灰の劇場 の商品レビュー
「蜜蜂と遠雷」「祝祭と予感 」に続く 恩田作品 終始もやっと感が続くが、日常に潜む 絶望はわかる気がした 情景だったりが心に浮かぶ作品 他の作品も読んでみたい
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「蜂蜜と遠雷」に感動したので、この作家の本をもっと読みたいと思い、手に取ったのがこれ。 失敗でしたwww 作家が女性2人の心中事件の記事に目を止め、そこから発想を得て小説を書く。それが舞台化されるにあたって作家視点の場面と実際の小説場面が時系列バラバラに繋いである。 とても読みや...
「蜂蜜と遠雷」に感動したので、この作家の本をもっと読みたいと思い、手に取ったのがこれ。 失敗でしたwww 作家が女性2人の心中事件の記事に目を止め、そこから発想を得て小説を書く。それが舞台化されるにあたって作家視点の場面と実際の小説場面が時系列バラバラに繋いである。 とても読みやすい文章なので、混乱なく読み進められたがストーリーはう〜ん??? 題名通り、灰色なお話でした。なんか、モヤモヤが残る。 中心の登場人物の女性2人の人生、私にも重なる部分が多々あるのでモヤるのかな? 日常を大切に前向きに生きて行きたい。
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二人で自殺した中年女性をテーマに物語を描く… というところに 興味を抱いたんだけど 結局のところ あーーこれが恩田陸だった… 忘れてました
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話の構成含め、面白かったし、凄かった。 読了後の気分は全然良くなかった 二人がいなくなることで、生々しい日常が静かに終わっていく部屋の様子の描写が、キツかった
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「降り積もる。時は降り積もる。誰もが、骨になり、灰になり、時間の底に沈黙する。 ああ、こうして全てが忘れ去られる。 生きたことも、愛したことも、全て何もなかったことになってしまう。」(p.267) 一つの線を越える存在を扱う本を読むことが続いた。(「ひとりでカラカサー」然り) ...
「降り積もる。時は降り積もる。誰もが、骨になり、灰になり、時間の底に沈黙する。 ああ、こうして全てが忘れ去られる。 生きたことも、愛したことも、全て何もなかったことになってしまう。」(p.267) 一つの線を越える存在を扱う本を読むことが続いた。(「ひとりでカラカサー」然り) 視点、時間軸が固定されておらず、頻繁に切り替わるので没入するのは読書に慣れていないと難しいかも。
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ちょっと自分には難しすぎたなぁ。情緒的というか詩的というか、わからないけど。なんと言って良いかわからない話が続いていて、まあ言ってることはわかるのだが、なんとも言えない感じ。
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久しぶりに読むのがしんどいお話でした。 二人の女性が心中したことにまつわる話。 恩田陸は風呂敷を広げすぎて最後尻すぼみってパターンが多いんだけど、風呂敷を広げている途中はめちゃくちゃ面白い。 だから好き。 でもこの作品は、大きな事件が起きるでもなく、ひたすら淡々と凹凸なく進んでいく印象。 視点の転換も細かくて慣れるまではけっこう混乱した。 最後まで謎は謎のまま何も解決せず、そもそも現実なのか虚構なのかも曖昧なまま。 それも含めての「灰」なのかな。 唯一白い羽根が降り積もるシーンだけは印象的。
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過去に目にした「女性二人が飛び降り自殺」という三面記事をもとに作品を書いた小説家と、その女性二人の目線が行ったり来たりする構成かつ、最後までどことなく起伏なくもやもやとしたまま物語が進むので、なんとも言えない読後感が残りました。 途中出てくるシーンに、クラウドアトラスだ!となり、作品が舞台化されるシーン、舞台化にあたって小説家が見る白昼夢のような幻のような情景のシーンは、恩田陸らしい映像的な小説だなあとなり好きでした。普遍的な日常にはらりはらりと振る白い羽根、積もりに積もって息ができなくなって、遺灰のようにも見えて…っていう下りも好きでした。 ただ、何かが起きるわけでも何かが明らかになるわけでもなく、淡々と進み、最終的に現実なのか虚構なのかもわからないまま…という感じだから好みが分かれるかもなあ。個人的には好きな方でした。
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TとMが自殺する前、部屋に飾った花はガーベラ。 花言葉は「希望」である。彼女らは自殺することに希望を抱いていたのだろうか、と少し思った。
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「あなたは想定しているターゲット層には該当しませんが、読んでくれてありがとうね」という丁寧に言われてるみたいな読み心地だった。 これがいわゆる中年の危機ってやつなのかね?15年後くらいに再読したらもっと共感できるかも。 回顧のパートで、大学出て就職してからワープロ打ちを習って...
「あなたは想定しているターゲット層には該当しませんが、読んでくれてありがとうね」という丁寧に言われてるみたいな読み心地だった。 これがいわゆる中年の危機ってやつなのかね?15年後くらいに再読したらもっと共感できるかも。 回顧のパートで、大学出て就職してからワープロ打ちを習って云々とか一般職の新入女性社員は花嫁候補、とか絶妙に古い風物や習わし、それとセットで登場する「女が実家でも嫁ぎ先でもなく外に出て暮らすにはそれなりの条件をクリアしないと」みたいな絶妙に古い概念。現在のシーンでは事件現場に居合わせた人たちがその場でスマホで検索したり動画撮ったりすることに驚き圧倒される心象の描写とか、自分の親とか親戚のおばちゃんみたいなことばっかり言うやん…と辟易した。 これが例えば高度経済成長期の話とかだったら、古の風物の話やその世代での常識ももはや「歴史」として自分と切り離して読めるけど、ちょうど平成初期、それも中の上くらいの階層の話はちょうど一番気持ち悪いゾーンかも。 この世代の人たちの影響をしっかり受けながら育ち、その残り香を今もときどき感じて生活してるからこそ。 とはいえ中年の危機的なやつはそこそこ普遍的な現象だと思うし、“遺書は遺族へのサービス”っていう分析とか同性愛・心中についてどう考えるかって部分とか、納得させられるところも多かった。 全体を通して死の話をしてるんだけど、反復される白い羽のシークェンスやカサカサの廃墟スタジオ、劇中劇の二人の冷静なモノローグ等のおかげで、暗くならずサラッと読めました。
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