おもろい以外いらんねん の商品レビュー
おもしろいを職業としてみたときのはなし。 おもろいつまらんだけでは語られない笑いの世界。 最大公約数の笑いだけじゃつまらないし、かといって他人を傷つけた空っぽのノリだけの笑いは気分よくないし、コロナで笑の価値観は変容していくし、難しいなあ。
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「おもろい」が多様化する現代の芸人を描く作品。題名の「おもろい以外いらんねん」が色んな意味で用いられているのが良かった。会話も多く、文章も短文なので読みやすい。
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高校時代に幼馴染と漫才コンビニを組んで…という漫才師に着眼した作品かと思って読み始めましたが、今の笑いって本当に笑いなのかなど考えを与えてくれるような作品でもありました。 現代の時間軸がまさにコロナの自粛期間で書かれているので、今読むのが1番スッと入ってきやすいと思います。
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自分がお笑い芸人に対して、日本のお笑いスタイルに対してもやっと思っていたことが明確に言語化されて、それを登場人物に喋らせて物語という作品に昇華させていてすごいなぁー。と思いました。 刺さりました
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2021/12/9読了。 お笑いの世界で生きていく辛さ、怖さ、楽しさを存分に描いているように感じた。 そして「あの時こう言っておけば」「これをやっておけば」という青春時代の後悔あるあるみたいのを抱えることの共感と解決するカタルシスみたいのも味わえた。
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「自分に悪意があるんかどうかさえわかってなかったもんな。これはおれらの問題やわ」 「とがってるふりしてすごい体制に順応的」 ベテラン芸人の何組か、昔は好きだったけど、今はもうしんどくて見れなくなった人達がいる。 好んで見なくなった、っていうだけで、禊が済んだとは思わない。 自分...
「自分に悪意があるんかどうかさえわかってなかったもんな。これはおれらの問題やわ」 「とがってるふりしてすごい体制に順応的」 ベテラン芸人の何組か、昔は好きだったけど、今はもうしんどくて見れなくなった人達がいる。 好んで見なくなった、っていうだけで、禊が済んだとは思わない。 自分にゾッとするような加害性があった。今もある。 そこと向き合わずに、生まれたときから今の倫理観に沿えてましたみたいな顔はしたくない。 居心地の悪さ、後ろめたさを抱え続けていかないと。 傷つけない笑いを前提にすればいいって、確かにそうだ。 局部を出さないとか、放送禁止用語を言わないとかはもう当たり前にクリアできてるし。 ルールだから守る、それならできそう。 でも一人一人の意識が伴ってるのか分からないから怖いな、と思うのは理想主義がすぎる? 形式として達成することをまずは目指すべき? 今まさに真っ只中にいることが描かれているから、大前粟生さんの小説、これからも読んでいきたい。
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大前さんの長編は少し町田良平さんっぽくなるのが新鮮。お笑いという文化の中には煮詰めた社会がつまっていて、笑いの中の怖さ違和感にハッとする トリオはふたりよりも向き合い過ぎないから誰にも見せない自分を持ったままでも生きられる気がする
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誰かを傷つけるお笑いへの違和感がテーマ 読みやすいけど、心の深いところを描いている #読書 私は思う 自分が満たされていない人ほど、他人が自分に求めているものになろうとする そして みんながウケているときに笑わなくていいんです といいたい。
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読み始める前は、そんなにお笑いの気分でも青春の気分でもないけど、まあそろそろ読むかね..くらいのテンションだった。お笑いも青春も求めてない人が読んでもおもしろいと思う。すり減ってHPが0になっても復活できる、復活したい、復活してくれ。いいラストだった。 俺はいまをみたくなかった...
読み始める前は、そんなにお笑いの気分でも青春の気分でもないけど、まあそろそろ読むかね..くらいのテンションだった。お笑いも青春も求めてない人が読んでもおもしろいと思う。すり減ってHPが0になっても復活できる、復活したい、復活してくれ。いいラストだった。 俺はいまをみたくなかった。刹那的な長期的な眼差しをつくることで心をはぐらかしていた。過去だって未来だってみたくない。本当はなにもみたくない。俺はどこにも存在したくなかった。
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芸人にならなかった主人公の「俺」と、お笑いコンビを組んだ主人公の同級生のタッキーとユウキを主な登場人物とする芸人青春小説。 暴力性を伴った笑いやノリへの違和感に共感するところ大であったが、内容があっさりしているようにも感じ、本人たちの葛藤が十分に描けていないという感も受けた。ただ...
芸人にならなかった主人公の「俺」と、お笑いコンビを組んだ主人公の同級生のタッキーとユウキを主な登場人物とする芸人青春小説。 暴力性を伴った笑いやノリへの違和感に共感するところ大であったが、内容があっさりしているようにも感じ、本人たちの葛藤が十分に描けていないという感も受けた。ただ、コロナ禍におけるお笑いという最新のテーマも取り上げていて、なかなかの挑戦作だと思う。
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