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フォン・ノイマンの哲学 の商品レビュー

3.8

66件のお客様レビュー

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2023/03/20

まるで天才頭脳というチート能力を持った主人公が無双するファンタジー作品を読んでいるような気分になりました。それほどまでにノイマンの頭脳が産み出したものの影響力の大きさと分野の広さは常軌を逸しています。 タイトルからは悪魔のようなノイマンの哲学が書かれた重い内容を想像していたので...

まるで天才頭脳というチート能力を持った主人公が無双するファンタジー作品を読んでいるような気分になりました。それほどまでにノイマンの頭脳が産み出したものの影響力の大きさと分野の広さは常軌を逸しています。 タイトルからは悪魔のようなノイマンの哲学が書かれた重い内容を想像していたのですが、そこは比較的淡々と書かれていて、天才ノイマンの人生を追うエンターテイメントになっている印象です。 彼の頭脳と哲学が、日本への原爆投下や米ソの核開発競争に大きな影響を与えたことを見ると、1人の人間がこうも世界を変えられるのかということに、驚ろくと同時に恐ろしさを感じます。

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2023/03/12

その天才ぶりには戦慄すら覚える。 病魔に倒れなければ、今の世界はもう少し違ったものになっていたかもしれないとも思えるほど。

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2023/01/11

この現代で、改めてノイマンの功績について考えると、深読みし過ぎて胸がいたい。 悪魔かどうかは、解釈次第だと思いたい。

Posted byブクログ

2023/02/11

なんとなくしか知らなかったノイマンについて知りたく手に取ったが、ノイマンの業績や立ち振舞いを知ることが出来てとても良かった。 サブタイトル「人間のフリをした悪魔 」にはちょっと違和感を覚える。ノイマンに対しての内面的・哲学的考察が入っているのかと思ったが、そこについてはほとんど言...

なんとなくしか知らなかったノイマンについて知りたく手に取ったが、ノイマンの業績や立ち振舞いを知ることが出来てとても良かった。 サブタイトル「人間のフリをした悪魔 」にはちょっと違和感を覚える。ノイマンに対しての内面的・哲学的考察が入っているのかと思ったが、そこについてはほとんど言及していなかった。そこを求めていなかったので、個人的にはだからと言って別に不満があるわけではない。 ノイマン自身については化け物としか言いようがない。一応経済学部卒なのでゲーム理論等はかじっているが、ちょちょっと片手間にゲーム理論を創設するという意味の分からないエピソードもしれっと書かれていて何がなんだか分からない、バケモン以外に彼を表す表現が浮かばない。

Posted byブクログ

2022/11/29

天才フォン・ノイマンがどういう人だったのか、どういう生涯を送ったのかを解説。いかにすごい頭脳の持ち主だったか、広範囲に影響を与えたかがよくわかった。どういう考え方を持った人だったのか、そこにどういう背景があったのかの掘り下げが少ないのが残念。

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2022/08/21

サブタイトルで「人間のフリをした悪魔」とありますが、これにはやや違和感があります。彼にも血は通っている。技術を常に進化させることで世の中はよくなるという、今でいう「加速主義」の走りではないかと感じました。 彼のような人、現代版のフォン・ノイマンはあちこちにいるのではないか。そう...

サブタイトルで「人間のフリをした悪魔」とありますが、これにはやや違和感があります。彼にも血は通っている。技術を常に進化させることで世の中はよくなるという、今でいう「加速主義」の走りではないかと感じました。 彼のような人、現代版のフォン・ノイマンはあちこちにいるのではないか。そう考えれば彼の功績を我がこととして捉え、現代の技術とそれを司る人たちとの向き合い方の答えも見えてくると思います。 あとわフォン・ノイマンのような天才に世にどう貢献してもらい、功績を正しく評価するかは難しいですね。このようなメディアを通じて市民が知ることも一助でしょうし、政治家・国のリーダーが政策を通じてどのように方向づけをするのかも重要。我々のリテラシーも問われていると感じました。

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2022/03/31

ノイマンという天才の中の天才。私は名前くらいしか知りませんでしたが、彼の人となりや偉業功績を知るには格好の入門書です。 社交性もユーモアも兼ね備えていながら、自身の理想を追求し目的を達成するためなら他所には目もくれない。二面性とはまた違いますが、才能の一極集中ぶりがすさまじい。 ...

ノイマンという天才の中の天才。私は名前くらいしか知りませんでしたが、彼の人となりや偉業功績を知るには格好の入門書です。 社交性もユーモアも兼ね備えていながら、自身の理想を追求し目的を達成するためなら他所には目もくれない。二面性とはまた違いますが、才能の一極集中ぶりがすさまじい。 違う時代に生まれたら『悪魔』なんて呼ばれずに済んだのだろうか…とはいえ、『悪魔』という言葉の中に崇高な響きも感じてしまうほどの頭脳の持ち主。 ノイマンの思想や哲学にもっと踏み込んだ本も読んでみたいと思いました。

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2022/03/18

図書館で借りた。 コンピュータサイエンスを学べば、「ノイマン型コンピュータ」として必ず名前は知ることになるフォン・ノイマン。その人の伝記たる本。 知らなかった事がたくさんあり、非常に有意義な1冊と感じた。 もちろん、コンピュータは戦争とともに発展してきたし、戦争に深く関わってる...

図書館で借りた。 コンピュータサイエンスを学べば、「ノイマン型コンピュータ」として必ず名前は知ることになるフォン・ノイマン。その人の伝記たる本。 知らなかった事がたくさんあり、非常に有意義な1冊と感じた。 もちろん、コンピュータは戦争とともに発展してきたし、戦争に深く関わってる科学者ならば、原子爆弾にも多少繋がりはできるだろう、までは予想ついたかもしれない。 それでも、「京都に原爆を落とすべきだ」という考えを持っていたとか、量子力学を否定したアインシュタインと交流があってノイマンが量子力学を発展させたとか、歴史的側面から見ると知らないことだらけだった。

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2022/02/20

天才と呼ばれる科学者の天才っぷりは、想像をはるかに超える。 天才はなろうとしてなっているのではなく、生きているだけで自然にもう天才なのだなぁ。 一般の人が自分を聡いかどうかなんて考えるのも愚かしいと思うくらい本当の天才はぶっちぎっててすごい。 今も名前が知られている著名な...

天才と呼ばれる科学者の天才っぷりは、想像をはるかに超える。 天才はなろうとしてなっているのではなく、生きているだけで自然にもう天才なのだなぁ。 一般の人が自分を聡いかどうかなんて考えるのも愚かしいと思うくらい本当の天才はぶっちぎっててすごい。 今も名前が知られている著名な天才たちの繋がりが興味深い。ギムナジウムや研究所で出会ったりしていている。20世紀の欧米は天才の宝庫。 原爆が作られ落とされるまでの展開が、感情を入れず事実のみで語られているのがよかった。淡々としているからこそ科学者目線での当時の様子を素直に感じることができた。 戦争と科学者を並べてみて改めて見えてくるのは、天才科学者であってもポストを得たり望む研究ができるかどうかは才能だけではまったくなく、生まれ育った環境、人脈、タイミングなどが絡み合って生じる偶然の結果なのだなということ。 原爆の研究や製造、投下についても、関わった要人や科学者が一枚岩だったわけではなく、反対してい た人物も多くいたことが知れたのもよかった。 原爆投下はこんなに止めた人がいるにもかかわらず誰も止められない流れだったのが残念でならない。 科学者それぞれが違った立場、思想で争ったり協力したりしながら研究をしている。 きっと今も昔も天才たちは天才としてしか生きられない。晩年のノイマンの忙しさを鑑みるに、多くの才能を持って生まれてしまった天才にとっては人間のひとつの人生では時間が足りず不幸なのかもしれない。

Posted byブクログ

2022/02/06

興味深いエピソードが多く語られるが、ノイマンの「哲学」であるという「非人道主義」、「虚無主義」についてさほど掘り下げられてはいない。 他にも奇人変人の類いの天才達が何人も登場するので、ノイマン自身は徹底的な合理主義者ではあるものの、むしろ常識人に思えてしまう。

Posted byブクログ