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地球星人 の商品レビュー

3.8

249件のお客様レビュー

  1. 5つ

    50

  2. 4つ

    101

  3. 3つ

    61

  4. 2つ

    15

  5. 1つ

    5

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2024/07/23

やばい。他作品と比べるのはいかがなものかと思うが、コンビニ人間よりも遥かにやばい作品。 ただめちゃくちゃな内容というわけではなく、読み手側の常識をも覆しうる内容であり、衝撃的で狂気的な終わり方ではあるが読後感が爽快というなんとも奇妙な作品。 ポハピピンポボピア星人のような存在は、...

やばい。他作品と比べるのはいかがなものかと思うが、コンビニ人間よりも遥かにやばい作品。 ただめちゃくちゃな内容というわけではなく、読み手側の常識をも覆しうる内容であり、衝撃的で狂気的な終わり方ではあるが読後感が爽快というなんとも奇妙な作品。 ポハピピンポボピア星人のような存在は、私たちの身近な部分にも潜んでいるかもしれない。

Posted byブクログ

2024/07/19

前半はただただ辛い。物語を真剣に受け止める気持ちで読み進めると、後半から加速度的に狂っていく世界に慄き、ラストは言葉を失うほかない。とにかく気持ちが悪いのに、妙に爽やかな読後感。クレイジーとよく言われるのはこのことかと納得。 しかし、こういう感性を持った人間が本当にいるのだ、と...

前半はただただ辛い。物語を真剣に受け止める気持ちで読み進めると、後半から加速度的に狂っていく世界に慄き、ラストは言葉を失うほかない。とにかく気持ちが悪いのに、妙に爽やかな読後感。クレイジーとよく言われるのはこのことかと納得。 しかし、こういう感性を持った人間が本当にいるのだ、という事実を突きつけられて、自分の無神経な無意識を深く反省した。私も地球星人でしかなかった。コンビニ人間で村田沙耶香を甘く見ていた私には衝撃の一作で、一気にファンになりました。

Posted byブクログ

2024/07/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

コンビニ人間の拡張版というか、相変わらず極端な思考の主人公。だが、思った以上に散々な目にあいながら、自分自身は魔法少女であると言い聞かせ、現実的な仕返しを行ったりと、読んでいて著者の幼少期も何かあったんじゃないか?と心配になってくる。 自分は宇宙人かもしれないと言っていた由宇との交流はロマンチックなものの、ネットで見つけた夫とやらはよくもまぁ主人公と似たような思想の人間とうまくマッチングしたものだと関心する。 母親と姉にひたすら苛つくが、実際にこうゆう家庭もあるだろうなと思うと、家を選べない辛さ。 中盤の、「僕は、祖父とセックスしてみようと思うんだ」p210 と告げる夫が面白い。その後、やはり植物状態の祖父を合意無しに犯すのはいけないと由宇に諭され、兄となら合意確認できる!と近親相姦をしに東京の家へ帰ったものの、父に追われて逃げ帰ってきて、「ねえ智臣くん、本当に私に助けてほしい?それなら私、全力で智臣くんを助けることができるよ」と告げる奈月。(過去に、夏期講習として毎日塾の先生に口で性処理をさせられ、壊れそうになった奈月は自身が魔法少女であるという認識を強めて、魔女を倒す、としながら現実では鎌で先生を殺した。イケメンで若い先生だったのもあり、勇気をだして友人にカミングアウトしてもイケメンなら相手に困らないはずなのに大学生が小学生を相手にするわけない。奈月がおかしい、嘘つき、と言われる。) 急いで首を横に振って「本当には助けないでほしい」p234と言う夫も面白い。奈月が殺しかねないゆえの笑 久しぶりに会った由宇は、幼少期に自分は宇宙人だと言っていたのは幼かったからだ、とさも一般的には正常な成長をしたように思えたが、奈月と智臣らが「君もハピピンポボピア星人なんだろ?一緒に工場から逃げよう!」という旨を話すと、「僕は生き延びるためにずっと命令に従っていた。母から、大学の先生や周りの大人から、会社から、の声に従っていた。でも会社が倒産のような形で吸収合併されて退職した後、命令が聞こえなくなったので秋級の家で今まで一休みしていた。でも、そろそろ新しい命令が聞こえてくる時間になった。それだけのことです」p262

Posted byブクログ

2024/07/16

間違いなく、今まで読んだ作品の中で忘れられない1冊。印象は「やばい」の一言。だけど、日々なんだろうと疑問に思うことをここまで言語化して、物語にして私たちに最終的に問いかけるきっかけを作った村田さんに感謝しなくちゃいけない。当たり前だと私たちが思うことでも、視点を変えた人から見たら...

間違いなく、今まで読んだ作品の中で忘れられない1冊。印象は「やばい」の一言。だけど、日々なんだろうと疑問に思うことをここまで言語化して、物語にして私たちに最終的に問いかけるきっかけを作った村田さんに感謝しなくちゃいけない。当たり前だと私たちが思うことでも、視点を変えた人から見たら残酷で、滑稽なものかもしれないから。

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2024/07/09

恐ろしい小説を読んでしまった。ぶっ飛びすぎていて逆に清々しく、とても気持ち悪い。 子供を虐げる大人は許せない、世界中の子どもがのびのびと生きられますように。空想の世界に逃げざるを得ない生活は、あまりにも悲しい。

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2024/07/09

美容院で読んでいた時、美容師さんからどんな内容なのですかと聞かれた時すんなりと答える事は出来なかった内容です。 小学校6年生の頃にコンビニ人間を読み、高校1年生で久しぶりに村田沙耶香さんの本を読みこんなエグい本を書く方なんだ!と衝撃を受けました。 自分は丁度この本と出会った時恋愛...

美容院で読んでいた時、美容師さんからどんな内容なのですかと聞かれた時すんなりと答える事は出来なかった内容です。 小学校6年生の頃にコンビニ人間を読み、高校1年生で久しぶりに村田沙耶香さんの本を読みこんなエグい本を書く方なんだ!と衝撃を受けました。 自分は丁度この本と出会った時恋愛や生殖と社会に対して色々疑問や様々なスッキリとしない感情があったので、この本の内容程過激な物ではないのですが作者が伝えたい事が自分の気持ちを気持ち良く代弁してくれている気がして読んで内容の刺激で痺れているのと同時にどこか共感できる嬉しさがありました

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2024/07/08

気持ち悪い、、、、 そう感じるのは私が歴とした地球星人だからであるのだろう。 私たちは生まれた時から地球に居て、地球のことしか知らない。どの星に生まれたのか、何の生き物として生まれたのか、どの国、どの地域、どの家庭に生まれたのか、それは誰にも選べないし考えても変えられる問題ではな...

気持ち悪い、、、、 そう感じるのは私が歴とした地球星人だからであるのだろう。 私たちは生まれた時から地球に居て、地球のことしか知らない。どの星に生まれたのか、何の生き物として生まれたのか、どの国、どの地域、どの家庭に生まれたのか、それは誰にも選べないし考えても変えられる問題ではない。 だから今まで受け入れてきた日常、常識。 いや受け入れていたのではなく、諦めていたのか。働くことに疑問を持つ。結婚に疑問を持つ。性行為に疑問を持つ。 地球星人とは生きるために、外れないために、潜在的に文化や常識に疑問や意見があっても「理性」で「欲」をコントロールしている生き物なのだ。 私たちは豚を食べる。牛を食べる。鳥も。 でも、犬や猫は食べない。 それはなぜだろう?同じ動物なのに、違いは何だろう? その疑問と同じレベルで、人間を食べないのはなぜだろう? 文化、常識、集団力、マジョリティは恐ろしい。 誰かが犬を食べ始めたら、普通に犬料理が店に並ぶだろう。 同じく人間を食べ始めたら、普通に人間料理。 「それが普通」であれば、普通なのである。 社会の為に働き、結婚して子供をつくる。 当たり前に求められ、それができない人間は外される。圧力をかけられる。 そんな現代社会を破壊的な、非人道的な表現によって揺さぶってくる。

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2024/07/06

え…こんなお話だったの? 衝撃過ぎてまとまらない この本を人にオススメしにくいし もし自分がこの本を書いたとしても人に読まれるのが恥ずかしく思うだろうな とにかくそのくらい衝撃的な本 そのくらいしか感想言えないや

Posted byブクログ

2024/07/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

序盤からあまり理解しにくい展開で、最後まできた。こういう話が評価されてるのか?発想が凄いですね。ついていけませんでした。 子供の頃はよく分からない世界観を作って生きてることはあるかなぁと思いつつも、小学生で殺人しててビックリした。

Posted byブクログ

2024/06/24

①2024/06/24 まぁそういう考えの人もいるよな、で私が思考をやめていた“そういう考えの人”の心情・生活が気持ち悪いくらいに言語化されていた。 これを書ける著者はどんな人間なのか、ものすごく気になる。 村田沙耶香著『地球星人』 生殖を強いる地球星の人々による生殖すべきと...

①2024/06/24 まぁそういう考えの人もいるよな、で私が思考をやめていた“そういう考えの人”の心情・生活が気持ち悪いくらいに言語化されていた。 これを書ける著者はどんな人間なのか、ものすごく気になる。 村田沙耶香著『地球星人』 生殖を強いる地球星の人々による生殖すべきという洗脳にそまることができなかった主人公・奈月は、性行為なしの条件のもとネットで見つけた智臣と婚姻生活を送る物語。

Posted byブクログ