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つまらない住宅地のすべての家 の商品レビュー

3.6

183件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

    67

  3. 3つ

    61

  4. 2つ

    15

  5. 1つ

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2021/08/01

最初は登場人物が多くて、誰が誰やらわからず目次のところの登場人物一覧を何度も見返して行きつ戻りつしながら読み進めました。登場人物の名前と家族構成などが一通り頭に入るまでは面白さになかなかたどり着かず、もどかしく感じました。 しかし脱走犯の目的やその動きの話になってくると物語がどん...

最初は登場人物が多くて、誰が誰やらわからず目次のところの登場人物一覧を何度も見返して行きつ戻りつしながら読み進めました。登場人物の名前と家族構成などが一通り頭に入るまでは面白さになかなかたどり着かず、もどかしく感じました。 しかし脱走犯の目的やその動きの話になってくると物語がどんどんと動き出し、ラストへ向けてスパートするような展開になっていき一気に面白さ炸裂。 津村さんの小説はあんまり読んだことがないのですが、いつも面白さに至るまでのじりじりとするようなもどかしい話の展開が続く印象があります。でも必ず終わりは面白かった、充実した読書をしたとも思わせてくれるところが 嬉しい作家さんです。 いつも感心するのは目の付け所が凡人と違うなと感じさせられるところ。

Posted byブクログ

2021/08/01

小説の前に、住宅地地図が描かれ、路地に面した10軒の家族構成が説明されている。 『つまらない住宅地のすべての家』というタイトルだから、ここが舞台で何らかの問題が描かれるのだろうと想像つく。 最初は、登場人物にあわせて地図を見返し、頭に入れていったけど、小説にのめり込むのと同じタイ...

小説の前に、住宅地地図が描かれ、路地に面した10軒の家族構成が説明されている。 『つまらない住宅地のすべての家』というタイトルだから、ここが舞台で何らかの問題が描かれるのだろうと想像つく。 最初は、登場人物にあわせて地図を見返し、頭に入れていったけど、小説にのめり込むのと同じタイミングで見返さなくなった。 それは、この路地に面した家の人達がだんだんお互いの存在を認め、会話を交わし、距離感が縮まっていくのと、私の理解力とがシンクロしていったから。 普通ってなんだろう つまらない住宅地の中にもドラマはある けど、あくまでも淡々と描かれていて、すごく盛り上がりがある訳じゃないのに、不意打ちのように涙がこぼれ、台詞にハッとする。 いや、本当は大きな事件だ。 逃亡者が付近に現れるかもしれないことも、他人に言えない秘密を抱えて夫婦で悩んでいることも、誰とも会話せず一人黙々と暮らしていることも、衣食住が満ち足りていても家族がバラバラな家も、反対に衣食住が満たされず、親の愛情に餓えている幼い姉妹の家も。 それぞれの家庭がそれだけで小説になるくらい、等しく問題を抱えながら、危ういところで生きている。 それを津村さんは淡々と描く。 私も淡々と受けとる。 けれどじわじわ、言語化しにくい感情が心を占めて、最後はほわっと光がさした。 うまく説明できないけれど、明日も頑張って生きていこうと思った。

Posted byブクログ

2021/07/31

前半は名前が覚えられず誰が誰やら。違う人と思い込んでたり適当なつじつまあわせをしながら読んでいた。ダメな大人が多い中、子供が頑張ってた。(だめな子供もいたな…。)重罪を計画してた人が怖かった。計画も怖いし、ちょっとしたきっかけで思いとどまったのもそれはそれで怖い。

Posted byブクログ

2021/07/28

冒頭に住宅地の位置と家族構成が書かれていた。こういう解説がある時は、図を覚えていないと内容がこんがらがるので軽く覚えておいたが、それでも読むのに混乱しました。この作品は登場人物の苗字と名前が中々一致しない。まるでトランプの神経衰弱をしている感じでした。ご近所同士で多少の不満や不服...

冒頭に住宅地の位置と家族構成が書かれていた。こういう解説がある時は、図を覚えていないと内容がこんがらがるので軽く覚えておいたが、それでも読むのに混乱しました。この作品は登場人物の苗字と名前が中々一致しない。まるでトランプの神経衰弱をしている感じでした。ご近所同士で多少の不満や不服、不都合な事があっても事なかれ主義でやってく。長く近所付き合いをしていてもそれぞれの家庭環境は異なっており、家族であっても年齢や考え方が違うので、お互いの本心は解らない部分が多い。もしも、自分の家の近所の話だったら、と思うとなんとも考えさせられる内容でした。しかし、イヤな気持ちにはならない。津村さんの作品はいつも深いです。

Posted byブクログ

2021/07/23

どこにでもありそうな住宅街に住む人々の話。 ご近所さんのことは知っているようで知らない。 とにかく登場人物が多くて、、、しかも下の名前で出てくるからこの人は誰?苗字は?とこんがらがってややこしかった。物語の面白さよりもそこが表立ってしまって残念。

Posted byブクログ

2021/07/23

よくありがちな分譲地に建つ一戸建ての住宅。外観はさほど変わらなくても、間取りや内装はそれぞれ異なる。そこに住む人々も、年齢や性別、家族構成も異なり、いろいろな暮らしがある。平和な日常を乱す脱獄囚への対応を軸に、様々な人々の事情を他視点で描き出した意欲作。映画やドラマではよくある手...

よくありがちな分譲地に建つ一戸建ての住宅。外観はさほど変わらなくても、間取りや内装はそれぞれ異なる。そこに住む人々も、年齢や性別、家族構成も異なり、いろいろな暮らしがある。平和な日常を乱す脱獄囚への対応を軸に、様々な人々の事情を他視点で描き出した意欲作。映画やドラマではよくある手法だが、小説では珍しいのでは。慣れるまでは混乱するが、きっちりと書き分けられているので安心して読めた。

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2021/07/22

隣の家はどんな人が住んでいるのか、向こう隣の家は?正面の家は?考えてみると、周りの家のことがあまりわかっていないよなぁとこの本を読んだ後に思った。 妻に出て行かれた父子家庭とか犯罪を犯しそうな危ない人間とか母がいつも家にいない姉妹、そして脱走した犯人を知っている人間、他にもたくさ...

隣の家はどんな人が住んでいるのか、向こう隣の家は?正面の家は?考えてみると、周りの家のことがあまりわかっていないよなぁとこの本を読んだ後に思った。 妻に出て行かれた父子家庭とか犯罪を犯しそうな危ない人間とか母がいつも家にいない姉妹、そして脱走した犯人を知っている人間、他にもたくさんの人が一つ一つの家で生活をしている。その一つ一つを描いていくのだが、派手さはないもののちょっとしたミステリー的にもなっていて、脱走した犯人を中心にどうなっていくのかとつい引き込まれて読んでいった。ラストはその一人一人に小さな希望が見られたような気がして良い終わり方だった。 でも一番良かったのは最初に住宅の地図と登場人物の名前があったことか。できれば、名字だけでなくフルネームまで書いてあると更に良かったかな。登場人物多すぎて…

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2021/07/18

冒頭から中盤、住宅地図と家族構成を見比べながら読んだ。地味な展開に飽きてきた頃、脱走犯が身近にいる話に期待値が上がる。が、脱走犯が取り押さえられてしまった。ありきたりな結末に残念 。

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2021/07/17

推理小説の雰囲気もあり、登場人物が多かったので名前をメモして住宅地図をイメージしながら読んだ。 つまらない住宅地に脱走犯が逃げたかもしれない? でもそれ以上にそれぞれの家庭には人に言えないような事情がある。 全体的なトーンは落ち着いていて、とても冷静に物語が進む。それぞれの登...

推理小説の雰囲気もあり、登場人物が多かったので名前をメモして住宅地図をイメージしながら読んだ。 つまらない住宅地に脱走犯が逃げたかもしれない? でもそれ以上にそれぞれの家庭には人に言えないような事情がある。 全体的なトーンは落ち着いていて、とても冷静に物語が進む。それぞれの登場人物の繋がりが少しずつの希望につながっていくラストでよかった。

Posted byブクログ

2021/07/10

多分ダヴィンチに書評が載ってたのかな。少し興味をもったので読んでみたが、読み辛い登場人物の多さと凝った苛立つ構成の割にはストーリも今一つ。私にはあわなかった。

Posted byブクログ