の楽しさが感じられた作品でした。

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2021/08/27

文庫になっていたので購入。 がんばってる人には、どこかで助けてくれる人がいるんだなーと、そういう面では温かい部分のあるお話でした。 話の中にも出てきましたが、2学期の始まりにしばらく休むと連絡したとはいえ、小学生が数ヶ月学校に来なくても、学校側から連絡って来ないものですかね。 数...

文庫になっていたので購入。 がんばってる人には、どこかで助けてくれる人がいるんだなーと、そういう面では温かい部分のあるお話でした。 話の中にも出てきましたが、2学期の始まりにしばらく休むと連絡したとはいえ、小学生が数ヶ月学校に来なくても、学校側から連絡って来ないものですかね。 数ヶ月、家を留守にして、たよる人もなく転々としてても、おじいちゃんおばあちゃんも気づかないものですかね。 自分に置き換えても、そんなもんかも?と思えてしまう人付き合いの希薄さに悲しくなったり。 お父さんが序盤での印象より、ホントはいい人!ってなるとこもいい‼︎けど、それならもっと早くに早苗さんに連絡して!って思う。一度切られたくらいで諦めるなー! 家族が元の形に戻れたらいいなー。 仙台のところで、前に読んだ本とリンクしてるところがあって、ちょっと嬉しかったです。

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2021/08/26

温かいお話でとてもよかったです。人との出会いの大切さ、家族を守ることで強くなること、、 現実感あるストーリーだったので心に残る場面がたくさんあります。 情景が描きやすく辻村深月ワールドに惹き込まれました。

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2021/08/26

不幸な状況下での小さな幸せを噛み締める、2人の親子の絆に、心を動かされました。逃げるのも勇気がいること。挑戦しなければ何も変わらないと改めて感じました。 今作のように、たとえ逃げてもその場所で懸命に生きることで、陽を照らし暗雲を晴らしてくれるお日様のような人と出会えることを信じ...

不幸な状況下での小さな幸せを噛み締める、2人の親子の絆に、心を動かされました。逃げるのも勇気がいること。挑戦しなければ何も変わらないと改めて感じました。 今作のように、たとえ逃げてもその場所で懸命に生きることで、陽を照らし暗雲を晴らしてくれるお日様のような人と出会えることを信じようと思いました。 私自身、これからも挑戦し続けようと思える作品でした。

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