百花 の商品レビュー
段々と記憶を失っていく母の姿に最初は、焦りや不安を感じる主人公。母は母でその事を最初は自覚しながらも止められない症状で、メモを綴っていた。それを発見した息子の様々な感情の絡み合いに葛藤する様子が印象に残りました。 母が忘れて子が覚えている事、その逆もあり断片的にも忘れてはいけない...
段々と記憶を失っていく母の姿に最初は、焦りや不安を感じる主人公。母は母でその事を最初は自覚しながらも止められない症状で、メモを綴っていた。それを発見した息子の様々な感情の絡み合いに葛藤する様子が印象に残りました。 母が忘れて子が覚えている事、その逆もあり断片的にも忘れてはいけない事、人は忘れるから進んで行けることもあると思うが心残るものには何か強い力があるのかと思った
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悲しい本は読みたくなくて、避けていたのですが友人が貸してくれたので、手に取りました。 映画は観ていませんが、菅田将暉さんと原田美枝子さんのイメージで読み進めていました。 一気読みでした。 家の母親も82歳。だんだんと物忘れがひどくなりかけていて、忘れていく怖さをしりました。同時に...
悲しい本は読みたくなくて、避けていたのですが友人が貸してくれたので、手に取りました。 映画は観ていませんが、菅田将暉さんと原田美枝子さんのイメージで読み進めていました。 一気読みでした。 家の母親も82歳。だんだんと物忘れがひどくなりかけていて、忘れていく怖さをしりました。同時に自分もこんな風になって、息子に迷惑かけてしまうのかもしれない。怖いな。 いろんなものを忘れていくうち、私は何を憶えているのか考えてみたりしました。 みんな人には言えない思いや、思い出もあり、でも、親に関しては、本当は知りたくないです。 映画も観てみたいなって思う作品でした。
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2022年に菅田将暉主演で映画化された作品。 僕自身が現在福祉業界に身を置いているからこそ、『認知症』っていうタグがついている題材は、やっぱり気になってしまいますよね。 アルツハイマー型認知症を患った母『百合子』と、主人公『泉』。 母が記憶を失っていくにつれて、息子は記憶を思い出していく。まるで母から記憶というパズルのピースを一つずつ受け取っていくかのように。 すべてを忘れていく母が、思い出させてくれたこととは何か。 現代に新たな光を投げかける、愛と記憶の物語。
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人間は記憶でできている。作品の中の一文。 確かにその通りかもしれない。だから亡くなった後も 人は他者の心の中で生き続ける。 今までに 何人もの人を喪った。でも 皆 思い出の中で生きている。 肉体や実体はない。が、培った記憶・思い出は 今もある。 認知症は 哀しい病気だが、過去の...
人間は記憶でできている。作品の中の一文。 確かにその通りかもしれない。だから亡くなった後も 人は他者の心の中で生き続ける。 今までに 何人もの人を喪った。でも 皆 思い出の中で生きている。 肉体や実体はない。が、培った記憶・思い出は 今もある。 認知症は 哀しい病気だが、過去の全てが無くなるわけではない と 強く思った。
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えいがの宣伝を見て読んでみたくなりました。 母と息子、長い時間の中には色々あるけど、それを許しながら生きていくのもまた親子だから と、思いました。
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※このレビューにはネタバレを含みます
映画を先に観て、本も読んでみたくなって。 認知症で、記憶をなくしてゆく母。息子である主人公の泉は、母に対する複雑な思いを抱えながらも記憶を失ってゆく母に寄り添う。 1人で子どもを生み、頼れる親族もいなくてずっと一人で泉を育ててきた母、百合子。そこに現れた浅葉。こいつはなかなかひどいヤツなんだけど、刹那的な優しさに惹かれてしまい、百合子は泉を置いて浅葉についていってしまう。それは決して許されることではないけれど、衝動的にそうしてしまった百合子の感情は、理解できてしまう。 矛盾するかもしれないけど、それでも百合子は泉のことをずっと想っていたのだろう。 泉自身が親になる瞬間も描かれる。失われる記憶と、これから積み重ねられる記憶。そのどちらもが人間の姿だと感じた。 一輪挿しに生けられるたくさんの花と、花火。どちらも、一つ一つ記憶に残しておけるものではないけど、なんと美しいラストなのだろうと思った。
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認知症と介護…他人事ではないテーマ。 親は完璧ではないということ、秘密があるということ…それでも親と向き合いながら生きる息子の姿に心を打たれた。
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母親が認知症を発症した時、多忙な一人息子はどう向き合うのか。 病気について考えさせられました。老化は生きていれば避けられない道だから。 ただ、母親の日記は、その身勝手さにイライラ。私なら母親を嫌ってしまいそう。冷静に介護とか、無理だ〜。
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母からこぼれ落ちてゆく記憶を息子が両手を広げて受け止めながら感じる戸惑い、苦悩、愛情、羞恥…様々な感情を丁寧に描いています。 母、父、息子、娘、女、男、同僚、先輩、友達…生きて行く中でいくつもの役割を担い、時に演じている登場人物たちの心情を驚くほど繊細に書き分けていました。 久し...
母からこぼれ落ちてゆく記憶を息子が両手を広げて受け止めながら感じる戸惑い、苦悩、愛情、羞恥…様々な感情を丁寧に描いています。 母、父、息子、娘、女、男、同僚、先輩、友達…生きて行く中でいくつもの役割を担い、時に演じている登場人物たちの心情を驚くほど繊細に書き分けていました。 久しぶりに泣きました。
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感想 楽しいことも悲しいことも。覚えている人は置いてけぼりにされる。でもいつか自分も誰かを後に残して行ってしまう。それまでは一緒に歩きたい。
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