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正欲 の商品レビュー

4.3

1736件のお客様レビュー

  1. 5つ

    748

  2. 4つ

    613

  3. 3つ

    228

  4. 2つ

    35

  5. 1つ

    9

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2024/11/12

多様性を認めるって何だよって思ってきた。 認めようが認めないが欲望は正しくそこに存在するんだよなと。

Posted byブクログ

2024/11/08

多様性という言葉、よく聞くけど確かに使うのが怖くなった。自分の理解を超えたことに出会ったとき自分はどう感じるのか想像もつかない。

Posted byブクログ

2024/11/07
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若干違うかもしれないけど、この物語で言われている感覚ってアセクシャルの感覚に似てるでは?と感じた いくら正欲がなくても、人と人との繋がりは欠けては生きていけないものとことを伝えたかったんだろう、作中で出てくる文化祭のテーマに乗じて

Posted byブクログ

2024/11/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この小説の題名「正欲」とは何を意味しているのだろう?「正しい欲望」?或いは単に「正しい性欲」と言う言葉を略して「正欲」としたのだろうか? もしそうだとすると、「正しい欲望」或いは「正しい性欲」って何なんだろうか? たぶんこの言葉がこの小説の主題なのだろうと、ずうっとこの小説を読んでいるあいだ中そう思っていた。 この世界の大多数の人たちが感じる「欲望や性欲」が正常で正しく、違う「欲望、性欲」を持っている人たちが「異常」と分類された場合、そう分類された人たちにとってはこの世界、相当に「生きにくい」だろうなと思う。調査時期、方法、国別、世代の偏りなどによってだいぶバラつきがあるものの、この世界の約9割前後の人が「異性」を性欲の対象に感じているらしい。と言うことは約1割前後の人が「異性」以外の何かに「性欲」を感じているのかも知れない。 今でこそ性の多様性などと言われ、LGBTの人たちに対して理解が進み、まだ受け入れられない人も多くいるみたいだが、取り敢えずそう言う人たちが存在し、そう言う人たちもまた「普通の人たち」なのだと認識されるようになってきた。しかしこう言っては何だが問題は、単にLGBTの人たちだけでなくLGBTQ+の内の「+」の人たちが自分たちの「性癖」を自分たち自身で「異常」とし、隠しがっていると言うこと。或いは自虐ネタとして自分たちのことを「○○フェチ」と笑いの中に埋めていること。それは、頭の中ではLGBTを認めいる、大多数の「自分たちは良識的」と思っている人たちでさえも、ちょっと「異常ではないか」と疑ってしまうかも知れないから。 まさしくこの小説の主人公とその数少ない仲間たちは、この「+」の人たちなのだ。大多数の人たちから理解されない、認知されない人たちなのだ。 そして私なんかには、とうてい分からないような「生き辛さ」があるのだろう。生きている限り続く「生き辛さ」が。 この小説のテーマは、「正しい性欲」に欲情を感じない故に、この「生き辛さ」から逃れられない人たちの思いを描くことだろうと思っていた。 ただ最後の方で、主人公の夫が主人公に対して伝えたい言葉、主人公が夫に伝えて欲しいと頼む言葉、それは両者共同じ言葉。 「いなくならないから」 この小説を読み終わった時、ひょっとして作者はこの言葉を言いたかったのかもと思った。「正しい性欲」→「正欲」とは何かではなく、「いなくならないから」と言う分かってくれて「繋がっていてくれる」人がいると確信出来る言葉、かも。

Posted byブクログ

2024/10/27

正義のお話かな、なんて想像したけど、いい意味で裏切られました。 理解が行き届かないところの欲望を、どうやって理解するのか。どうしたって、自分の枠を超えられない中で、あり得ないことを理解することはあり得るのだろうか。 それぞれの思いはそれぞれだけど、繋がれたのは良かったよなぁ。何も...

正義のお話かな、なんて想像したけど、いい意味で裏切られました。 理解が行き届かないところの欲望を、どうやって理解するのか。どうしたって、自分の枠を超えられない中で、あり得ないことを理解することはあり得るのだろうか。 それぞれの思いはそれぞれだけど、繋がれたのは良かったよなぁ。何も悪いことして無くても、理解が出来ないってだけで、悪者になってしまうのは、苦しいよ。

Posted byブクログ

2024/10/25
  • ネタバレ

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初めの方、視点が3人からだと気付いて、描写もいい気持ちがしないのでやめようと思った。それでも少し流し読みで読んでいくと、中盤辺りからとても面白かった。読んでいて人の葛藤や悪意があって、自分の浅さを自覚させられた。じっくり読める人は人の弱さをしっかり直視できて強いと思った。 一言で言うと、一般的な「多様性」では表せないような、異状性癖や考え方を持った人達の話だった。 世の中には絶対に100パーセント、理解できない会話ができない人がいることを理解できてよかった。 →上記のような人たちとは世界の見え方が違うらしい。彼らはそもそも理解して欲しいと思ってないし、「自分たちは普通だから、異常なあなたたちのことも優しく受け止めてあげるよ、認めてあげるよ」っていう姿勢にクソ腹立つ、という人もいるらしい。「多様性」の枠組みにすら入れない、本当に誰にも理解してもらえない、という人がいることに大いに驚いた。 →極論を言うと、人物設定と最後の40ページくらい読めば、この本の伝えたいことは達成されると思った。最後のイケメンダンサーと女大生の会話に全てが詰まってた。 最初の意味わからないポエムも、読めば何となく分かった気になれた。 「食欲だけは裏切らない」「睡眠だけは裏切らない」「物欲だけは裏切らない」 人間適度な依存先が必要だと思った。適度。 描写が良い意味で気持ち悪かった。正しく不愉快になれた。「少女は裏切らない」を以前読んだから、スッキリした、青春もの?をふんわり期待していたけど、全然違った。楽しい世界は全くない。苦しい展開。重い。 例えば検事で頑固エリート、少し昔の匂いがする父親から見た、引きこもり息子。さらに動画配信の道へ進んで行って、お兄さん。 出来のいい兄と比べられて、失望されて、自然に自分を卑下する考え方を持たせられた妹。実は兄は会社で浮いてて、引きこもり化。実は妹ものav見ていました。 あとシーンとしては、寝具を売るお店で、急にキレられるシーン。そもそも話しかけて欲しくなかった関わりたくなかったのに、勝手に大切なことや秘密を教えてきて。たまたま少し会話に出したら、チクリ魔でチクリ。相手夫婦が終わってた。 こんな感じ。よくかけるな、と思う展開や場面。書いていて辛そう。 初めは3人の視点だったのが、いつの間に増えて、互いに少しずつ結びついていくのは面白かった。ざっくりだけど、キッズyoutubeとイケメン大学生が繋がるシーンが印象的だった。 + 視点の違いで、こんなに見え方違うんだな、と思って、人は自分の「こうあって欲しい世界」を生きているんだなと思った。インサイドアウト。 →例えば男嫌いな女子大生から見ると、イケメンダンサーはヒーローというか救世主に見えた。彼に近づこうとする姿も正当に思えた。しかし、視点が変わってイケメンダンサーから彼女やその先輩を見ると、粘着的に関わってきて、何故か家を知られていて、理解しよう近づこうとしてくる気持ち悪い人だった。同じ二人なのに、ここまですれ違うんだなと思った。 これからは、人のことをわかった気になることを辞めたいと思った。誰だって絶対理解できない部分があるし、生きていれば変わるし、相手もわかって欲しいと思ってないから。 それと、性善説を辞めて、分かり合おうと歩み寄ってくれる人や対等に考えてくれる人を大切にしたいと思った。そして無理な人は諦めたいと思った。今まで脳内お花畑で、何となく多くの人はいい人で良心があって思いやりがあって、を想像してた。でも、一般的に極悪でクズな人はいると思う。異常で、本人も自覚していて、相互理解を諦めている人もいるし、環境や教育で、何かが欠如していたり、何となく合わない人がいると思う。それと、多数派の人も多分多い。相手がどんな人かは日常の一コマで分かると思う。人に期待しない方がいいと思う。基本深くは分かり合えないから。でも、可能性がある段階では、自分では切り捨てずに歩み寄りたいと思った。無理な人は無理。だし、無理だって思って欲しいと思ってるはず。わかった気になって気持ちよくなる人間は気持ちが悪い。そうじゃない場面もある。だからよく考えて、好きになりたい人を近づきたい相手もゼロ以上の好意を持ってくれる人を大切にしたい。 難しい本。でも読んで良かった。

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2024/10/24

第19回 本屋大賞ノミネート! 【第34回柴田錬三郎賞受賞作】 映画化にもなっており、話題にもなっていたので、丁度、図書館に置いてあったのを手に取った。 主に3人とその周りに関わる人物が織りなすストーリー。 息子が不登校になった検事・啓喜。 初めての恋に気づいた女子大生・八重子。...

第19回 本屋大賞ノミネート! 【第34回柴田錬三郎賞受賞作】 映画化にもなっており、話題にもなっていたので、丁度、図書館に置いてあったのを手に取った。 主に3人とその周りに関わる人物が織りなすストーリー。 息子が不登校になった検事・啓喜。 初めての恋に気づいた女子大生・八重子。 ひとつの秘密を抱える寝具販売契約社員・夏月。 容姿端麗なダンスも出来る大学生・大也。 夏月と同じ悩みをもつ同級生・佳道。 本の帯に記載されている『生き延びるために、手を組みませんか。』など、意味深いこと書かれている。なるほど、後半になって描かれる描写なのね。この一言は、かなり大袈裟だけど、生きづらさあっての行動からの流れなのかと納得。 少しずつ読み進めると、帯の内容が結び付かず、あれ?どういう意味かとジレンマがおきる。 中盤になり、それぞれ登場する人たちの欲が見えてくる。性的欲望、興奮、達成感、様々な個性。所謂、フェチの集まり。 最後まで読むのに、心が保てるか微妙な内容でした。 読み漁っているうちに、サスペンスにも発展している事に気付く。最初の意味のわからない記事ネタがあった事を振り返った。 今まで、読んだことのないストーリーだったので、新鮮でした。 『あってはならない感情なんて、この世にない。 それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ。』 自分の性的思考をわざわざ、誰かに暴露しなくてはならないわけでもないわけで、それに悩む人たちのストーリーでした。 要は、世の中の人は1人1人が多様性。個性的なのは当たり前なんだと思うほうが楽な生き方なのではと思いました。 最後まで読むことで帯の内容が理解出来た。

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2024/10/14

まだまだ世の中のこと知らない事が沢山あるんだと痛感しました。本を通して、少しでも知る事ができてよかった。とにかく繋がれる仲間がいてよかったと思いたい。

Posted byブクログ

2024/10/10

とにかく文章が上手い 会話の間の他の風景の描写とか 水にせいよくを持つ人達 ダイバーシティとかいってわかったふりすんな、自分が受け入れる範囲でしか認めない癖に、というのが刺さる 英会話の広告も、割引シールも、明日死にたくない、ための情報。

Posted byブクログ

2024/10/16
  • ネタバレ

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どう思われようと自分の感想を。 性的嗜好が水という、世間でいう多様性という言葉にも含まれていないであろう超超超マイノリティな人たちのお話。 佐々木、夏月、大也の気持ちはよくわかった。やっと同じ星の人間と出会えて良かった、やっと踏み出せた一歩、これからだったのに、という気持ち。 暗くて読み進まなかったので、「卑屈でいるのに飽きて」くれて良かった。 マイノリティであることを除いても、そもそも他人に対して興味持って無くない?交わろうとする努力を極端に怠ってない?性的嗜好以外でも共通の話題たくさんあるはずだけど、それを他人と見出そうとしてなくない?それでいて衣食住には困っていないのに、死にたいとか簡単に言うな、みたいに思えてしまったから 色々な人が存在することは理解したいと思ってるけど、その人たちの主張によって今度はマジョリティが脅かされるのは苦手なんだよなあ (体は男だけど心は女なので女子トイレ入ります、女子風呂入ります、はまじ無理。) そして寺井は涙という水が好きなのではなくて、奥さんが泣く、というのに興奮してるのでは? 「寺井も実は水に興奮してる」的なのに漕ぎ着けてるのはなんか違和感だった。 あと「顔の肉が重力に負けていく」って5回くらい出てきたけど好きな表現なのかな 笑顔から真顔になるならその表現がわかるんだけど、みんな元々表情筋ない顔で話してるように私には再生されてた。

Posted byブクログ