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ヒポクラテスの悔恨 の商品レビュー

3.6

90件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2021/12/26

法医学についての番組が組まれることになり、光崎はゲストとして出演した。それを放送当日に知ることになった真琴とキャシーはハラハラと見守るが、やはり光崎は爆弾を落とした。曰く『カネが全てだ』、と。それは周囲の人間には既知の言葉だが視聴者にはそうではない。批判は殺到し、ついにテレビ局の...

法医学についての番組が組まれることになり、光崎はゲストとして出演した。それを放送当日に知ることになった真琴とキャシーはハラハラと見守るが、やはり光崎は爆弾を落とした。曰く『カネが全てだ』、と。それは周囲の人間には既知の言葉だが視聴者にはそうではない。批判は殺到し、ついにテレビ局のホームページに見過ごせない書き込みが登場する。『自然死にしか見えない形で人を殺すから、それを見つけて見ろ』古手川は死亡事件を浚い倒すことになり、そして今日も光崎教室に訪れるのだった。 長編というよりは連作短編に近い。古手川くんまじで過労死気をつけるんやで。基本的な流れはどの話も同じなので水戸黄門みたいになってきたけどやはり真相が明らかになるとスッとする。今回は外国人と貧困、が頻出ワードかな。真犯人はあまりにも明らかでどんでん返しという特徴からは外れるけど、最後の教授の言葉は胸が空く思いだった。

Posted byブクログ

2021/12/24

TVの医療番組に出演した際の発言がネットで炎上してしまった光崎教授。更には,光崎を挑発・揶揄する殺人予告がTV局のHPに書き込まれる。不十分な司法解剖予算に汲々としている埼玉県警だが,この殺人予告のせいですべての自然死と思われる遺体についても解剖せざるを得なくなる。 事件は光崎が...

TVの医療番組に出演した際の発言がネットで炎上してしまった光崎教授。更には,光崎を挑発・揶揄する殺人予告がTV局のHPに書き込まれる。不十分な司法解剖予算に汲々としている埼玉県警だが,この殺人予告のせいですべての自然死と思われる遺体についても解剖せざるを得なくなる。 事件は光崎が蜷川元教授の下で助教授だった頃に起きた事件に繋がっていく。 日本での司法解剖実施率の劣悪さについては目を覆うばかりである。これが曲がりなりにも経済的に発展を遂げた先進国の姿だろうか。恥ずかしい限り。実際にこのシリーズの登場人物たちのように奮戦してくれている人々がいるのかはわからないが,死因が究明されず,真犯人がのうのうと社会生活を送っている可能性があると思うと恐ろしい。果たして安全な国と言えるのだろうか。 バイク事故の話の中で,AIによる画像診断の話が出てきて,画像診断における医師による見落としの問題に触れられ,画像診断への不信感が表明されていたが,ヒューマン・エラーを排除するためのAIなんだがわかっているのだろうか。効果的に学習さえされていれば,人間と違ってAIに見落としはありえない。AIが見つけられなかったとしたら,それは学習の問題であって,AIの欠陥ではない。

Posted byブクログ

2021/12/21

主人公は大学の法医学に籍を置く女性で、教授ががテレビでコメントした内容に反発するように犯行予告が投稿されました。自然死に見える殺人をする予告でした。 短編のようで、いくつかの事件に対する犯行を暴いて行きます。 最後もなかなか面白かったです。

Posted byブクログ

2021/12/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

シリーズ第3作。文庫化されたので購入。エキノコックスという日本だと北海道などに生息する寄生虫が肝臓がんを引き起こし、それがパンデミックに発展するのではということになり調査が行われていく。その中に都議会関係の人間たちという共通点があり、それをたどっていくことにより真相が突き止められた。あくまでも架空の人物とはいえ同情もわかない人間たちだったのですっきりした。

Posted byブクログ

2021/12/11

連作短編集。 光崎教授の出番は少ないのに、すごい存在感です。 「自然死にしか見えない殺人事件」とあったので、解剖まで持っていけば死因の解明をしてくれていましたが、解剖の承諾を得る過程で古手川刑事と真琴先生の奮闘が短編ならではのスピード感で書かれています。 弱者が虐げられている...

連作短編集。 光崎教授の出番は少ないのに、すごい存在感です。 「自然死にしか見えない殺人事件」とあったので、解剖まで持っていけば死因の解明をしてくれていましたが、解剖の承諾を得る過程で古手川刑事と真琴先生の奮闘が短編ならではのスピード感で書かれています。 弱者が虐げられている事件が多く後味がいいものではありませんが、死者の声を聞く法医学教室の先生方には頑張ってもらいたいです。

Posted byブクログ

2021/12/04

シリーズの前作は読んでませんが、面白くてすぐに読み終えました。古手川と真琴の掛け合い、キャシーの絡み、そして光崎のカリスマ性が際立ってました。シリーズを遡って読みたいです。

Posted byブクログ

2021/11/30

読みやすい短編集でスルスル最後まで読み終える。あの人怪しいよな〜と予想した人がアレで滅多に推理の当たらない私としてはとても嬉しい!! シリーズ物は安定感があって良い。 そしてら光崎は相変わらずカッコいい。

Posted byブクログ

2021/11/30

章ごとにまとまってるので読みやすい。 犯人はすぐわかったけど、 教授の言うとおり、 そこを攻撃してはならない。 恨みがつのるとヒトも鬼となる。 その鬼を生んで、 無垢な者の命が失われたからこその悔恨。

Posted byブクログ

2021/11/22

過去の1つの事件を背景に、いくつかの事件を短編にして絡めた構成。 見過ごしてしまうかもしれない部分から、巧妙?に事件を解明していくプロセスは全容が分かると案外単純だが、解剖に持っていくまでの遺族側と警察・解剖医とのやり取りが興味深い。 不器用ながらブレない芯を持っている登場人...

過去の1つの事件を背景に、いくつかの事件を短編にして絡めた構成。 見過ごしてしまうかもしれない部分から、巧妙?に事件を解明していくプロセスは全容が分かると案外単純だが、解剖に持っていくまでの遺族側と警察・解剖医とのやり取りが興味深い。 不器用ながらブレない芯を持っている登場人物には好感が持てる。 生きている人の声は何もしなくても聞こえるけれど、亡くなった人の最後の声は、耳を傾けないと聞こえない。 そうだ。そうだよね。 こういう医師も必要。法医学の地位が世の中でもっと確固たるものになるといいな。 

Posted byブクログ

2021/11/14

連作の短編集を読んでいる感じ。光崎教授宛てに来た自然死に見せかけて殺人をするという犯行予告。自然死か殺人か、事件性のある遺体を調べていくという展開はなかなか面白い。次から次へと不審死を探っていくけれど、自然死でも色々な出来事があったり人間模様があったり。今回はさほど驚くような展開...

連作の短編集を読んでいる感じ。光崎教授宛てに来た自然死に見せかけて殺人をするという犯行予告。自然死か殺人か、事件性のある遺体を調べていくという展開はなかなか面白い。次から次へと不審死を探っていくけれど、自然死でも色々な出来事があったり人間模様があったり。今回はさほど驚くような展開はなかった感じか。何となく怪しい人物もすぐにわかる感じでちょっとラストは盛り上がりに欠けたか気がするが栂野&古手川コンビがいい感じではある。

Posted byブクログ