WHAT IS LIFE? の商品レビュー
ノーベル生物学のポールナース氏が生命の仕組みを丁寧に紐解いてくれる一冊。細胞、染色体、DNA、遺伝子のそれぞれの関わりが分かりやすく説明されていて、人体は非常に精密な機械のように作られていることが分かり、面白かった。 人体には60兆個の細胞があるが、各細胞の中に染色体があり、これ...
ノーベル生物学のポールナース氏が生命の仕組みを丁寧に紐解いてくれる一冊。細胞、染色体、DNA、遺伝子のそれぞれの関わりが分かりやすく説明されていて、人体は非常に精密な機械のように作られていることが分かり、面白かった。 人体には60兆個の細胞があるが、各細胞の中に染色体があり、これはDNAが螺旋状の2つの鎖で構成されており、DNAの連なりが遺伝子となり、特定のアミノ酸とたんぱく質を生成している。驚くべきことに、染色体の長さは引き伸ばすと約2メートルなのだが、わずか0.02ミリメートルの細胞の中に丁寧に梱包されており、これはどのAmazonでも不可能な梱包技術だ。 細胞には特定の機能(心臓の細胞など)を担うものがあるが、すべての細胞には1人分の遺伝子情報が入っている。これをオンオフする機能があることで、細胞は特定の臓器を担う
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一般向けの本だと思うが、専門用語も結構出てきてなかなか難しかった。 翻訳がもう少し読みやすかったらな、とも。
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再読 時々こういった生物的なジャンルの本が 読みたくなる エッセイ的で面白く読める箇所と ちょっと難しいなという箇所と ふわっと読んでおく
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
すべてを理解できたとは思わないけど、科学書?としてはとても読みやすかった。持病の治療にも関わりある研究をされてる方だったんですね。お世話になります。私はその薬は使ってないけど、「恐怖心をかき立てるものではなくなる日が来る」って、その言葉を書いてくださっただけで、すごく支えになりました。 ワクチンに関する記述などは特に科学者の矜持を感じた。
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2022年8月度「100分de名著」forティーンズで、テキストとして採用されていたもの。サンプルを読んだが、俄然読んでみたくなった。¥1600、どうしようか? ↓ 思いがけず、図書館で借りられることになった!
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生き物の身体を構成している細胞で起きていることを説明している本。 読んでいる感覚を例えるなら、「ご飯を食べること」を「右手で持っている箸で左手で持っているお椀の中に入っている白米を掬って口に運ぶこと」だと説明されている感じ。想像力が必要で読む体力をめちゃめちゃ消費する。 高校生...
生き物の身体を構成している細胞で起きていることを説明している本。 読んでいる感覚を例えるなら、「ご飯を食べること」を「右手で持っている箸で左手で持っているお椀の中に入っている白米を掬って口に運ぶこと」だと説明されている感じ。想像力が必要で読む体力をめちゃめちゃ消費する。 高校生の時に生物の授業でエンドウ豆の遺伝を勉強したなーという朧げな記憶しかなかったが、訳者の語りかけるような文体と、人間の身体で起こっていることのなのだというリアリティのおかげで、読んでいて引き込まれる。 私は私がああしたいこうしたいという意思の元に行動しているのに、私の身体は外的要因や遺伝要素によって引き起こされる現象のように感じられて、面白い。 細胞は緻密にプログラミングされた機械のようでありながら、より良いものになるように取捨選択をする柔軟性のあるところも面白い。
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タイトルで思わず手に取ってしまった本。語り口も柔らかく、内容も初心者向けでよい。タイトルへの答えも著者としての回答をきちんとしている。良い本です。 章で分けて説明していくのもわかりやすい。生命とはなにかは明確な答えのでないとてもむずかしい問題なんだなと改めて思う。コンピュータやシ...
タイトルで思わず手に取ってしまった本。語り口も柔らかく、内容も初心者向けでよい。タイトルへの答えも著者としての回答をきちんとしている。良い本です。 章で分けて説明していくのもわかりやすい。生命とはなにかは明確な答えのでないとてもむずかしい問題なんだなと改めて思う。コンピュータやシステムが難しいと言われているが、生命に比べたら複雑さはまだまだ所詮人間の理解できるレベルなんだろう。つまり、人間の理解を大きく超えてくると、機械が生命に見えたり、意識を持ったりするとということなのかもしれない。(人間から見てそう見えるようになるという意味)
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シュレディンガーの著書『生命とは何か』のオマージュという事だが、原作を読んでいないので、関係性が分からず。ただ、そのテーマを考える時、シュレディンガーが生命の秩序を保つ上で「遺伝」の重要性を指摘する他方、著者のポール・ナースは、ノーベル賞受賞者であるハーマン・マラーの定義「進化す...
シュレディンガーの著書『生命とは何か』のオマージュという事だが、原作を読んでいないので、関係性が分からず。ただ、そのテーマを考える時、シュレディンガーが生命の秩序を保つ上で「遺伝」の重要性を指摘する他方、著者のポール・ナースは、ノーベル賞受賞者であるハーマン・マラーの定義「進化する能力を有するもの」という言葉を引く。その上で著者が示す三つの原理は、進化、境界をもつ物理的な存在、代謝を構築する機械。 遺伝子単位、分子レベルで生物を定義すると、人間にはとても綺麗に線を引けない例外的な存在があり、それも含めて、秩序が保たれている。有機無機を包含しながら、今、ここにある物質と事象により構成される要素が絡み合って刹那的な秩序が成立し、その環境下に、我々は生かされている。少し難しい、不思議な感覚の読書体験だった。
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生物の目的は「自分を永続させること」にあり、その方法は「生殖」し「遺伝子を残すこと」。つまり生物としての人間が人生でやるべき唯一のことは、遺伝子を残すことだと解釈しました。一方で、生物は自然淘汰によって進化し、その進化は「生き残れなかったものたち」のおかげでもある、とも書かれてい...
生物の目的は「自分を永続させること」にあり、その方法は「生殖」し「遺伝子を残すこと」。つまり生物としての人間が人生でやるべき唯一のことは、遺伝子を残すことだと解釈しました。一方で、生物は自然淘汰によって進化し、その進化は「生き残れなかったものたち」のおかげでもある、とも書かれていました。自分が後世に遺伝子を繋いでいく人間なのか、生き残れずに途絶えていく人間なのか分かりませんが、どちらにせよ、それは自然淘汰のシステムに従ったあくまで正常な選別プロセスなのだと理解しました。つまり、子孫を残せてもいいし、残せなくてもいい。どんな結果になろうと、それは人類の進化に少なからず貢献している…と解釈しました。 一言でいうと、「俺って将来結婚できんのかな…って思ってたけど、何か別に結婚できんくてもいいっぽい」ということです。全く本旨とはズレていると思いますが、ネクラな自分はこのように開き直ることができました。 専門用語も一定程度出てくるため理解できない内容もありましたが、大枠としては理解できました。研究の面白さ・凄さ、科学的態度の崇高さが伝わってくる本でした。
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書かれている内容は半分くらいしか理解できなかった。勉強していくともう少しわかるようになると思う。 わかりやすい語り口で説明される最新の「生命とは何か?」という問いへの科学的に正しい解答。 生命とは情報である?的な?
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