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フォン・ノイマンの哲学 の商品レビュー

3.8

66件のお客様レビュー

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2024/09/14

メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1834846051666469229?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw

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2024/08/11

「コンピュータの父」と呼ばれ、原子爆弾の開発の中心的な役割を果たした天才学者フォン・ノイマンの生涯を解説した作品。 理系分野には全く詳しくない私でも読みやすかった。科学と政治の関係性もわかり、とても興味深かった。 東野圭吾さんの『容疑者xの献身』を読んだ方は、石神さんを思い出すか...

「コンピュータの父」と呼ばれ、原子爆弾の開発の中心的な役割を果たした天才学者フォン・ノイマンの生涯を解説した作品。 理系分野には全く詳しくない私でも読みやすかった。科学と政治の関係性もわかり、とても興味深かった。 東野圭吾さんの『容疑者xの献身』を読んだ方は、石神さんを思い出すかも。 また、数学や物理学に詳しい方はより楽しめるかもしれない。 いろいろな科学者の研究以外の一面も知れて、ほんの少しだけ身近に感じることができた。

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2024/04/27

人間の脳は、フォン・ノイマンの脳になる力があるし、それ以上のものになる力もある。 脳を操作して力を引き出すことは難しいが、脳の外側に脳のようなものを作り出してきた。AI然り。量子コンピュータになると脳を上回るものになる。

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2024/04/17

名レビュアー渡辺由佳里氏が運営するサイト「洋書ファンクラブ」を閲覧していた時のこと。 天才数学者フォン・ノイマンをテーマにした小説“The Maniac”のレビューにあった一説に目が行った。 「歴史に詳しい(映画『オッペンハイマー』の)視聴者の中からは『なぜNeumann(ノイ...

名レビュアー渡辺由佳里氏が運営するサイト「洋書ファンクラブ」を閲覧していた時のこと。 天才数学者フォン・ノイマンをテーマにした小説“The Maniac”のレビューにあった一説に目が行った。 「歴史に詳しい(映画『オッペンハイマー』の)視聴者の中からは『なぜNeumann(ノイマン)のことが描かれていないのか?』という疑問の声も上がっていた。というのも、オッペンハイマーは原爆の開発を後悔して水爆の開発に反対して公職から追放されたのだが、フォン・ノイマンのほうは水爆の開発に積極的であり続けたからだ」 自分も映画を鑑賞したが、確かにノイマンという人物はワンシーンたりとも登場していなかった。「『マンハッタン計画』の科学者集団の中心的指導者」だったにも拘らず、だ。 しかしそれ以前に自分は、彼の名前すら聞いたことがなく…。試しに”The Maniac”を調べてみたが未邦訳だったので、代わりに本書を手繰り寄せた。 難解ワードが頻出するだろうと身構えていただけに、ちゃんと読み進められて拍子抜けした。時代背景や関係者の解説を交えながら彼の価値観および人物像を浮き彫りにしているので、評伝と呼んでも良い。 難解ワードもバランス良く盛り込まれていて、「歴史と数学、両方の世界を熟知しているからこそこんなにも分かりやすいのか」と著者の力量に敬服した。 オーストリア・ハンガリー帝国はブダペストの生まれ。 オッペンハイマー同様、幼少期からとんでもなく頭脳明晰で運動が苦手だった。家族はそんな息子に惜しみなく愛情を注いだ。 幸せなエピソードを知っていくたびに辛くなる。「どうして将来あんなことをしたのか」と。 「フォン・ノイマンは、我々が今生きている世界に責任を持つ必要はない、という興味深い考え方を教えてくれた。[中略]それ以来、僕はとても幸福な男になった」 専門の数学以外でも標的を正確に狙う確率を計算する、プログラム内蔵方式のコンピュータを考案。現在も戦闘機などにそれが応用されている。(冒頭に書いた”The Maniac”は、ノイマン考案のもとで開発されたコンピュータの名前) 広島・長崎に投下された原爆の設計を考えたのもまたノイマンだ。他の研究者らが使用を躊躇する中、「科学的に可能だと分かりきっていることはやり切るべきだ」とのちの水爆同様に積極的だった。まさに「人間のフリをした悪魔」をよく表している。 「日本も何故もっと早く降伏しなかったのか」と日本側の事情も深掘りされているので、アウェイ感にならなくて済んだ。「ドイツの直後に降伏していれば投下は免れた。間接的にであれ、日本の戦犯者は原爆で国民を更に虐殺した」と著者は語る。 ノイマンの死因はガンで、核実験で何度か浴びた放射線が原因と言われている。他人の介入する隙を見せなかった、彼らしい最期だったのかもしれない。 それに一方的に命を奪われた日本国民とは違って、死を実感しながら自分の研究・信念の正しさを今際の際まで信じていられた…。 最後までとうとう、彼を人間として見ることができなかった。

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2024/03/30

Audibleで読了。フォン・ノイマンの人生を辿りながら、周りの天才科学者にも都度フォーカスしつつクライマックスとも言える原水爆の話へと繫がっていく。

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2024/01/02

人類の利益よりも真理を追求する科学者の魂が彼の中には常にあった さまざまな事例においても、現代において軍事と科学の進歩は切っても切れない関係にあると感じた

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2023/09/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ノイマンの魅力と狂気を紹介したもの。今の時代からこの時代の彼を悪魔と評価するのはフェアではないが、それでもかなりこの時代の中でも突出して狂気じみていたようだ。 天才の魅力的なエピソードも沢山紹介されている。その彼がいかに生まれ故郷のハンガリーがソ連の属国のようになったとはいえ、また、フックスの裏切りに恐怖したとはいえ、ソ連に対する憎悪は大きすぎないか。

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2023/06/24

人間という知的生命体の(というより恐らくgiftedとしての自分自身の)可能性の限界を追究したかったというのが,ノイマンという人間の哲学なのだろう.そのための具体的思想として,科学優先・非人道・虚無といった各主義が取られると理解できる.著者である高橋昌一郎先生の文体は,常に読者の...

人間という知的生命体の(というより恐らくgiftedとしての自分自身の)可能性の限界を追究したかったというのが,ノイマンという人間の哲学なのだろう.そのための具体的思想として,科学優先・非人道・虚無といった各主義が取られると理解できる.著者である高橋昌一郎先生の文体は,常に読者の理解を第一義的に編まれ,また,御自身の近くから発せられる言葉選びで,ともすれば難解で取っ付き難い新書ならではの内容でありながら毎度読みやすく,斯くありたいと常々感じる.

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2023/04/09

ノイマンや関係のある人の伝記が半分以上。面白くないわけではないがちょっと水増しな感じ。 とはいえ、ノイマンが天才なのはとてもよくわかった。 副題にノイマンが悪魔とあるが、通念というより筆者の感想な感じがする。というかキャッチーな副題にして売ろうとしただけかも。悪魔と言及してるのは...

ノイマンや関係のある人の伝記が半分以上。面白くないわけではないがちょっと水増しな感じ。 とはいえ、ノイマンが天才なのはとてもよくわかった。 副題にノイマンが悪魔とあるが、通念というより筆者の感想な感じがする。というかキャッチーな副題にして売ろうとしただけかも。悪魔と言及してるのは一箇所で、しかもノイマンは単に情よりも合理的な思考を優先していただけの逸話を大げさに取り上げたなあという感じ。

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2023/04/01

コンピュータやゲーム理論の産みの親であり、原爆開発の中心人物であり、集合論や量子論、気象学でも多大な貢献のあった、20世紀最高の天才。 「我々が今生きている世界に責任を持つ必要はない」と言い放ち、第二次世界大戦後、冷戦前の時点でソ連への先制原爆攻撃を頑なに主張したマッドサイエンテ...

コンピュータやゲーム理論の産みの親であり、原爆開発の中心人物であり、集合論や量子論、気象学でも多大な貢献のあった、20世紀最高の天才。 「我々が今生きている世界に責任を持つ必要はない」と言い放ち、第二次世界大戦後、冷戦前の時点でソ連への先制原爆攻撃を頑なに主張したマッドサイエンティスト。と、本書の一部ではノイマンのことをこう評しているが、ノイマンは自身が、ひいては1人の人間が、世界に与えられる影響を過小評価していたのではないかと思う。 そんな天才も、自身も参画していたヒルベルトプログラムに深刻な影響を与えたゲーデル(不完全性定理)に対しては敗北感を覚え、「20世紀最高の知性は自分ではなくゲーデルだ」と返答している点が印象に残る。

Posted byブクログ