神様の罠 の商品レビュー
コロナ禍の『オール讀物』に掲載された短編らしいです。もろコロナを意識した話もあれば、まったくそうではない話も。いずれにせよ読書を楽しませてくれるものには違いありません。 有栖川有栖の作品は、何でも想像力を働かせればこんなふうに話を膨らませられるのだと思えて楽しい。若干イヤミス風...
コロナ禍の『オール讀物』に掲載された短編らしいです。もろコロナを意識した話もあれば、まったくそうではない話も。いずれにせよ読書を楽しませてくれるものには違いありません。 有栖川有栖の作品は、何でも想像力を働かせればこんなふうに話を膨らませられるのだと思えて楽しい。若干イヤミス風の割合のほうが多いなか、芦沢央の話にはしんみり。コロナで理不尽に傷つけられた店の経営者や肉親を看取ることが叶わなかった人がいると思うと心が痛みます。 辻村深月の話もコロナならでは。ちょっと希望が湧く物語で〆。実際にこんなことがあってもいい。
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「夫の余命」読了! さすが"どんでん返し"の乾くるみさん。 イニシエーション・ラブのときも感じたワクワク感
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最初の乾くるみさんの作品で、もうビックリしちゃって、本当に「えっ?」と声が出た。 後ろから読み返して、最初から読み返して、そう読むとそう読めるなぁ、すごいなぁ、と。 他の作品も面白かった。 有栖川さんのだけ、肌に合わず読めなかった。
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有栖川有栖さんの江神シリーズ、大山誠一郎さんの赤い博物館シリーズの新作を読めて満足‼︎ 辻村深月さんの物語も面白かった! イヤミスは好みではないので、ラストが良い終わり方でホッとした。
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SL 2021.8.13-2021.8.16 短編集。 米澤穂信と辻村深月さんが目当て。 で、どちらも良かった。 他は、初有栖川有栖で、面白かった。
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【収録作品】「夫の余命」乾くるみ/「崖の下」米澤穂信/「投了図」芦沢央/「孤独な容疑者」大山誠一郎/「推理研VSパズル研」有栖川有栖/「2020年のロマンス詐欺」辻村深月 後味が良いものばかりではないが、良質なミステリ。「夫の…」は、著者らしい毒がある。「崖の下」は、消えた凶器の謎。「投了図」は、コロナ禍と将棋ファンをめぐる話。「孤独な…」は〈赤い博物館〉もの。「推理研…」は江神二郎・学生アリスもの。懐かしい面々に会える。「2020年の…」はコロナ禍、上京してきた大学生の孤独ゆえの危険を描く。
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私は市民病院の屋上ヘリポートにいるー夫の余命(乾くるみ) 冬山でスノーボード客が帰ってこないー崖の下(米澤穂信) コロナ禍この町で棋将戦が行われるー投了図(芦沢央) わたしはその昔殺人を犯したー孤独な容疑者(大山誠一郎) 推理研への挑戦状ーパズル研と推理研(有栖川有栖) コロナ禍...
私は市民病院の屋上ヘリポートにいるー夫の余命(乾くるみ) 冬山でスノーボード客が帰ってこないー崖の下(米澤穂信) コロナ禍この町で棋将戦が行われるー投了図(芦沢央) わたしはその昔殺人を犯したー孤独な容疑者(大山誠一郎) 推理研への挑戦状ーパズル研と推理研(有栖川有栖) コロナ禍上京した学生のたどった一つの道ー2020年のロマンス詐欺(辻村深月) 6名の人気作家による短編アンソロジー集。 一番好きなのはEMCが登場する「パズル研と推理研」!これはキャラ勝ちですねー。 二番目は雪山ミステリーの「崖の下」ドキドキハラハラ! 読むのがしんどかったのは「2020年のロマンス詐欺」で、第三者的には「え、それでそうなるか?!」とイライラしてよくない末路を想像して読み進められなかった。 いろんなテイストを楽しむのにはアンソロジーはいいですよね。 このアンソロジーはそれぞれ緻密なので「短編読んだ!」って感じではなかったです。充実感あり。 ただし作品によっては「読者ひっかけよう感」が鼻につきすぎて萎えた。ボソ
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お気に入りは乾さん「夫の余命」と辻村さん「〜ロマンス詐欺」。 乾さんは、すっかり騙されました。何となく違和感を感じていましたが、まさか夫婦が逆だったとは。奥さん何だか報われなくて後味悪かったです。 辻村さんは地方から上京したが、コロナ禍で大学も休学で仕送りも見込めず振り込め詐欺に加担しそうになった耀太。その騙す相手である未希子とのメッセージのやり取りで徐々に逆に惹かれていくのはコロナ禍ならではな感じでした。大事にならずにホッとしました。
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乾くるみの「夫の余命」は完全にだまされた。何回も読み返し、確かにそう、読めるなぁと納得。 次のスノボーはよくわからなかった。 芦沢さんのはほの悲しくなった。 大山さんはご都合主義すぎ!有栖川さんは出てくる人がいけすかなくアウト。 辻村深月さんに期待したが、‥。 短編は苦手だ。
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人気ミステリー作家6人によるアンソロジー。 辻村深月、米澤穂信ファンとして心を惹かれ購入。「コロナ禍」を題材にした作品もあり、時代背景を感じて楽しく読めた。1作品ずつ紹介する。 「夫の余命」/ 乾くるみ 完全にネタバレ厳禁。すごい、さすが乾くるみとしか言いようがない。何を書い...
人気ミステリー作家6人によるアンソロジー。 辻村深月、米澤穂信ファンとして心を惹かれ購入。「コロナ禍」を題材にした作品もあり、時代背景を感じて楽しく読めた。1作品ずつ紹介する。 「夫の余命」/ 乾くるみ 完全にネタバレ厳禁。すごい、さすが乾くるみとしか言いようがない。何を書いてもネタバレになりそうなので、もう読んでみてほしいとしか書かない。私は全力で騙されました。 「崖の下」/ 米澤穂信 スキー場で遭難した4人の男女。その内の一人が他殺体で見つかる。敏腕刑事が活躍するストーリーは王道刑事小説という感じ。問題となる凶器に関して、自分なりに検討をつけながら読み進めたのだが、全く外れた。そして米澤穂信特有の余韻のある結末も良かった。 「投了図」/ 芦沢央 緊急事態宣言発令の中行われた将棋のタイトル戦。主人公の夫は将棋ファンのはずなのだが様子がおかしい。 「自粛警察」をテーマにした日常ミステリー。まさに時代を反映していてとても面白かった。芦沢さんの作品はずっと気になっていたものの初めて読んだので他の作品も読んでみたい。 「孤独な容疑者」/ 大山誠一郎 23年前に男を殺した主人公視点で始まるストーリー。あらかじめ犯人のわかっている、古畑任三郎的構成だが、思わぬ展開だった。すでに時効になった事件の証拠品などを管理する犯罪資料館に務める二人が事件を解決するのだが、シリーズものなのだろうか、素敵なキャラクターたちだった。 「推理研vsパズル研」/ 有栖川有栖 こちらは既存の「江神二郎シリーズ」の新作(らしい)。初めて読みましたが、ちょっとオタクっぽい推理研究会の学生たちがなんだか愛らしかった。パズル研究会とのベクトルの異なるものの見方のぶつかり合いが面白かった。 「2020年のロマンス詐欺」/ 辻村深月 主人公は晴れて山形から上京した大学1年生。しかし、コロナのせいで大学に通うことは叶わず、実家の定食屋も休業中で仕送りもままならない。バイトをしようにもなかなか雇ってもらえない。そんな中、中学の同級生から「オンラインでできるバイト」を紹介される。 これぞまさに「コロナ短編」の真骨頂。今の時代を反映しつつ、事件につながっていく。ひやひやする展開はもちろん、さすが辻村さんという、登場人物を見捨てない結末に読後感もすっきり。 全体を通して六人六色のミステリーで、どれも夢中で読み進めました。
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