累々 の商品レビュー
紅の八塩という名前の色。素敵。 小夜ちゃんは何を迷っているのか? 背中を押したくなった。 「パンちゃん」の石川くん、こんな、ちょっと狂った人の話が書ける松井玲奈がすごい。 短編集なのかと思い読んでいたが、ユイちゃんは、パンちゃんだった!すごい。 そして、パンちゃんと小夜は同意人物...
紅の八塩という名前の色。素敵。 小夜ちゃんは何を迷っているのか? 背中を押したくなった。 「パンちゃん」の石川くん、こんな、ちょっと狂った人の話が書ける松井玲奈がすごい。 短編集なのかと思い読んでいたが、ユイちゃんは、パンちゃんだった!すごい。 そして、パンちゃんと小夜は同意人物だった!すごい松井玲奈。 「ちぃ」が切なくて好き。 カモフラージュもとても面白かったが、累々もとても面白かった。
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あー、そういう事だったのねー。と3章を読み終えた辺りで気づきました。 結局は1人の女の子の話。恋愛や愛するって感覚が歪んだのは大学時代の出来事が原因なのかな? 恋愛と結婚は別物って考えが根底に生まれてるし、実際そうだと思う。 でもセックスの相性イマイチな相手と結婚したら今後苦労すると思うぞ…それを解消する関係もあったけど、この話の主人公は女でもだいぶしたたかな部類に入ると思う。 結婚を決意した描写がなかったのは敢えてなのかな。4章の方への当てつけもあるのかなぁ。
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なんで結婚式に呼ぶ?呼ばないよね、普通。で、呼ばれたからってのこのこ出て来ないでしょ。なんで出てくんの!みんなおかしいってっ!!どんなメンタルしてんだよっ!! と、言いたいことは山ほどありますがとにかく読んだ後モヤモヤざわざわした気分になりました。 考えてもストンと腑に落ちる解釈が思いつかなくてスッキリしないままです。 まあ、人は誰でもいくつかの顔を持ってたりするし、過去に囚われたりも今の自分に疑問を持ったりもするんだけど… とにかく、自分はこの物語の一面しか見ていなくて自分が気付けていないものがあるような気にさせる、そんな物語でした。
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松井玲奈さん初読み。5篇を収録した連作短篇集で、基本的には“恋愛小説”だと思うが、なかなかひねくれた形で提示されるため翻弄された。順に読み進めれば最後に「ああ、そういうことか」と腑に落ちるが、登場する男女はみんなまとも(?)ではないような気がする。2作目でこれかと感心し、1作目も...
松井玲奈さん初読み。5篇を収録した連作短篇集で、基本的には“恋愛小説”だと思うが、なかなかひねくれた形で提示されるため翻弄された。順に読み進めれば最後に「ああ、そういうことか」と腑に落ちるが、登場する男女はみんなまとも(?)ではないような気がする。2作目でこれかと感心し、1作目も読みたくなった。
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ヘンテコな男性が累々と現れては去っていく。いや、これは累々の使い方が間違ってそう。馴染まん言葉を無理ムリ使ってもダメか。とにかく去勢妄想の獣医さんも、リアル恋愛ゲームプレイヤーの社長さんも、変態とまではいえぬも変人の域かなぁ。あの美大の先輩は特にヘンテコでもなくて、機能不全で応じ...
ヘンテコな男性が累々と現れては去っていく。いや、これは累々の使い方が間違ってそう。馴染まん言葉を無理ムリ使ってもダメか。とにかく去勢妄想の獣医さんも、リアル恋愛ゲームプレイヤーの社長さんも、変態とまではいえぬも変人の域かなぁ。あの美大の先輩は特にヘンテコでもなくて、機能不全で応じられなかったのなら仕方ない。どなたも小夜に特段の危害を加えたわけではなく、それなりに彼女の人生の糧になってる部分もあるのか。と、ダラダラ綴ってみましたけれど、一番ヘンテコなのは小夜かもしれなくて、それすらもどうでもいいお話でした。
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ただの短編集かと思ってたら...。 各章で印象が大きく変わる。 「ユイ」でようやく気づいたけど、1人の同じ女の子のお話だったとは。「パンちゃん」の時点で気づきたかったです。 最初の「小夜」では私もただのマリッジブルーだと思ったけど、こんな複雑だとは。 なかなか濃い人生でたくさん悩んで生きていたけど、あの過去から最後はあんなに穏やかな人と結婚に辿り着けるのは凄いことなのではと感じました。
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読んでいくうちにもしかして、と思ったけれど、やはり1人の女の子を軸とした短編集。なんだか一筋縄ではいかないような歪んだ主人公だけれども、大学時代に痛いくらいの恋愛を経験したからだということが分かる。色々な嘘を重ね、最後には幸せな結婚にたどり着いたのだな、、と思ったけどものの最後の葉さんの一言になんだかぞわっとさせられた。 結婚する、って誰かのものになるということなのかな。小夜の結婚を決断した心理描写を、もっと深く読みたかったような気もした。
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松井玲奈さんの第二処女作。 マリッジブルー、セフレ、パパ活、キッスフレ、などとあっての大団円。 帯に「連作短編集」とあり、どういうつながりがあるのだろうとワクワク読み進め、最後にそうでしたかぁ、となった。 「累々」というタイトルの意味は積み重ねみたいなことなのかなぁ、と。 もう一度読み返してみると、また意味を持ってくるものがあったりして楽しかったですなぁ。
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反骨精神、というのか、抑圧されていたのかな、と思わせる。 気概よりも、背伸びを感じてしまう。 著者は元アイドルだけれど、執筆時は既に良い大人である。。背伸びて、自分。 でも20代の女の子(子ではない)って、たまにこういうことが起こるなあと、たぶん初期の辻村さんを連想しただけでわかったようなことを思ってしまった。 辻村さんは、着地がけっこう正反対な方へ向かうし結論として大すきだけども。 昔も今も、わたしが成熟していないから、実感や説得力の伴った想像が出来なくて、わかる!ってなれないのかな。 わからなくても、そういうもんなのか、って普通に受け取れる時は受け取れるんだけど、。 ただの相性かも。 本書は構成が挑戦的で、それによって色々と吹き飛ばしてしまった。 絶妙にぐにゃぐにゃした安定しない感じは、著者にとって今しか書けないものかもしれないし わたしも何年かして読み返したのなら、もっとわかるようになっているかもしれない。 ちぃの恐さは嫌いじゃない。 恐いんだけど、わからなくもない恐さで、笑ってしまう。恐いよ!
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率直にとても良く出来た作品だと思った。 とてもアイドルが書いたとは思えない筆力と言うか文章一つ一つが洗練されている。 内容や構成もとてもセンスを感じる。 あまりにも良く書け過ぎていて感心しながら読んでたので逆に内容にどっぷりつかれなかった面もある。 他の芸能人作家と比べてもちょっ...
率直にとても良く出来た作品だと思った。 とてもアイドルが書いたとは思えない筆力と言うか文章一つ一つが洗練されている。 内容や構成もとてもセンスを感じる。 あまりにも良く書け過ぎていて感心しながら読んでたので逆に内容にどっぷりつかれなかった面もある。 他の芸能人作家と比べてもちょっとレベルの違いを感じるほど本格的な作品。
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