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累々 の商品レビュー

3.7

53件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    20

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2021/10/23
  • ネタバレ

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別々の登場人物と思って読んでいたら、呼び名を変えた主人公であることに途中で気がつく。また機会があれば初めから読みたい。

Posted byブクログ

2021/10/10
  • ネタバレ

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好きだけど、ずっと一緒にいたいけど、プロホーズされてもすぐに返事ができなかった小夜。 その戸惑いは理解できると思っていた。 が、話が進むにつれていや、共感できんわ!というくらいアクが強い人物だった。 でもその繊細さと危うさが魅力的。 それぞれの話で印象が変わっていくのは、周りからみえる彼女の姿が違うからかもしれない。 恋愛小説を読んでいたつもりだったが、これはホラーだったのか? でも嫌いじゃない。

Posted byブクログ

2021/10/04
  • ネタバレ

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* 個人的な読後感としては、何か煮え切らない 歯噛みの悪さが残りました。 近しい読後を感じたのは、乾くるみさんの イニシエーション・ラブとセカンド・ラブ。 〜〜〜 小夜は付き合って2年目の葉からプロポーズ されるが、なんとなく返事を濁してしまう。 少しピントがズレてるが誠実な葉との結婚に なぜ二の足を踏んでるのか、どんなトラウマが 隠されてるか探りつつ短編を読み進める。 短編ごとに、小夜、パンちゃん、ユイ、ちぃ、 呼び名もキャラクターも違う女性が現れ、 ラストに近づくにつれて、現在から過去へ 遡っていたとわかり。 帯の[もう誰かのための自分にはなりたくない] 理由が明らかに。 誰かのための自分にはなりたくない、 わかる気もするが、だからと言ってなんでも 奔放にして良いのか。 それは結局、自分の受けたことを同様に外に 向けてやってるだけではないのか。 疑問をもった最後のシーンでした。

Posted byブクログ

2021/10/04
  • ネタバレ

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途中まで同一人物とは思わず、理解してからまた戻って読み返すとなるほど、なかなか面白い。 相手によってコロコロと180度変わる印象は、まるで別人。一人の女性の持つ多面性は、興味深くもあり恐ろしくもある。 葉が何も知らずに結婚したのを、哀れととるべきか、幸せととるべきか悩むところ。 過剰なくらいの執着心を秘め歪な日々の中にいた小夜が、このまますんなり平穏な結婚生活を送れるのか疑問。 先輩の象徴でもあるバベルの塔をよりにもよってウエディングケーキにするとか、不穏でしかない。終わり方も、なんだかひやりとした。

Posted byブクログ

2021/09/29
  • ネタバレ

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2021.9.29 読了。 1話・2話を読み終わった時は「まぁまぁかな〜」なんて思ってたら、実は同じ人物だったと分かってから一気に加速した。 最後の結婚式のシーンでは過去には色々あったけど、まるっと収まりまーすって感じで、それもまた現実的でよかった。

Posted byブクログ

2021/09/04

素直に面白かったです。5話の連作短篇集になっており、それぞれ主役となる女の子が出てきますが… 第3話でカラクリが分かり、第4話を読んだあとにもう一回第1話から読みたくなり、再読。(笑) 第5話が個人的に意外な終わり方だったので、逆に「えっ」という思い。それでいいのか、この葉さん...

素直に面白かったです。5話の連作短篇集になっており、それぞれ主役となる女の子が出てきますが… 第3話でカラクリが分かり、第4話を読んだあとにもう一回第1話から読みたくなり、再読。(笑) 第5話が個人的に意外な終わり方だったので、逆に「えっ」という思い。それでいいのか、この葉さんはどこまで知っているのか、それとも知らないのか。 私個人も配偶者のことを知っているようで、そんなに知らないかもと思えてくる。でも、私はそれでいいと思っていて、案外葉さんもそういうタイプかもと思ったり。

Posted byブクログ

2021/09/03

絹の手触りだ、と思った。 あるいは、片栗粉を指で擦った時に感じる微粒子。 細やかな心理描写。 まだ23歳の小夜(さや)が、今度30歳になる葉(よう)さんに正式にプロポーズされてのゆらめき。 今は、一歩進める良いタイミングなのだろうと思いながらも、どうしてもその一歩が踏み出せない...

絹の手触りだ、と思った。 あるいは、片栗粉を指で擦った時に感じる微粒子。 細やかな心理描写。 まだ23歳の小夜(さや)が、今度30歳になる葉(よう)さんに正式にプロポーズされてのゆらめき。 今は、一歩進める良いタイミングなのだろうと思いながらも、どうしてもその一歩が踏み出せない。 親友の深鈴(みすず)は、出来ちゃった婚した。 傍から見て、まだやりたい事があっただろうに、と思ったのは事実。 では自分はどうしたら・・・ 結婚して母になる親友と、だんだん話が合わなくなる。 何気なく言った言葉が相手にとっての地雷。 あるある。 人と人は、分かり合えないのが当たり前だと思うのが、私見である。 この作品でも描かれている。 ①「分かっているよ」と善意で示されたのが自分が思っているのとは別の解釈だった。相手に悪意がないだけに、否定できなくてモヤモヤ。 ②分かっていない、分からない・・・ことを自覚しているのにもかかわらず、気に入られようとして「分かったふり」をする人。付き合いたくない。 ③「(今まで)分かっていると思ってたけれど、分かっていなかったんだね」と認めることこそが理解。 小夜は、今の自分はプロポーズを受けていいのかどうか悩んでいる。 けどそれを簡単に「マリッジブルー」という言葉で片付けてほしくないのだ。 そんな複雑な気持ち、分かる分かる、と読み進んでいくと、なんだか怖いことになってくる。 振り返れば、いろんな伏線が描かれていて。 小夜がこういう女の子になったのはこういう理由があったのだなと理解する。 ただ・・・ このままで終わるのかなあ〜? と、ちょっと勘繰ってしまう。 何か起こりそうではありませんか? パパ活のお話が一番気に入った。 人と人との理解はこういう形もある。 あの、松井玲奈さんがどういう小説を書いているの? という興味で手に取りました。 新鮮な切り口、ほんのりホラーが香る美しい世界観。何かの賞をもらってもいいんじゃないかと思った。

Posted byブクログ

2021/08/29

松井玲奈さんの2作目の小説集。1作目『カモフラージュ』は「奇妙な味」風味の短編集だったが,今作は一見したところ恋愛小説集。マリッジ・ブルー,親友の彼女と只ならぬ関係になる,パパ活,美大生の片想いなど。未読の方のために多くは言えないが,ある仕掛けが。

Posted byブクログ

2021/08/29

一話ずつ、心の中の葛藤と向き合っているおんなのこの話しなのかと思い読み勧めていると途中から、同一人物だと気が付く。小夜は、結局、葉さんと結婚式をあげたんだけど。 どんな風に気持ちが変わったのかな?

Posted byブクログ

2021/07/25

噂のアイドルさんがどんな作品書いてるのか気になって読んでみた。 ほええええこんな感じなのかといい意味で驚き。 二話目であれ?これもしかしてそゆこと?と思い三話目で確信。同じ女の子の内側を掘り下げているようで逆に全然彼女のことがわからなくなるような迷路のような連作短編集。 たと...

噂のアイドルさんがどんな作品書いてるのか気になって読んでみた。 ほええええこんな感じなのかといい意味で驚き。 二話目であれ?これもしかしてそゆこと?と思い三話目で確信。同じ女の子の内側を掘り下げているようで逆に全然彼女のことがわからなくなるような迷路のような連作短編集。 たとえば松井さんのファンの女の子の年代ならばなかなか理解が難しいような女のえぐさを淡々と描いていてそれにより評価が割れそう。 わたしはこういう普通の女の子の皮を被ったちょいクレイジーな女は大好物なので楽しんで読めました。 特にパンダが頭だけになるまでキーホルダー使い続ける執念と狂気がツボでした。ボロボロになって頭だけになったパンダを見て彼女はなにを思うんだろう。 しかし葉という男は、こんな自分の手に余る女を手に入れてこの先どんな幸せを歩むのだろうと下世話な好奇心がふつふつと残る。 これからはアイドルでも女優でもなく彼女を作家だと認識することにします。

Posted byブクログ