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室町は今日もハードボイルド の商品レビュー

4.2

39件のお客様レビュー

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2022/04/15

日本の中世はまさに群雄割拠。 現代の価値観で判断すると誤った理解を助長する。 人の命が塵芥のように扱われる。 古文書の事実から帰納的な判断を行わないと判断をあやまる。 中世がちょっとしたブームになっているのは、民主主義世界では受け入れられない価値観が日本でも僅か500年前に存在し...

日本の中世はまさに群雄割拠。 現代の価値観で判断すると誤った理解を助長する。 人の命が塵芥のように扱われる。 古文書の事実から帰納的な判断を行わないと判断をあやまる。 中世がちょっとしたブームになっているのは、民主主義世界では受け入れられない価値観が日本でも僅か500年前に存在しているからではないだろうか。 これはこれとして受け入れるという姿勢が必要でありろう。 資本主義とは違う価値観を持っている世界感を理解するには中世の日本の心象を見ていく方が理解に近づくように思える。 大河ドラマで話題になった後妻打ちがこの時点で指摘されているのは炯眼であろう。 本妻と妾の関係、つまり本妻の了解を得ない妾は何らかの復讐をされる可能性があり得る点で、形式上の一夫一妻の萌芽を指摘しているのはなるほどと感じる。

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2022/03/29

【中世を生きた人びとの最大の魅力は、同じ日本列島に住みながら彼らが私たちの「常識」や「道徳」から最も遠いところにいる存在であるという点にあり、彼らの社会を学ぶ面白さは、そんな私たちが安住している価値観を揺るがす破壊力にあるといえるだろう】(文中より引用) 中世日本で起きた社会的...

【中世を生きた人びとの最大の魅力は、同じ日本列島に住みながら彼らが私たちの「常識」や「道徳」から最も遠いところにいる存在であるという点にあり、彼らの社会を学ぶ面白さは、そんな私たちが安住している価値観を揺るがす破壊力にあるといえるだろう】(文中より引用) 中世日本で起きた社会的な出来事や事件を基にしながら、当時の人々が現代とは圧倒的に異なる価値観を持って生活していたことを詳述した作品。著者は、『喧嘩両成敗の歴史』などで知られる清水克行。 まずもって紹介される一つひとつのエピソードが強烈でおもしろい。また、著者が指摘するように、現代の我々とは異なる中世的なものの見方を学ぶことで、差異や違いに寛容になる(もしくは寛容になることの大切さを学ぶ)ことができるように感じました。 歴史書とは思えない表紙も☆5つ

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2022/03/23

史料から読み解く室町時代の社会史 なかなか地味な時代だが民衆の力がとても強かったことが分かり、現在の私たちのもっている庶民のイメージが江戸期に形作られたことを実感した 良書

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2022/02/27

中世のアナーキーな魅力あふれる人たち。農民たちも決して弱いだけではなくたくましいのがよくわかる。 くだけた調子で現代に置き換えたりしながら、説明されるいろんな事に驚いたり笑ったり、また呆れたりしながら読了。

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2022/02/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人の命は塵芥のようにちっぽけで 気まぐれで失うような時代だけど 意地もあれば仲間への損得抜きの 加勢もある 田舎の争いだけど、貴族がいたら 立派な戦争として歴史に残る程の 争いが随所にある時代(´・ω・`)

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2022/02/12

(借.新宿区立図書館) 少々受け狙い的な書名だし、取り上げられた事例もセンセーショナルなものが多い。しかし、ちゃんと史料的裏付けはあるので歴史関係書としては間違いないもの。中世に限らず当時の社会がどういうものかがわかりやすく提示されている。何よりこの内容を面白く読ませるのがすごい...

(借.新宿区立図書館) 少々受け狙い的な書名だし、取り上げられた事例もセンセーショナルなものが多い。しかし、ちゃんと史料的裏付けはあるので歴史関係書としては間違いないもの。中世に限らず当時の社会がどういうものかがわかりやすく提示されている。何よりこの内容を面白く読ませるのがすごい。大河ドラマのような現代的に都合の良い展開を歴史と考えている人たちにも是非読んでほしい本。

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2022/02/04

これまで多くの歴史談義で語られてきた中世日本社会のイメージが覆される。それも史料や先行研究の裏付けがあってのことだが、そこで小難しくなることもなく、サービス精神に富んだ文体と構成で、娯楽本のように読み進められる。もちろん著者は娯楽本のつもりで書いているのだから当然だろうが、それは...

これまで多くの歴史談義で語られてきた中世日本社会のイメージが覆される。それも史料や先行研究の裏付けがあってのことだが、そこで小難しくなることもなく、サービス精神に富んだ文体と構成で、娯楽本のように読み進められる。もちろん著者は娯楽本のつもりで書いているのだから当然だろうが、それはやろうと思ってもなかなかできないことで、本当にすごいなと思った。

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2022/01/10

第1部僧侶も農民も!荒ぶる中世人 (悪口、山賊海賊、職業意識、ムラ) 第2部細かくて大らかな、中世人 (枡、年号、人身売買、国家) 第3部中世人、その愛のかたち (婚姻、人質、切腹、落書き) 第4部過激に信じる中世人 (呪い、所有、荘園、合理主義) 現代日本人(私)の考える「当...

第1部僧侶も農民も!荒ぶる中世人 (悪口、山賊海賊、職業意識、ムラ) 第2部細かくて大らかな、中世人 (枡、年号、人身売買、国家) 第3部中世人、その愛のかたち (婚姻、人質、切腹、落書き) 第4部過激に信じる中世人 (呪い、所有、荘園、合理主義) 現代日本人(私)の考える「当たり前」とか「常識」ってなんなんだ⁇ 一見すると野蛮でアナーキーな中世人の行動も、その考え方や風習は今もそこかしこに残っており、 現代語で解説されるとむしろ、中世の方が合理的にさえ思えてくる不思議。室町時代…まだまだ奥が深くておもしろい‼︎荒ぶる気持ちで2022年一冊目読了。

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2022/01/01

面白い! 過去の室町時代を知る事で、現代との差異を知り、その異質の社会を理解する姿勢を育む。それは現代における理解の出来ない他国、他地域を理解する一助になる。

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2021/11/23

 大河ドラマでもほとんど取り上げられない室町時代。著者は日本中世史(特に室町時代)を専門とする。高野秀行氏との共著「辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦」と「世界の辺境とハードボイルド室町時代」が非常に面白かったので、迷いなく読んでみた。 4 室町時代、おもしれー、ハー...

 大河ドラマでもほとんど取り上げられない室町時代。著者は日本中世史(特に室町時代)を専門とする。高野秀行氏との共著「辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦」と「世界の辺境とハードボイルド室町時代」が非常に面白かったので、迷いなく読んでみた。 4 室町時代、おもしれー、ハードボイルドだぜ!アナーキーだぜ!。歴史に残るような英雄、梟雄、ヒーローはそれぼどいないかもしないが、「記録に残る」人々はいた。  清水先生は、よく見ていたNHKの『タイムスクープハンター』の時代考証(中世)なども手がけていたんだ。

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