物語のなかとそと の商品レビュー
江國香織さんの散文集。 Ⅰ書くこと Ⅱ読むこと Ⅲその周辺にまとめられている。 江國さんの小説と同じ、静かで落ち着いた世界を感じた。 特に印象的だったのは、読むことについて。 あふれるばかりの読む喜びについて語っている文章には、まさにその通りで、だから本なしではいられないと思った...
江國香織さんの散文集。 Ⅰ書くこと Ⅱ読むこと Ⅲその周辺にまとめられている。 江國さんの小説と同じ、静かで落ち着いた世界を感じた。 特に印象的だったのは、読むことについて。 あふれるばかりの読む喜びについて語っている文章には、まさにその通りで、だから本なしではいられないと思った。
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江國香織さんの作品が好きなので、エッセイも読みたくなりました。 エッセイを読むと、作家さんの人となりがわかり、作品を読むのがさらに楽しくなります。
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江國さんの好きな物が沢山詰まった散文集。ブルーナの絵本は素通りしてたので、これをきっかけに読んでみました。一般的にミッフィーちゃんと呼ばれるそのうさぎの子はすっかり私の中でうさこちゃんになりました( ˇωˇ ) 表題作とほめ言葉が特に面白かったです。あまり食を知らない私は、美味し...
江國さんの好きな物が沢山詰まった散文集。ブルーナの絵本は素通りしてたので、これをきっかけに読んでみました。一般的にミッフィーちゃんと呼ばれるそのうさぎの子はすっかり私の中でうさこちゃんになりました( ˇωˇ ) 表題作とほめ言葉が特に面白かったです。あまり食を知らない私は、美味しいものを食べることに貪欲な江國さんが羨ましくなりました(*ˊ꒳ˋ*)
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江國香織さんのエッセイや短い小説を集めた散文集。 江國さんの言葉の心地よさがぎゅっとつまっています。 「書くことは、すこしだけ時間を止めることだ。止められた時間は、そこにとどまり続ける。」 文章には書いた人のその瞬間がとどまっているということに気付かされました。 書くって素敵...
江國香織さんのエッセイや短い小説を集めた散文集。 江國さんの言葉の心地よさがぎゅっとつまっています。 「書くことは、すこしだけ時間を止めることだ。止められた時間は、そこにとどまり続ける。」 文章には書いた人のその瞬間がとどまっているということに気付かされました。 書くって素敵なことだな。 一番気に入ったのは上海を訪れたエッセイ。夜のバーでのワンシーン。江國さんの描写にワクワクさせられて上海に行きたくてたまらなくなります。
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言葉がとってもきれいで美しくて、 読んでいてしあわせでした。 こんなふうに言葉を組み合わせられる人になりたいなぁと思いました。
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改めて、江國香織さんの文章は、江國香織さん以外、 誰も真似できない、透き通った美しいガラスの瓶のような 気がする。 さまざまな表現に、え? それをそんなふうに表すの?? と、おどろいたり、感心したり。 何度も読み返しては、噛み締め、味わいたい一冊。 特に好きだったのは 「食器...
改めて、江國香織さんの文章は、江國香織さん以外、 誰も真似できない、透き通った美しいガラスの瓶のような 気がする。 さまざまな表現に、え? それをそんなふうに表すの?? と、おどろいたり、感心したり。 何度も読み返しては、噛み締め、味わいたい一冊。 特に好きだったのは 「食器棚の奥で」。 孤独な自分を、食器棚の奥の使われていない食器みたいに 孤独だった。 と、そして 夢も打ち込めるものも好奇心も、友達も なくてもいい。なくても大丈夫! という。 ただ、見ていた。食器棚の奥の食器のように。 そういうのだ。 でも、 自分と自分以外のものがつながったとき、 世界はいきなりひらけます。 だから、体の感覚を鈍らせないように。 「何もかも自分で感じること」 それが大事なのだと教えてくれる。 誰の言葉にも似ていない 独特の言葉世界は、 江國香織さんが、食器棚の奥の食器のように 静かに確かに見つめていたから、 感じていたら、できるのだと とても大切なことを ひっそりと教えてくれている。 とても静かで、優しく、ずっしりとした 心地よい読後感だった。
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江國香織さんが色々なところによせた散文集 初出誌不明の文章とか、何で収録できているのか不思議 データとしては著者の手元に残っているが、どこに掲載されたものかわからない という事なのでしょうか 以下、公式の説明 ------------------- 読むことと、書くことにあけ...
江國香織さんが色々なところによせた散文集 初出誌不明の文章とか、何で収録できているのか不思議 データとしては著者の手元に残っているが、どこに掲載されたものかわからない という事なのでしょうか 以下、公式の説明 ------------------- 読むことと、書くことにあけくれて暮らす著者の日常は、現実を生きている時間より、物語のなかにいつ時間のほうがはるかにながい。散歩も、旅も、お風呂も、その延長のなかにある。 掌編小説と 全身で拾い集めた世界じゅうの瑣末なものものについて書かれた文章たち。著者の創作と生活の「秘密」がひもとかれるスリリングな散文集。 「すばらしい本を一冊読んだときの、いま自分のいる世界まで読む前とは違ってしまう力、架空の世界から現実にはみだしてくる、あの途方もない力。それについて、つまり私はこの散文集のなかで、言いたかったのだと思います」(あとがきより) ------------------- エッセイかと思って読み始めると、いきなり「スノーボード」が体の中に入ってるような描写があって面食らう でも、その他にも詰まっている物々がヤモリだったり雨だったり雪だるまだったりと、江國さんの作品で登場しているモチーフで思い当たるなのなのが読者としてはニヤリとする ただ、中には「これって何の作品だっけ?」と思うものもあって、まだまだ読み込みが甘い事を自覚する 他に関しては概ね江國さんがどんな生活をし、どんな物を好み、どんな経験をしてどう感じたかというまっとうなエッセイになっている 解説の町屋良平が「江國香織がどうやってそのような稀有な作家人生を生きつづけていられるのか、その秘密をちょっとだけ理解したような気がした」と書いている通り 作家としての江國さんの一端をを何となく理解できた気になる 印象的だったのは江國さんは大抵物語の中に生きている人なのだというところ 「本を読んでいるあいだ、私はその物語のなかにいます。そして、私の仕事は小説を書くことですから、仕事をしているあいだ、私はその小説のなかにいます。つまり、現実を生きている時間より、物語のなかにいる時間の方がはるかにながい。もう、ずっとそうです」 一般人としては同じことはできないけど 確かに物語を読んでいるときはその中の住人になっている感覚はわかる 読むことは、どこに行ってもここに居続けること、なのだ。湿った土の上に、カエルのいる場所に、薄暗くなっていく部屋のなかに、降りだしていた雨のなかに。 本を読むことは逃避であると同時に、一人で外にでるための練習でもあった。一人で旅をすること、物を見ること、理解すること、そして一人で生きていくことの、シンプルな練習でもあった。 エッセイより小説の方が自分が露呈するという記述 「エッセイよりも小説の方により自分が露呈する、というのはいつもながらこわいことです」 村山由佳さんの「はつ恋」でも似たような事言ってたな エッセイならどこまで情報を出すか線引できるけど、小説だとその境目がわからなくなると ちょっと身につまされたのは、大人の振る舞いについて 「大人はいいなあ。子供に、そう思わせることのできた彼らは恰好よかった」 現代の子供は大人を羨ましがらないというのは、大人が楽しそうではないからでしょうねぇ 私も自分の子供からどう見られてるのか気になる ところどころに江國さんらしい表現がある 「生きていかれる」という表現が正にそれ 総じて、江國さんの文章は五感で味わうものだと実感する パンの香ばしい香り ジメッとした場所でカエルがそばにいる時間 本に没頭してページをめくる手触りなど 私が江國さんの物語が好きな理由を再確認できた本
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読めてよかった。出会えてよかった。 ずっと浸ってたい文章。 この人の視点、表現に触れると、日常のささいなこと、通り過ぎてたことを慈しみ味わえるような気がする。 他のエッセイも読みたいな。
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世界との距離感が常に危うい 書くこと、そして読まれることは世界と接続すること 書くためには世界をじっと見つめること! 「不本意だとは思わない。かわりに、世界だと思う」 最後の散文が神がかった良い文章
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