1,800円以上の注文で送料無料

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー の商品レビュー

4.3

836件のお客様レビュー

  1. 5つ

    381

  2. 4つ

    300

  3. 3つ

    105

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2024/06/12

英国の暮らしや問題点が浮き彫りになると同時に、日本の性教育や教育活動って遅れてるなあって思った。クラスにアフリカからの移民が転校生として来たからこそ、授業でFGM(女性器切除)を取り上げるっていうのは斬新。みんなで注意する、っていうのを生徒にさせるのは、生徒のことをある程度信頼し...

英国の暮らしや問題点が浮き彫りになると同時に、日本の性教育や教育活動って遅れてるなあって思った。クラスにアフリカからの移民が転校生として来たからこそ、授業でFGM(女性器切除)を取り上げるっていうのは斬新。みんなで注意する、っていうのを生徒にさせるのは、生徒のことをある程度信頼してるからだと思った。 「多様性」について考えさせられる。家庭環境が似てる子達がいる小学校から、いろんな人間がいる元底辺中学校に進んだ息子。貧富の差、民族の違い、国籍、あらゆるものが違う人たちが1つのコミュニティで暮らしている。 「多様性があるからもめる」という母親に、「多様性はいいことだって学校で教わったのに、なぜもめる」と疑問に思う息子。お母さんはしっかり、 「多様性」は物事をややこしくするし、ケンカや衝突を生む。ない方がそりゃ楽だし、うんざりするほど大変だしめんどくさいけど、無知を減らすからいいことだと母ちゃんは思う。」と答える。 無知を減らすこと。知ること。知ろうとすること。暮らす環境や民族性や国籍が違うからこそ、相手の立場に立った考えようとする(他人の靴を履いてみる)ことが大切だと思う。知らないままにしない、考え続けることが、「シンパシー」じゃなくて「エンパシー」につながると思う。 エンパシー、自分で誰かの靴を履いてみること。 他人の立場に立ってみること。自分とは違う立場の人や自分と違う意見を持つ人の気持ちを想像してみること。そうすることによって誰かの感情や経験を分かち合う能力。 シンパシーは努力なしの自然な感情(同情)で、エンパシーは知的作業だとおもう、という言葉が心に残った。 善意はエンパシーと繋がっている気がした。他人の靴を履いてみる努力を人間にさせるもの。そのひとふんばりをさせる原動力。それこそが善意、いや善意に近い何かではないのかな、と考えていると息子が言った。 息子は東洋人で、白人で、でもブルーじゃなくて、グリーンだった。ここから成長する、まだ何にでもなれる存在。未来を担う子供たちがどの色になっていくのか、どの色を気にしていくのかは、周りの大人の教育にある程度かかっていると思う。 肌の色や暮らしている環境は関係ない、ただただここからの存在を表すグリーン。世界中の子供達はみんかグリーンだ。 これからの時代を生きる上で大切な考え方がたくさん描かれてた。大事にして、これからも読み続けたい。

Posted byブクログ

2024/06/11

図書館本 この本の表紙をよく目にしていて、勝手に野球少年の話だと思っていたんですが違いました 息子さんの聡明で賢いことに驚きました 1人の人として、考え方や生き方に寄り添いながら子育てされてる事が伝わります リアーナのところは涙が出てきました 人種差別が日本よりも表面化して...

図書館本 この本の表紙をよく目にしていて、勝手に野球少年の話だと思っていたんですが違いました 息子さんの聡明で賢いことに驚きました 1人の人として、考え方や生き方に寄り添いながら子育てされてる事が伝わります リアーナのところは涙が出てきました 人種差別が日本よりも表面化している国で、「どこかに属している人は、属していない人のことをいじめたりする。 その反面属している仲間の事を特別扱いする」と話されていましたが これは日本でも同じだなと 人種は同じでも、グループの枠は見えない境界線があり、自由に行き来できない雰囲気がある 子供にも読んで欲しい、生き方は一つじゃないし、多様性はどの国にいても開かれていくものだと思う 一つの狭いコミュニティで認められなくても、自分をダメだと思わないで!と伝えたいです

Posted byブクログ

2024/06/06

そんな遠くない未来の日本もこうなるのかな?と考えた。 宗教が異なれば文化も変わるし、文化が変われば生活習慣も異なるし、そこに肌の色や嗜好的なものが入ってくるとますます複雑な状態が作られていくのだと思う。 お互いに違和感を感じてしまうのだろうけど、相手を尊重する心を持ちながら理解し...

そんな遠くない未来の日本もこうなるのかな?と考えた。 宗教が異なれば文化も変わるし、文化が変われば生活習慣も異なるし、そこに肌の色や嗜好的なものが入ってくるとますます複雑な状態が作られていくのだと思う。 お互いに違和感を感じてしまうのだろうけど、相手を尊重する心を持ちながら理解し合うことかな。 まずは自分の身近な人たちに対して気をつけていきたい。

Posted byブクログ

2024/05/25

タイトルからハーフの子が偏見や差別を受けての悩みや心境を描かれているのかなと思い、手に取りました。 作品を読んでみて、日本の背景とは若干異なっていたとしても偏見や差別は根底にあり、決して他人事ではないなと考えさせられました。海外では人種や貧富などの差を言語として直接相手にぶつけ...

タイトルからハーフの子が偏見や差別を受けての悩みや心境を描かれているのかなと思い、手に取りました。 作品を読んでみて、日本の背景とは若干異なっていたとしても偏見や差別は根底にあり、決して他人事ではないなと考えさせられました。海外では人種や貧富などの差を言語として直接相手にぶつけているシーンが描かれていましたが、日本では態度とか表情で相手にぶつけてくる姿が描かれています。結構陰湿な感じを受けますが、実際に見かけそうな場面だと若干複雑な心境になりました。現実問題では多様性がー…と言っている割に差別しているのが見えてしまっているので、相手を理解する意識に乏しいのかな…と。 作中で特に心に刺さった箇所が、エンパシーとは何かと著者と息子さんが考える場面です。似ている言葉でシンパシーという言葉がありますが、それとの違いについても考えや作者や息子の経験を通して考えさせられる内容となっていました。シンパシーはかわいそうなだと思う感情や似たような境遇にある人や物事に理解を示す…と私は認識していますが、それだと自分と違う境遇にいる人を理解しているとは言い切れないと思い返しました。 著者の息子さんは違いに対してなぜそうなっているのか?どうしてなのか?と同情ではなく相手の立場について考えようとして日々の出来事と向き合っていました。この考え方は今の社会問題や相手の置かれている境遇を真に理解するためには必要な事ではないか?と向き合う姿勢から教えられたような感覚を抱きました。 日常で起こった事を書かれているノンフィクションであるため、文体はあまり深刻な印象を受けず読みやすいと思います。読んで満足できる作品でした。

Posted byブクログ

2024/05/19

 小学校まで治安がいい学校に通っていた息子が、元底辺中学校と言われている様々な人種が混在しており、人種差別も頻繁に起きる治安の悪い中学校に入学して、そこで起きる物語を描いた本。  差別について非常に考えさせられた本であった。日本でも表向きでは人種差別はなくなってきているが、それは...

 小学校まで治安がいい学校に通っていた息子が、元底辺中学校と言われている様々な人種が混在しており、人種差別も頻繁に起きる治安の悪い中学校に入学して、そこで起きる物語を描いた本。  差別について非常に考えさせられた本であった。日本でも表向きでは人種差別はなくなってきているが、それは表出していないだけで、個々の心の中では存在しており、解消されているとは言えない。私は、差別に対して何も触れないのが1番という考えであったが、「それは起きている問題に対して何も知らずに無意識に差別していることと同じである。」とこの本を通じて学んだ。  これからは、起きている物事に対して「私は関係ない」と蓋をするのではなく、知ろうとする、理解しようとする努力をしようと思う。

Posted byブクログ

2024/05/03

2024年「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」読了。ずっと読もう読もうよと思いながら、読めずにいた一冊。図書館に行ったらすでに二巻目も出ていた。人種差別的なヘビィな話かと思っていたら、そんなことはなく(もちろんそういう話が中心にはなっているけれど)、息子さんの生活する環...

2024年「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」読了。ずっと読もう読もうよと思いながら、読めずにいた一冊。図書館に行ったらすでに二巻目も出ていた。人種差別的なヘビィな話かと思っていたら、そんなことはなく(もちろんそういう話が中心にはなっているけれど)、息子さんの生活する環境や成長、それに伴う気づきをわかりやすく、少しドラマチックに描いているエッセイで、ずっと感動に見舞われながら読んでいた。「バッドでラップなクリスマス」や「ユニフォーム・ブギ」や「フォスター・チルドレンズ・ストーリー」などには涙。ちょっとした言い回しも、一つ一つのエッセイのタイトルもとても秀逸で、久しぶりにグッと来た一冊だった。二巻目もすぐに借りようと思う。

Posted byブクログ

2024/05/01

最初の方はなんだか読み進めにくくて積読してたけどまた読み始めたらスイスイ読めて止まらなかった 旦那がこの子と同じイギリス育ちのイギリス×日本なので色々聞きながら読んでて楽しかった

Posted byブクログ

2024/04/29

人種も貧富の差もごちゃまぜの元底辺中学校に通い始めたぼく。人種差別丸出しの移民の子、アフリカからきたばかりの少女やジェンダーに悩むサッカー小僧……。まるで世界の縮図のようなこの学校では、いろいろあって当たり前、でも、みんなぼくの大切な友だちなんだ――。優等生のぼくとパンクな母ちゃ...

人種も貧富の差もごちゃまぜの元底辺中学校に通い始めたぼく。人種差別丸出しの移民の子、アフリカからきたばかりの少女やジェンダーに悩むサッカー小僧……。まるで世界の縮図のようなこの学校では、いろいろあって当たり前、でも、みんなぼくの大切な友だちなんだ――。優等生のぼくとパンクな母ちゃんは、ともに考え、ともに悩み、毎日を乗り越えていく。最後はホロリと涙のこぼれる感動のリアルストーリー。

Posted byブクログ

2024/04/25

東洋人の女性・筆者(イエロー)と白人の男性(ホワイト)から生まれた英国在住の僕は少しブルー。 ノンフィクション本大賞ということもあり、エッセイに近いながらも小学生の僕を通してさまざまなカルチャーと価値観の違い、白黒じゃ語れないグレーな部分を考えることができて面白かった^^ 無宗教...

東洋人の女性・筆者(イエロー)と白人の男性(ホワイト)から生まれた英国在住の僕は少しブルー。 ノンフィクション本大賞ということもあり、エッセイに近いながらも小学生の僕を通してさまざまなカルチャーと価値観の違い、白黒じゃ語れないグレーな部分を考えることができて面白かった^^ 無宗教で純日本人、日本在住だとこういう体験全然しないからなあ‥ EU離脱後〜とかPCとか難しい用語が飛び交う中でも筆者の語り口調がやさしいから読みやすい。子どもから大人まで読むべき本。

Posted byブクログ

2024/04/25

海外の学校事情について知ることができてよかったです。日本とは教育の内容も環境もすごくちがうなと。  格差、ジェンダー、差別などなど常に問題をつきつけられて生活しているかのように感じられますが、本当のところはどうなのか。そういう部分だけを強調して書いているのか。ほかの親や子どもた...

海外の学校事情について知ることができてよかったです。日本とは教育の内容も環境もすごくちがうなと。  格差、ジェンダー、差別などなど常に問題をつきつけられて生活しているかのように感じられますが、本当のところはどうなのか。そういう部分だけを強調して書いているのか。ほかの親や子どもたちはどんなふうに感じて日々過ごしているのかが気になります。「中学校生活を書いたもの」ということだったのでエッセイかと思っていたら違う…?

Posted byブクログ