ヒポクラテスの悔恨 の商品レビュー
司法解剖がテーマのテレビ番組「医学の窓」に出演した光崎藤次郎は、予算の問題について「世の中の問題の九割はカネで解決できる」と身も蓋もない言い方をしたことで炎上してしまう。それだけでなく、翌朝放送局のホームページには「親愛なる光崎教授殿」で始まり、「これからわたしは一人だけ人を殺...
司法解剖がテーマのテレビ番組「医学の窓」に出演した光崎藤次郎は、予算の問題について「世の中の問題の九割はカネで解決できる」と身も蓋もない言い方をしたことで炎上してしまう。それだけでなく、翌朝放送局のホームページには「親愛なる光崎教授殿」で始まり、「これからわたしは一人だけ人を殺す。絶対に自然死にしか見えないかたちで」と述べた犯行予告が書き込まれてしまう。 やはり読みとばしてしまっていたヒポクラテスシリーズ第4弾。光崎が助教時代の出来事も絡む、重要な回。犯行予告が書き込まれたことで、一見問題なさそうな死体であっても、万が一を考えて古手川が解剖するように促す→真琴が協力→光崎が解剖→新事実発見という流れ。ちょっと強引すぎて、実際にはこうはならないだろうなぁとは思うけど、解剖しなけければこんなにも真実が見落とされるのかと思うとそれは恐ろしい。今回違うのは、いつもは解剖することにしか興味のない光崎が、遺体となる前のその者の様子を気にするそぶりを見せるところ。最後には光崎の解剖室外の様子も見られて驚く場面も。シリーズ第1作以来の津久場の登場もあり。
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シリーズ4作目。 小手川刑事お手柄じゃない?警察官の勘が冴え渡ってる! しかしどうか法医学にお金をかけて欲しいと思ってしまいますね…
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5つの短編に分かれてて読みやすかった。犯人全然考えてなくてわからなかった。法医学というのは目の前の命を助ける医者というより、死者の声を聞き、今後の似た事態の予防に活かす等、検察とか研究とかそっち系の側面もあるのだと思った。解剖していない(できない)ご遺体も実際沢山あるのかな。お金...
5つの短編に分かれてて読みやすかった。犯人全然考えてなくてわからなかった。法医学というのは目の前の命を助ける医者というより、死者の声を聞き、今後の似た事態の予防に活かす等、検察とか研究とかそっち系の側面もあるのだと思った。解剖していない(できない)ご遺体も実際沢山あるのかな。お金の話がちょくちょく出てきてたけど、日本のお金は何に使ってるんだろう。法医学にもっと使えないのかな。光崎教授の描写がかっこいい。どれだけ解剖したらこんなに上手くなるんだろう。
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SL 2024.9.21-2024.9.23 シリーズ4作目。 連作短篇集のような構成でとても読みやすい。 真琴と古手川も頑張っているけど、やっぱり光崎教授や渡瀬が登場すると場面が引き締まる。
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シリーズ4作目。 30年以上前、光崎教授が助教授だった時代のある出来事が明らかになる。それが現在の突然死にも実は関係してきて…というストーリー。
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復讐や犯人の動機にはムカムカするだけだったけど、本としてはとても面白い。 シリーズものだと忘れてた。第4弾のこちらから。 でもとても楽しめた。 法医学のお金も人も足らない現実。 解剖して始めて分かった本当の死因。 自然死に見える殺人とか実際あるんじゃないかと思うと怖いなぁ。。 ...
復讐や犯人の動機にはムカムカするだけだったけど、本としてはとても面白い。 シリーズものだと忘れてた。第4弾のこちらから。 でもとても楽しめた。 法医学のお金も人も足らない現実。 解剖して始めて分かった本当の死因。 自然死に見える殺人とか実際あるんじゃないかと思うと怖いなぁ。。 シリーズ最初から読みたい。
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ヒポクラテスシリーズ、今回も面白かった。読み始めたら、すっと話に入って一気読み。真琴先生も古手川さんも頼もしくなったけど、やっぱり光崎教授や渡瀬さんが最後に全部持ってっちゃうってパターンが好き。中山先生の作品を読んでると何となく犯人はこの人かなと勘が働くようになったけど、それでも...
ヒポクラテスシリーズ、今回も面白かった。読み始めたら、すっと話に入って一気読み。真琴先生も古手川さんも頼もしくなったけど、やっぱり光崎教授や渡瀬さんが最後に全部持ってっちゃうってパターンが好き。中山先生の作品を読んでると何となく犯人はこの人かなと勘が働くようになったけど、それでもいいのです。面白いから。
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シリーズ第4作。テレビ出演した光崎教授の問題発言をきっかけに、自然死に見せかけた殺人の犯行予告が。県警の古手川刑事は解剖を行うために所轄や遺族の説得に奔走する。「死者の声に耳を傾け」た結果、5件を事件化、最後に殺人予告の真犯人を突き止める。ところで、真琴と古手川はの中はまだ進まな...
シリーズ第4作。テレビ出演した光崎教授の問題発言をきっかけに、自然死に見せかけた殺人の犯行予告が。県警の古手川刑事は解剖を行うために所轄や遺族の説得に奔走する。「死者の声に耳を傾け」た結果、5件を事件化、最後に殺人予告の真犯人を突き止める。ところで、真琴と古手川はの中はまだ進まないのか!
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光崎教授のテレビ番組出演したあと、放送局のホームページに犯行予告とも思える書き込みがあった。自然死に見せかけた殺人を行うというその文言のせいで、普段なら単なる病死や事故死とされるような異状死体を調べなければならない羽目に陥った古手川と真琴。一方で、光崎には犯人の心当たりがあるので...
光崎教授のテレビ番組出演したあと、放送局のホームページに犯行予告とも思える書き込みがあった。自然死に見せかけた殺人を行うというその文言のせいで、普段なら単なる病死や事故死とされるような異状死体を調べなければならない羽目に陥った古手川と真琴。一方で、光崎には犯人の心当たりがあるのではないかという疑惑も。相変わらず目の離せないシリーズです。 今までこのシリーズを読んだ人ならみんな思うでしょう。光崎教授の言うことは圧倒的に正しいですが、彼をテレビに出してはダメだと(笑)。そりゃあこうなるわ。しかしこの犯行予告にはぞっとさせられます。そして解剖率が低い日本の現状もまた、このシリーズを読んでいれば恐ろしく思えますね。 死者の声を唯一聴くことができる法医学者だからこそ、彼らが死者に敬意を持っていることは疑うまでもないのですが。やっぱり「死体を切り刻む」と思えば抵抗があるのかなあ。その心情は分からなくもないけれど。このように見過ごされている死が多いであろうことは、問題ですね。しかし最終話の犯人、本当にいくら事情があっても許せない……。
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「誓い」「憂鬱」「試練」に続いてのシリーズ第4弾! 最終話、何とも言えない後味の悪さでした。 あの光崎教授の過去に迫る作品ということで、これまでとは違った意味でのドキドキ。 法医学ミステリー。五つの遺体が語った内容には、毎回驚かされました。 解剖しないと解明できない死因。世の中...
「誓い」「憂鬱」「試練」に続いてのシリーズ第4弾! 最終話、何とも言えない後味の悪さでした。 あの光崎教授の過去に迫る作品ということで、これまでとは違った意味でのドキドキ。 法医学ミステリー。五つの遺体が語った内容には、毎回驚かされました。 解剖しないと解明できない死因。世の中にはどれだけ真実が闇に葬られた「死」があるのか、想像するとゾッとする。 解剖に関して、遺族感情としては頭での理解と感情は全く別もの。 死因究明とは言っても、正直小さな子どもが解剖されることには私も自分の身にに置き換えると抵抗を感じるだろうなぁ。 それにしても、身勝手な理由で他人の命を奪う輩の多いことよ…。 シリーズを読めば読むほど解剖について詳しくなっていくような気がするし、安定のおもしろさ。 法医学教室の真琴の成長っぷり(光崎化?)もすごい。 社会問題に絡めてのミステリーなので、感情だけじゃなく頭も使ってる感じがします。 『人は失敗の数だけ学ぶ。失敗の多さに恥じるべきではなく、奮起するべきだ』
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