1,800円以上の注文で送料無料

室町は今日もハードボイルド の商品レビュー

4.2

39件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    17

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/04/27

面白く読んだ。 室町、戦国は為政者ばかりに目が行きがちだが庶民のことも知れて歴史をより深く厚みのある捉え方ができるように思う。

Posted byブクログ

2023/10/26

今昔物語を読んでいると当時の人の乾いた感性が伝わるが本書を読むと更に時代が下り筆者のいう「ハードボイルド」な感じになっている事が分かる。昨今では転生モノが流行っているがとてもこの時代に送られて生き残れる気がしない。

Posted byブクログ

2023/08/17

枡の話しが面白かった。 「人々の心性は時代を超えて変わらないものがある一方で、時代によって大きく異なるものもある」

Posted byブクログ

2023/07/15

良くも悪くもええ加減な中世人の生き様が、資料に基づきながらも読みやすく書かれている。 人身売買や信仰、隣村との関係、不倫や切腹の当時の実態が、興味深い。 ハードボイルドというよりも、現代に比べて中世はハードコアである。

Posted byブクログ

2023/05/04

面白すぎた。 著者は研究者なのに語り口が軽快。身近な例で惹きつけて、中世の時代語りに引き込んでいく。 自力救済、宗教信仰、多元的社会を特徴とした日本の室町、鎌倉、戦国時代。そこには現代社会から見ると突飛であり得ないけど、当時なりの論理で成り立つ人々の社会があった。

Posted byブクログ

2023/02/25

大河ドラマ含めなど、中世の人の行動を、現代の価値観を前提に考えてしまうことが多いが、彼らが現代人とは異なる価値観の中で生きていたことを、具体的な事例をもと語られる、興味深い一冊。中世人の世界に少し近づけたように思います。 タイトルの「ハードボイルド」はいかがなものか?編集者のセン...

大河ドラマ含めなど、中世の人の行動を、現代の価値観を前提に考えてしまうことが多いが、彼らが現代人とは異なる価値観の中で生きていたことを、具体的な事例をもと語られる、興味深い一冊。中世人の世界に少し近づけたように思います。 タイトルの「ハードボイルド」はいかがなものか?編集者のセンスが疑われます。

Posted byブクログ

2023/01/30

荒ぶっている…ハードボイルド 概念・常識が、現代とは違うことに、改めて驚く。 リアルデスノートとか、そこまで歴史好きではない自分でも、楽しく読めた。

Posted byブクログ

2022/11/02

中世というと、足利幕府の初期や応仁の乱のような争い以外は、新たな文化が生まれた穏やかな時代のイメージがあった。 しかし、人間がいる以上、「文春砲」の大好物、骨肉の争い、不倫などドロドロした世界が広がっていた。 「パパ活性治家」として、メディアで話題になって雲隠れしてい...

中世というと、足利幕府の初期や応仁の乱のような争い以外は、新たな文化が生まれた穏やかな時代のイメージがあった。 しかし、人間がいる以上、「文春砲」の大好物、骨肉の争い、不倫などドロドロした世界が広がっていた。 「パパ活性治家」として、メディアで話題になって雲隠れしている国会議員がいる。 “パパ活・飲酒”報道の吉川議員は雲隠れ 与野党から「辞職」求める声(日テレNEWS) - Yahoo!ニュース しかしこのレベルのはるか上を行くエロエロまみれの人物がいた。その名は光心(こうしん)という代官。 室町時代中頃の現在の岡山県総社市に当たる備中国上原郷(かんばらごう)という荘園の代官を務めていた。 この荘園は、京都の東福寺が支配していて、代々東福寺の僧が代官として派遣されて、荘園の管理業務を行っていた。 室町期の荘園史上、最もハレンチな代官としてその悪名高いが知られた人物だった。 百姓が出した告発状は、十七ヶ条にも及ぶ悪行があった。 その中には、ブラック企業のワンマン経営者かと思う内容もあった。日没前から日没後まで食事も与えずこき使う。年貢を払えない百姓たちの年貢滞納額を、借金扱いして、利子を加えた。 著者が目に引いたのがスキャンダルだ。どんでもない女好き坊主だった。 次から次へと女性に手を出す。拒むと、言いがかりをつけて一家を捕まえようとするので、土地を捨てて逃げる者もいたそうだ。 しかし、いつまでも続くことはなく、百姓たちから告発された。 東福寺はこのドエロ代官を首にした。 しかし、ただでは転んで起きないのが光心だ。前禅僧の身分を捨てて神主家の婿になり、地元に住み着いたと伝えられているそうだ。 恥じらいを人生のどこかで置き忘れて、見事なゲズ男になってしまった。 「人生エロエロ」な俗世にまみれたドンデモ坊主だ。 「なりすまし詐欺」は現代社会の問題の1つだが中世にもあった。スケールの大きいこと。 室町時代に足利幕府は、大陸の明帝国と半島の朝鮮王国と通交関係を持っていた。 室町幕府の知らないところで朝鮮国に派遣された、偽の国家使節団がいた事が判明した。 その理由は、帰国する際、朝鮮王国から多くの返礼品をもらい、その上交易を行うことができる。 しかし、朝鮮王国側も怪しいなあと思いながら、国家使節として迎えていた。 この当時、東シナ海であばれまわる海賊集団は、「倭寇(わこう)」と呼ばれ、恐れられていた。 朝鮮国との通交は、対馬の宗氏に幕府から一括して委ねられていた。 と言う事は、幕府はチェックのしようがない。一連の国際なりすまし詐欺集団は、宗氏と博多の商人あたりが結託して組織したものらしいと著者は述べている。 なんとも言えないのが、豊臣秀吉の要請で、1590年に日本を訪れた朝鮮の使節団だ。 日本にやってくるのは150年ぶりだった。 これまで交易相手だと思っていた大名は実在しておらず、「大内殿」は遠い昔に滅亡していたことを知って、ビックリしたそうだ。 国際なりすまし詐欺集団は、一世紀半にわたって一つの国家を騙し続けていたのであると著者は述べている。 現代の詐欺師も顔負けだな。 今の時代に生きていて良かったと思ったが、待てよとも思った。 ネットの世界には「正義」を全面に出して「制裁」を課さないと気が済まない人々がいる。社会の不正を許さないと本人のみならず家族がいれば、家族の情報もネットで公開する。 インターネットで拡散して「ネットタトウー」などと言われるように、一生残る。 現代も中世に負けずアナーキーな時代だな。

Posted byブクログ

2022/10/11

室町時代を中心に日本中世社会の特徴を語るエッセイ集。読みやすい語り口で典拠もしっかりしていて、詳しくない人にも安心してお薦めできる。現代日本とは異なる価値観の世界を面白く体験できる良書。

Posted byブクログ

2022/09/25

日本人的価値観というものは中世から脈々と続いているものと考えがちだが、そうでもなく、室町時代なんて何でもありのまさにハードボイルドと呼ぶにふさわしい、激しく荒々しく大らかで、ある部分では細かいという現代とは全く違う価値観であった…。

Posted byブクログ