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鎌倉うずまき案内所 の商品レビュー

4.2

361件のお客様レビュー

  1. 5つ

    139

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2023/08/12

うずまきのような悩みを抱えている人の前に、魔法のように現れる案内所。内巻さん、外巻さん、所長のアンモナイトがいい方向へ導いてくれる。 平成の始まりから終わりまでの30年を舞台に語られる、6つの短編集。 ・主婦向け雑誌の編集部で働く青年(蚊取り線香の巻) ・YouTuberを目指...

うずまきのような悩みを抱えている人の前に、魔法のように現れる案内所。内巻さん、外巻さん、所長のアンモナイトがいい方向へ導いてくれる。 平成の始まりから終わりまでの30年を舞台に語られる、6つの短編集。 ・主婦向け雑誌の編集部で働く青年(蚊取り線香の巻) ・YouTuberを目指す息子を改心させたい母親(つむじの巻) ・結婚に悩む女性司書(巻き寿司の巻) ・クラスで孤立したくない中学生(ト音記号の巻) ・気づけば40歳を過ぎてしまった売れない劇団の脚本家(花丸の巻) ・ひっそりと暮らす古書店の店主(ソフトクリームの巻) 勝手に黒祖ロイドを男性だと思い込んでいました。 読み終えてから始めの話を再読すると、顔を傾ける仕草はその頃から変わっていないことが分かります。 色々なところに他の話との繋がりが隠されています。あまり何度も読み返すのは好きではないのですが、つい「鮎川茂吉はどこで登場しただろうか」などと立ち戻ってしまいます。 登場人物すべてに悪い人が居ない世界。誰も傷付かない優しい世界の話です。 (花音と瑠美、地上げの山西さんだけ例外ですね) うずまきは、人の悩みを表しているかと解釈していましたが、エネルギー、人生の輪廻など色んな意味が込められているのですね。

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2023/08/05

娘に借りた本。図書室や抹茶カフェの方を先に読んでしまっていたけど、短編の前作に出て来た登場人物がまた現れて物語が膨らんでいるのが、気がつかないまま過ごしている現実世界みたいで嬉しくなる。 今を生きよう。 肩やお腹に力を入れたり、姿勢を正したりする事なく、ごくごく自然に心の中にそん...

娘に借りた本。図書室や抹茶カフェの方を先に読んでしまっていたけど、短編の前作に出て来た登場人物がまた現れて物語が膨らんでいるのが、気がつかないまま過ごしている現実世界みたいで嬉しくなる。 今を生きよう。 肩やお腹に力を入れたり、姿勢を正したりする事なく、ごくごく自然に心の中にそんな思いが湧き出てくる様なお話でした。

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2023/07/27

人生って前に進むもの、直線だと勝手に思ってたけど 螺旋状っていう表現もおもしろいな 何かを残すために生きるのではなく、 生きるために生きる。 今回も壮大な繋がり。 付録の年表を見ながら軽く読み返してしまった みんな案内所やキャンディの魔法を さらっと信じる登場人物ばかりなので驚...

人生って前に進むもの、直線だと勝手に思ってたけど 螺旋状っていう表現もおもしろいな 何かを残すために生きるのではなく、 生きるために生きる。 今回も壮大な繋がり。 付録の年表を見ながら軽く読み返してしまった みんな案内所やキャンディの魔法を さらっと信じる登場人物ばかりなので驚きなのだけど そういう現象を受け入れられるひとだけが 遭遇する不思議な出逢い、ということなんだろうかー 昭和から平成にかけての 懐かしい言葉やアイテムが散りばめられてて楽しい ロイドはまさかの遡りだった。。 性別までも想像をぶっ壊された 笑 固定観念を取っ払うという教訓。

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2023/07/16

何かに悩んでる人はほっこりするかも。ありえないストーリーだが、鎌倉に行ったら本当にこういうところがあるかも?と想像してしまう。

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2023/07/13

2023.7.12 読了 ☆9.2/10.0 「はぐれましたか?」 鎌倉うずまき案内所と看板を掲げる店、というか幻か、そこのふたごのおじいさんが、人生に悩める人々を誘い、その悩みの解決を助けるアイテムを教え、困った時のうずまきキャンディを渡す。 主人公たちそれぞれは、そのア...

2023.7.12 読了 ☆9.2/10.0 「はぐれましたか?」 鎌倉うずまき案内所と看板を掲げる店、というか幻か、そこのふたごのおじいさんが、人生に悩める人々を誘い、その悩みの解決を助けるアイテムを教え、困った時のうずまきキャンディを渡す。 主人公たちそれぞれは、そのアイテムがふと目の前に現れたことをきっかけに、悩みの解決の糸口を見つけ出す。 そして、その悩みが、うずまきキャンディの力もあって、ファンタジー要素満載ではあるけど解決に近づいていく。 タイトルの意味が、終盤に差し掛かってきて初めて分かる。 現在から過去へと話が遡りながら、それぞれのエピソードで出てくる主人公と周りの人々が絶妙に関わりながら、その6人の物語が逆行して進んでいく不思議な読書時間。 “人生って、まっすぐな道を歩いていくんじゃなくて、螺旋階段を登っていくようなものなんだなって思うのよ。お互いの今日苦戦がそっと近づいたり重なったりするときに人は出会うものだし、ぐるぐる回りながら、あるところでまた同じ景色を見たりもするのね。もしかしたら世界全体が螺旋なのかもしれない” 名前も知らない、初めて会う人々で溢れる日常生活。 そんな数えきれない邂逅の中で隣にいてくれる人、名前を呼んでくれる人、自分を大切に思ってくれる人 そんな人がいることは当たり前じゃないし、とてもありがたい。だからこそ心から大事にしたいと、そう思える物語でした。

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2023/07/13

人魚さんも珊瑚さんも黒祖ロイドさんもみんな大好きになりました。双子のおじいさんのだじゃれも好きです。

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2023/07/12

ぐるぐる、ぐるぐる… 物語はほんの一瞬重なり、離れ、つながる。 前回読んだ「お探しものは図書室まで」がとても良くて、今回読み始めてみると似た感じの設定だったので 最初はそれほど引き込まれなかったんだけど、 やはりこの作者、一筋縄ではいかない。 おもしろかった! お話は現在から過...

ぐるぐる、ぐるぐる… 物語はほんの一瞬重なり、離れ、つながる。 前回読んだ「お探しものは図書室まで」がとても良くて、今回読み始めてみると似た感じの設定だったので 最初はそれほど引き込まれなかったんだけど、 やはりこの作者、一筋縄ではいかない。 おもしろかった! お話は現在から過去へと遡りながら、それぞれのエピソードの中で絶妙に人々が関わり合っているところが見事。 名前を覚えてなくても、なんとなく、ああ、あの人だ、とわかるのがうれしい。 そしていろいろな場面で登場人物だけでなく、読み手にも元気や勇気をくれる。 それは黒祖ロイドが言うところの、 特定の人ではなく、誰か。 届くべき人に、これは自分に向けて書かれたものだ、と感じさせる場面がいくつも散りばめられている。 多くの「はぐれた人」に刺さる物語だと思った。

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2023/07/06

すごい!うずまきで、登場人物たちが近づいたり遠ざかったりする。 読み終わって、あのエピソードは・・・とすぐにもう一度読み直し始めた本は初めて。 読み直し始めて、さっそくノギちゃんがふにゃっと笑った一文に、痺れた。

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2023/07/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分探しの、大人の絵本のような、コージー小説ですね。 「鎌倉うずまき案内所」がパラドックスになっているので、SFの様相があります。 2019年から六年毎に遡る短篇連作になっています。 それぞれの蟠りを抱える六人の物語が、交差しながら物語は逆行します。 蟠りを解消する不思議な空間が「鎌倉うずまき案内所」ですね。悩み人が思考しながら歩いていると異空間に誘われて、地下に有る「鎌倉うずまき案内所」に導かれます。 ユーモアたっぷりに、自分の気付いていない内面の苦悩を吐露して、案内人の導きで、何故かアンモナイトが答えのヒントを見いだします(喋らないのですが)。そのやり取りもファンタジーなやり取りで、面白いです。 最後の1989年「ソフトクリームの巻」で、すべてが繋がりをみせるのですが、「鎌倉うずまき案内所」に降りる螺旋階段のように、巻き戻して読みたくなります。 青山さんお得意の自分探しの物語が、かなり工夫を凝らした仕掛けで綴られています。 『はぐれた人びとを導く 6つのうずまき。やさしい奇跡の物語』の帯に偽りはありません。 心奮わせる、感動の物語ですね。

Posted byブクログ

2023/06/29

時代を超えてどこかつながっている6人のお話。 途中で前のページに戻って読みたくなるような、 さすが青山さん笑 時代を遡っていくのもよかったな。  ̄何かを残すためじゃなくて、この一瞬一瞬を生きるために、私たちは生まれてきたんだよ。_

Posted byブクログ