WHAT IS LIFE? の商品レビュー
最初読みやすかったけど、中盤から結構専門的…。 最後また読みやすいけど、読み終わって?って感じになる。 多分私の知識不足。
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訳者の口調が語りかけるようなフレンドリーなものだからといって、決して内容が易しくなるわけではないが、見開きの文字数も少な目のゆったりレイアウトにも助けられて読み進められた。 コロナどころかDNAもわかっていなかった時代の『生命とは何か』と読み比べると、また新たな発見があるかも。
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本人によると、生命とは自然淘汰を通じて進化する能力、としている。細胞、遺伝子、自然淘汰による進化、化学としての生命、情報としての生命の5つに分けて説明している。非常に分かりやすいので、生命のついて語る際には必需品であろう。
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後半が面白かった。前半の細胞、遺伝子、進化、DNAの部分は、わかりやすい言葉で説明してくれるが、なかなか頭に入らない。後半にコロナウイルスも含む現在の問題に対する考え方は納得感のあるものだった。特に生命とは何か?の章は、地球上での生命の始まりについて述べられており、とても壮大な物...
後半が面白かった。前半の細胞、遺伝子、進化、DNAの部分は、わかりやすい言葉で説明してくれるが、なかなか頭に入らない。後半にコロナウイルスも含む現在の問題に対する考え方は納得感のあるものだった。特に生命とは何か?の章は、地球上での生命の始まりについて述べられており、とても壮大な物語だ。翻訳者のあとがきでも触れられているとおり、全体に著者の生命への大きな愛を感じる。
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地球では、無生物から生物への変化が1回だけ起こったか、地球外の宇宙空間の何処かから生命がもたらされた。 それが進化して現在の地球上の生物になっている。 宇宙を過去に遡っていくと、ビックバンが起こる直前の1点に行きつくように、 地球上の全生物を過去に遡ると、1つの最初の生物にたど...
地球では、無生物から生物への変化が1回だけ起こったか、地球外の宇宙空間の何処かから生命がもたらされた。 それが進化して現在の地球上の生物になっている。 宇宙を過去に遡っていくと、ビックバンが起こる直前の1点に行きつくように、 地球上の全生物を過去に遡ると、1つの最初の生物にたどり着く(らしい)。 現生物と異なる起源を持つ生命体も生まれたのかも知れないが、痕跡は残っていないということだ。 私は、中途半端に物理なんぞを勉強したせいか、生命の存在が不思議でならない。 生物の存在そのものが、熱力学の第2法則に反しているとしか考えられない。 時間と共に秩序だった状態から無秩序な状態に向かうエントロピー増大の法則の真逆だ。 生物は細胞でできているとか言われても、もっと細かく見れば分子の集まりで、要するに原子からできている。 生き物が持っている"遺伝子"だって物理と化学の法則に従う安定した原子の集まりにすぎない。 生き物は死ぬ。 死ぬ瞬間というのはないかも知れないが、死ぬ前と後で何が違うのか不思議だと思う。 身体を構成している原子の集まりとして見れば同じではないのか? 本書「生命とは何か」は、今だに正確な定義もなく謎だらけの"生物"について考えてみようという本だ。 図や絵が欲しいと思ったが、学術書ではなくエッセイみたいな内容なのでこれで良いのだろう。 特に目新しい情報はなく、これまで"生命"の謎についてあまり考えたことがない人向けのようだ。 著者は、「進化する能力を備えるもの」が生物であると定義している。 そのためには「生殖」「遺伝システム」「遺伝システムの変動」の3つの特性が必要と言っている。 こう定義されると、最初の生物はどの時点で生物とみなされるのかが気になる。 無生物から生物になる瞬間については、いろんな説があるがどれも納得できない。 スタップ細胞と同じで、再現できないものは認めるわけにはいかない。 最近やっと悟ったことがある。 生きていると、どこかしらガタがくる。 血圧が高くなったり、骨や筋肉が弱ったり、内臓もどこかしら調子が悪くなったり。 プログラムされた「遺伝システム」で、いつか生き物は死ぬようにできている。 何らかの病名を付けられて死ぬ。 生物にとっては "生きていること" 自体が(熱力学の第2法則に反しているという)病気なのだ。
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「生命とは何か」というワードで検索するとたくさんの本がヒットする。それだけ普遍的かつ根源的な問いなのだろう。本書はそれらの類書の中で大きく二つの特徴がある。最新の知見まで網羅している一流科学者による最新の著書であるということと、想定読者の間口をかなり広く取ろうとした、ある意味入門...
「生命とは何か」というワードで検索するとたくさんの本がヒットする。それだけ普遍的かつ根源的な問いなのだろう。本書はそれらの類書の中で大きく二つの特徴がある。最新の知見まで網羅している一流科学者による最新の著書であるということと、想定読者の間口をかなり広く取ろうとした、ある意味入門書であるという2点である。触れられている内容は高度なものも含まれてはいるが、バランス感覚の優れた著者なのであろう、狭いところに踏み込みすぎることなく生命に関わりのある複数の分野を横断し案内してくれる好著である。 とは書いたが、個人的には若干物足りないと感じる部分もあった。特にとても新しい情報が書かれているわけではないからである。 しかしそれは当たり前で、新しいことを知りたいならそれこそ次々に出版される新書や論文を読めばよいのであって、この本のやりたいことはそういうことではないのである。逆に、新しすぎるところを無理に入れていない分、この先も陳腐化する部分がないといえる。この本の目指しているところは、この先何年も「生命とは何か」と素朴に疑問を持った人に答える水先案内的な古典となることなのであろう。 章立ても非常にシンプルかつ合理的だ。前半3分の2まではステップを5つに分け「細胞」「遺伝子」「自然淘汰による進化」「化学としての生命」「情報としての生命」と視点を変えて生命を概観していく。そして最後の2章ではこれらを踏まえて統合的に、そして未来に向けての生命論を展開する。とてもエレガントかつストーリーテリングな展開で、著者の知の深さを随所で感じることができる。 唯一不満があるとすれば、参考文献リストがなかったことである。原著にないなら訳者が用意してくれるとよかった。この本を勧めたい相手は、背伸びをしたい中学生から高校生、視野を広げるべき大学教養課程くらいまでをまず想定するので、やはり本書だけではわかりにくいところも多くあると思う。それを補えるような各分野の代表的な良書を上げてあればなお良かったと思った。
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少し難解。理解できない部分も多々ありましたが なるほどと思うところもあり。。 最後の『今日地球上にある生命の始まりはたった一回だけだった』というのが、頭に残りました。 なるほどと思いました。
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What is life?というと、人生ってなんだろう?。この年になると、哲学的な問いではなく、これまでを振り返って、何かしら、思うのですが。 What is life? を、生命とは何か? 地球全体の歴史とロマン、そしてこれからの課題。となって、何かとってもイイねって思いました...
What is life?というと、人生ってなんだろう?。この年になると、哲学的な問いではなく、これまでを振り返って、何かしら、思うのですが。 What is life? を、生命とは何か? 地球全体の歴史とロマン、そしてこれからの課題。となって、何かとってもイイねって思いました。
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ノーベル受賞者であるポール・ナースの初著書ということで書店で目にして購入しました。 受賞内容の概要は知っていましたが、本書を通して読むことで生命とは何か?という根源的理由の一部を垣間見ることができます。 後半は少し専門的ですが、分かりやすく、どこか小説チックな繊細な文が多い印...
ノーベル受賞者であるポール・ナースの初著書ということで書店で目にして購入しました。 受賞内容の概要は知っていましたが、本書を通して読むことで生命とは何か?という根源的理由の一部を垣間見ることができます。 後半は少し専門的ですが、分かりやすく、どこか小説チックな繊細な文が多い印象です。 この本を読んで感じるのが、神秘的な世界(宇宙や生命など)に対しての驚きが実はプロの生物学者でも同じ感覚で起きているという点です。
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タイトルのとおり、生命とは何かということについて、「細胞」「遺伝子」「自然淘汰による進化」「化学としての生命」「情報としての生命」の5ステップで解説した本(今後についての話もあり)。 自分は高校の時に生物は学んでいなかったから、この分野についてはあまり詳しくないのだけど、それでも...
タイトルのとおり、生命とは何かということについて、「細胞」「遺伝子」「自然淘汰による進化」「化学としての生命」「情報としての生命」の5ステップで解説した本(今後についての話もあり)。 自分は高校の時に生物は学んでいなかったから、この分野についてはあまり詳しくないのだけど、それでも非常に読みやすくて分かりやすかった。 本書のタイトル『生命とは何か』は、エルヴィン・シュレディンガーという方がの著者へのオマージュだそう。シュレディンガーってあのシュレディンガーか? と思って調べたらあのシュレディンガーだった。量子力学で有名な物理学者のイメージしかないけど、生物学の本なんて書いてたのか。猫についても書いてあるのだろうか。 なお、科学者として最も大切なことは「寛容さ」だそう。著者の若手研究者時代にお世話になった教授についての話でそう語っているのだけど、著者自身もそういう寛容で紳士的なところはあるのだろうなと本書を読んで感じた。一部、政治家のコロナ対応に批判的な意見もあったけど、どこの国のどの人かということは書いてないし(予想はつくけど)。 まあ、科学をないがしろにして自分の意見を押し通すような政治家については辟易してるのだろうなとは思った。自分も日本の政治家を見て思う事はあるし…。 ソフトウェアやハードウェアにたいして、生命(特に人間の脳)を「ウェットウェア」と呼ぶことがあるらしい。何で「ウェット」なのかはよく分からないのだけど、本書によると、言い得て妙とのこと。ちょっと覚えておきたいと思った。 なお、生物の行為については、「ミセス・グレン(MRS GREN)」と覚えるのがいいとのこと。「運動(Movement)」「呼吸(Respiration)」「感覚(Sensivity)」「成長(Growth)」「生殖(Reproduction)」「排泄(Excretion)」「栄養摂取(Nutrition)」の頭文字だそう。なるほど、確かにそういわれると納得できる。
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